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第6話 何のための戦いなのか……

 戦闘がなぜ起こったのかが分かってきた。戦闘の起こる数日前に近くの集落が襲われたらしい。そこから逃げてきた者の証言により今回の戦闘は事前に分かっていた。その時貴重な異世界人であり男である俺を逃がそうと追放って事にしたらしい。

 戦闘自体は対人に慣れている敵側有利で進んでいたが、無謀な魔法攻撃により敵は退却。で、こちら側勝ったと油断したところに一部の敵が攻撃してきた。その時モモが味方を守るために敵に突撃。複数に攻撃され瀕死となるが敵は不意打ちに失敗したと今度は全員退却。退却と言うよりも逃げたそうだ。重いからだろうが武器も捨てて。


 そして固有魔法で一つになってしまった。そして実は誰にも言ってないが固有魔法が増えた。”合体”だって……。一つになると合体の違いって?と思っていたが、頭の中でもう”モモとは合体したようなもの”だと考えた時モモの得意だった風属性の魔法が使えそうな気がしてきた。多分1つになり合体した相手の能力の一部?が使えるようになるのだと言う事だろう。そう思っておく。


 モモとの会話も一つになってから最初の頃の会話で驚いた。モモが初めての一つになった相手だと思っていたのだが俺の中に慣れ始めた頃に

(「なんか近くに有るけどこれは何?生き物ではないよね?」)

これと言われてもわからない。「何が有るの?」と頭の中で尋ねたら

(「あのね、なんか背は高くないけど4つの黒い丸い足?が有るのも」)

何だろうか?黒い丸い足?タイヤかよ……。でも神様はこの世界には自動車はないと言っていた。

(「中が見える。椅子が付いてる。」)

本当に車かも?(「その透明な所の下に手で引っ張れそうな所無いかな?」)

(「これ?かな……あっ動いた。中に入れそうだよ」)

(「ここからでは何かは分からないが多分俺の知ってる乗り物だと思う。何も触らなければ安全だと思うよ」)

(「分かった。でもね何か不思議なんだけどこの中からセートの匂いがする」)

(「こまめに掃除はしてきたつもりだが臭かったか?」)

(「違うよ……なんかセートの匂いは安心できるの。近くに居るって」)

(「近くも何も俺と一つになってるけどな。でもな……その……何て言うか、ありがとう。嬉しいよ」)

(「もう夫婦なんだからね。ずっと一緒に居ようね」)

多分その車は俺の愛車なのだろう。そう言えば一緒に旅したいって言ってたかな。


 数日後事態はまた動いた。敵側から使者(軍使?)が来たのだ。その国の名はピースキーパー教国と言い元勇者の国の生き残りで作られた国だった。ピースキーパー教は勇者の教えを守り人種などによる差別は禁止されている。ピースキーパー教は戦争を無くすために戦っているらしい。

 しかし自分達と平和のために共に戦えない国は敵になるらしい。占領後説得しそれでも反対する者は奴隷として扱うらしい。その国の使者から何を言ってくるかと思えば、我々の代表となってくださいだって。嫌だよ


 使者曰くはあの攻撃は複数人による同時攻撃か勇者クラスの攻撃力だったらしい。複数人で魔法を同時になら時間がかかるし成功率が低いらしい。更にどう見ても一つの巨大な火球が敵軍から飛んできたのを視認しているので、敵には勇者が付いているかもしれないとなり、そうなると自分たちの主張がおかしくなる。だから勇者が居ればわが軍の代表と成って協力してほしいって。

 その会議は敵側の使者10名とこちら側の町の代表格とギルドからで10名で話し合われた。

その後太陽の光が呼び出されこの話をされた。異世界人で魔力高い俺を勇者ではないかと思っている。

話し合いではギルドとしては否定も肯定もしなかったらしい。一応異世界の男が来てるのは秘密であるから。

しかしもしかしたらこれってチャンスではないかとも考えているらしい。


 少し敵が何考えているのか分からないので、

「俺を呼び出すのは罠ではないかとも思うのですが?」

「罠とはなんだ?」

「最大火力を呼び出してその間別動隊が奇襲。人質も作れますし」

「そ……そんな卑怯な事があり得るのか?」

「いや卑怯と言われましても。相手から考えると被害が少ない方が正義では?」

「結構怖いこと考えてるんだな。確かに対人の戦争など最近この辺りには無いから分からないが」

「相手の事が分からない以上こちらから出向くのは自殺行為となるかもしれませんよ」

「地の利も有るし防衛が有利と考えるか?」

「協力するなら攻撃しない位なら契約次第で信じれなくもないですが、代表になれってちょっと不自然では。この町に着いた時もいきなり代表になるよう言われてたら信用できなかったと思いますよ」

「確かに言われるとそうだな。しかしあの国は元勇者の国。勇者が再び現れたなら代表にと思う気持ちもわからなくはない」

 基本的にこの辺りに住む人間は意味のない嘘は言わない。魔獣に関して等変なこと言うと自分の命も危険になるのだから。そのため敵を騙すとか奇襲等はあまり考えないのだろう。

どうしたらいいのだろうか





ここまで読んでいただきありがとうございます。

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