第23話 ツバキ姉妹に告白
昨晩はモモと二人で寝た。多分それも見てたのだろうなと思いながらツバキ姉妹に声を掛けた
(「ツバキとサザンカ。そろそろ出てきてくれないかな?話がしたいのだが」)
(「このまま中に居て話ではだめか?」)
(「出来たら顔を見て話したい」)
(「分かった。サザンカは大丈夫か?」)
(「残念ですが大丈夫です」)
(「では出すね」)
(「「はい」」)
分離して元に戻るよう願った。
「なんか変な感覚だな」
「また戻れますよね?」
そんなに良かったのかと聞くと二人とも「はい」と答えた。
今日は聞いてほしい話が有って、その、「結婚なんだがな、モモ含めて3人と俺で結婚すると言う考えで間違っていない?不満はない?」
「何かと思ったらそう言う話か。不満と言うか不安なのは私みたいなのでも選んでもらえるかだな。現状サザンカのおまけみたいな感じだし」
「俺はツバキの事結構好きだぞ。戦い方についても教えてくれたし、戦闘中も助けてくれるし。当然見た目も綺麗な人だし。だからこそ言いたい。俺を選んでもいいのか?慣れてはきたが戦闘なんかない国で育ちこちらに来た。見た目もそんなに良くない。どうして俺を選んでくれるのかが不安だったんだ。本当に思ってくれているのならこれからも長い時間を共にしたい。これはサザンカに対しても同じように思っている。」
「ツバキ姉さん、私からでいいですか?セートさんここは本音で言いますね。正直最初は男だから興味持ちました。更に異世界人。これだけで普通に女の人は寄ってくるでしょう。ですから、こちらの男性は自分好みの女の人を見付けたら、無理にでも連れて行き、子供が出来たら捨てるのです。そして次にと。女性側としても子供ができるという一つの希望が叶うからそれを受け入れる人も多いのです」
「そんなに酷いのか?男が少ないからと言ってもそれは……」
「そうなのです。しかしセートさんは私達を処理の道具ではなく一人の人間とみてくれました。これだけでも凄く嬉しかったです。あと経済力も。子供生まれたら育てるのにお金がかかりますからね。セートさんなら4~5人位普通に養いますしね。ツバキ姉さんと一緒にも合意してくれましたし」
「あれってやはり意味が有ったの?姉妹で同じ人を好きになんて普通に考えて珍しいと思ってた」
「そこは私が答えるよ。正直まだサザンカ一人で結婚するには危険だからだ。こんな世の中だ、いつだれが魔獣に殺されるか分からない。小さな子供連れた女が一人では不利になる。それを防ぐ為も有る」
「だよね。ツバキだけなら私より強い人じゃないと嫌とか言いそう」
「なんか否定しにくいがそんな事はないぞ。現に私より君の方が強いではないか」
「魔法を使えばでしょう?それは最近自信あります。ただ何と言うか自分には魔力は有るが魅力がないなとおもっているんだ」
「魅力ないなんてことないぞ。私は現時点でセート意外と結婚は考えられない。……死んだ母にも言われたんだ。少しでも長い間一緒に居て嫌な気にならなければ多分相性がいいのだと。セートの中に入った時凄く落ち着けて心地よかった。……これ以上の人などいないと思うぐらいには。さ……更にだな妹まで守ってくれるいい男なんてセートしか居ないよ。他の男に会ったことあるが胸とか顔とか足だけ見てくる奴ばかりだったしな。は、恥ずかしいから、二度と言えないがセートに本気で惚れてる。結婚してほしい」
「お姉ちゃん……。よかった同じ人を好きになって。私も姉と同じです。ただ一つ言うならば私の方が先にセートさんの魅力に気付きました。それだけです。真剣に私たちのこと考えてくれてる時点で嬉しかったです。それで一つお願いが有ります。私はモモ姉さんからセートさんを奪い取る気など有りませんし、育児は協力していきたいと思ってます。ですからまずモモ姉さんと先に子供を作ってもらえませんか?」
「それは構わないがその間君たちは?」
「そう言う時用の薬も有りますし、それを服用してから……」
「その薬って体に害はないのか?」
「無くはないですが一般的に使われているので。魔法も有りますがこちらは安全な分費用が高いのです。
薬で十分かと」
「向こうの世界ではな、くすり を逆から読むと りすく になるとか言われていてな、値段は高くても安全が欲しい。元気な俺の子を産んでほしいからね」
「はい。ありがとうございます」と答えたツバキ姉妹の顔は赤かった。
慣れないことを言うと本人にもダメージが……
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