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11ブレス<<< オレはぺったんも好き!

「背中がガラ空きだぜ!」


高い上空から急降下。

炎翼を羽ばたかせて急制動。

空挺艦エアボーンの屋根に着地するとエンジンに拳を向ける。


深紅拳の咆哮クリムゾンナックルブレス!」


右腕に装着されたドラゴンギアカグツチのフォアアームが砲身のように変形。

ノーマルギアに比べてデザインも段違いにかっこいい。

ソウルを効率的に収束、強化された炎の拳がエンジンを貫くとあっさり爆発。

跳び上がって離脱。

浮力を失った空挺艦エアボーンが傾いて落ちてゆく。


空挺艦エアボーンが落ちる先には拘束されつつあるおっさん傭兵集団とじじばばギャングとヴァルキューレの女軍人たちがいて慌ててる。

あれ? やばくない?

まあ、うまいこと混乱に乗じて逃げてね?


「やば!

ノーマルギアと比べて断然威力が上がってる!

それにステルス機能が高くねぇか!」


ステルスと言っても姿が透明になるわけじゃない。

どこからだろうと近づく前に発見されるんじゃないかと思ったけど、オレの脳みそにインストールされた情報通り索敵システムに引っかからないような機巧がしっかり機能してたんだと思う。


「よっしゃあと2機!」


炎翼を羽ばたかせて飛翔すると空挺艦エアボーンから空対空ミサイルが2発!


「これはさすがに喰らったらやばそう!」


あれ? 軌道が見えるんだけど?

これってホーミングじゃね?

頭ん中に未来が見えるようにミサイルの軌道が予測できる。


「これもカグツチの能力か!

よく理解できなかった情報のやつ!」


つってもお互い高速。

刹那で避けるのは大変!


両腕両脚から炎を噴射して高速のまま体をひねる。

跳び箱を飛び越す感じで1発目をぶん殴っていなす。

2発目を片手でぶん殴りながら側転してかわす。

1発目は炎の攻撃つきで飛んだ先で爆発。

ぶん殴ったミサイル1発がすれ違った先にいる1機に着弾して爆発。

うまくいった!

みんなのところに着弾したらたまったもんじゃないし!

残った1機からさらに機銃が斉射される。


「近寄らせないつもりか!」


機銃の弾道が見える。

ぐるぐるっと急旋回して弾丸の雨を回避しながら空挺艦エアボーンの屋根に着地するとエンジンのとこまで走っていって深紅拳の咆哮クリムゾンナックルブレスでぶん殴る。

収束された炎の拳がエンジンを貫くとあっさり爆発。

浮力を失った空挺艦エアボーンが傾いて落ちてゆく。


「撃墜完了!」


オレの考えた作戦はこうだ。


まずは空挺艦エアボーン3機を仕留める。

そんだけ。

先に地上にいる敵機を相手にすると上空からの攻撃でみんなもろともやられかねないからな。


だけど、これを実行するのにはかなりの覚悟が必要だった。

だってオフィリアは地べたに這いつくばされて足蹴にされてるし、キャリーやネシティ、オレの女の子たちみんなが拘束されてるんだもん!

ほんとは先に助けに行きたかった!


次は地上のパワードギアだ。

上空の激しい爆発のせいで当然こっちに気づいてる。

二、三十はいるけど、みんなフルアーマータイプだからドラゴンはいない。

多分だけど、主戦力はおっさん傭兵団とじじばばギャングの制圧に割り振ったんだろう。


「うりゃあ!」


地上に飛び降りざまに2体を殴り飛ばす。

大地を蹴って次の一体に瞬時に間合いを詰めて蹴る。

一撃で昏倒だ。

どいつもこいつも女、おっさん傭兵が言ってた通り女だらけのカントリーだけある。

殺したりはしないけど容赦はしない。


「アナ!」

「助けにきてくれた!」

「みんなアナだよ!」


ヘルメットの中の表情がぱっと喜びに変わってる。

みんな辛い思いをさせてごめんな。


「アナ!

ごめんなさいですよ!

人質を取られて抵抗できなかったんですよ!」


オフィリアの声の直後に銃声が響く。

オフィリアの額に突きつけられる銃口。


「いまは貴様が人質だ!

こいつを殺され、ぐわっ!?」


オフィリアをねじ伏せてる女軍人の腹に突き刺さる燃えるオレの鱗。

腕の鱗を一つ発射した。

本気でやったら岩にだって食い込む。


炎鱗礫ファイアブレットの味はどうだ!

ドラゴンにはなあ、飛び道具だってあるんだぜ!」


そんなこと軍人なら知ってるか。

オフィリアがすかさず腹這いのまま蹴り上げた反動で回転しながら拘束を振り解いて立ち上がりざまに蹴りを入れてしっかり昏倒させてる。

輝く青い水晶が太陽の光を受けてきらめいてる。


「オレのオフィリアかわいい!

そしてかっこいい!」


「て、照れちゃうですよ!

オフィも参戦します!」


ノーマルギアがなくってもリベレイションしたオフィリアはちゃんと強い!


「気にすんな!

みんなは地面に伏せてろ!

いま助けるから待ってろよ!」


下手に反撃や逃亡なんてさせたら攻撃の的になるに決まってる。

そうなったらヴァルキューレの女軍人たちだって黙ってない。

標的はオレだけでいい。

銃口をオレに向けて斉射してくる。

カグツチの未来予測のおかげで無駄な動きをすることなくかわせる。


だけど無抵抗の仲間を人質にしようとするアホは必ずいるからすかさず炎鱗礫ファイアブレットを叩き込む。

未来予測ってほんと便利。

みんなを人質に脅してくるような真似をされる前に叩く!


オフィリアをサポートにオレの魔装龍甲術ドラクーンアーツとソウルスキルであっという間に倒すことができた。

女の子たちから上がる歓声。


「制圧完了だ!」

「やったんですよ!

ハイタッチですよ!」


オフィリアが両手を高々とあげてポーズ。


「パイタッチ♡」

「いやんですよ♡」


オフィリアはぺったんだけどそれはそれで幸福度は高い!

胸を隠して恥ずかしがる仕草も絶品!


「いちゃついてる場合じゃないでしょ!」

「撤収しましょ〜」


運送係のキャリーとネシティが急かしてくる。

そりゃそうだ。

いちゃついてごめんなさい。


「オフィリア、みんなとトレーラーに乗って先に行っててくれ」

「アナはどうするんですよ?」


「オレはあいつを抑えとく」

「あいつですよ?」

「ああ」


オレと同じタイプのドラゴン。

ごつごつした白い鱗につの。

銀河のように輝く濃紺の瞳。

パワードギアを装着しているレイナが谷を飛び越してやってきていた。


「強いんですよ?」

「強い」

「無理しないでくださいよ?」

「もちろん」


撤収を始めるみんな。


「待ちなさい!

不法な資源採集は違法です!

捕縛されて罪を償いなさい!」


追いかけようとするレイナを手で制して対峙する。


「レイナってもしかして優等生な真面目ちゃん?

オレたちシェルター暮らしで市民権のないアウトサイダーが捕まったら大抵いいことないんだから捕まるわけないじゃん」


「……ギアが変わってますね?

そのギアは……」

「拾った!

かっこかわいいだろ!」


「拾った?

罪は罪です。

オアシスの領有権はカントリー法で定められています。

よってフレイムクリスタルキャニオンは我々ヴァルキューレに権利があります。

市民の財産を不法に搾取するあなた方を許すことはできません」


「お決まりのセリフだな?

レイナんとこのカントリーって市民以外は奴隷にするって聞いたけど?

死ぬまでこき使うんだって?

ほんとか?」


「……嘘ではありません。

わたくしも奴隷の一人です」


レイナが髪をかきあげる。

首筋に奴隷印があった。


「なんで!?」

「わたくしの所属していたカントリーは市民が飢えるほどに困窮していました。

生きるために、ヴァルキューレと領有権を争っていたオアシスの権利を獲得するためにカントリー法に基づき開戦。

そして負けたのです。

わたくしたちはヴァルキューレの所有物となりました」


「まじか!

んー! だったらさ!

レイナ、お前オレんとこにこいよ!

オレの女になれ!」


「……それこそなんでです?

わたくしはわたくしの民のためにも逃げるわけには参りません」


「わたくしの民?

もしかして元お姫様とか?」


カントリーによっては王制だったり民主制だったりってサクラコに教わったことがある。


「お恥ずかしい話ですが」

「別に恥ずかしくなんかないけどさ?

ふーん。

細かいことはどうでもいいや。

レイナ、オレと勝負しろよ。

オレが負けたらなんでも言うこと聞くよ。

オレが勝ったらオレんとこにきてオレの女に決定な!」


「その勝負、わたくしになんのメリットもありませんが?」

「メリットならあるさ!

奴隷とお姫様っていう責任から解放する!

そしたらお前はただのレイナだ!

自由だろ!」


ニッカリ笑って宣言する。


「あなたの女として自由がなくなるのでは?」

「あー。そうかもだけど、オレはそんな束縛なんてしないよ。

オレの女たちはみんな毎日楽しく暮らしてるからさ!」


「確かに……そのような雰囲気は感じます」


「アナ! 先に行ってるね!」

「負けちゃダメだよ!」

「がんばってー!」


トレーラーに乗り込んで笑顔で手を振って撤収していくオレの女たちを見送ってる。


「じゃあバトルといくか!」


「……その必要はありません。

わたくしを連れて行ってください」



☆次回<<< オレは脱がし上手!

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