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24.スライムの魂胆

俺たちはスライムを追いかけた。


すると、スライムは洞窟の中に逃げていった。


さて、ここがスライムの巣だな。


俺たちは覚悟してその洞窟に足を踏み入れる。


薄暗い。


これでは中の様子が見えないな・・・。


そこで、ユキがとある呪文を唱えた。


「ファイア!!!」


すると、ユキの右手のひらに炎の玉がともった。


「これで中の様子が見える。」


松明代わりのファイアか!


ユキの呪文のレパートリーも増えている。


ヒールと言い、ユキの呪文のレパートリーは豊富。


さすがは勇者といったところ。


RPGゲームでも、勇者っていうのはオールマイティーに何でもこなせるものだからな。


さて、ファイアで照らされた洞窟内を見ると・・・そこにはなんと、さらわれた女性たちがいた!


しかも、女性たちは半裸だ!


スライムの粘液風呂とでも言おうか、スライムの粘液がたっぷり入った池に女性たちが浸かっている。


そのなかの誰かがユキの存在に気付く。


「人間よ!誰でもいい!早く助けてー!」


女性は助けを求めた。


ユキはその女性に気付くと、すぐさまスライム風呂から引きずり出した。


「だ、大丈夫!?」


「ええ、服が溶けてるだけみたい・・・。」


スライム粘液でべとべとだ。


すると、奥のほうから野太い声が聞こえてきた。


「はっはっは。

 女どもをそこから出していいと、誰が言った!」


声のするほうをファイアで照らすと、そこには異様にデカいスライム、スライムキングがいた!


「女性たちをこんな目に遭わせたのはあんたね!」


ユキは怒りの目でスライムキングをにらみつける。


「そうじゃが?それがどうした?

 お前も同じ目に遭わせてやろうか?」


スライムキングは余裕の表情だ。


「なぜこんなことしたの!?」


ユキは問いただす。


「ふん。脅威なのは力のある男だけ。

 弱い女をさらって、裸の女を盾にすれば、男たちは誘惑され、戦いどころではなくなろう?

 そのすきにわがスライム軍が襲い掛かるという作戦じゃ。

 よくできた作戦じゃろう?」


ああ、まったくよくできた作戦だよ。


おかげで、ルティアーノはまんまとその策にハマったね。


ってかこの作戦、俺がドラゴンたちにしたこととほぼ同じじゃね!?


「なんて下衆な作戦!」


あいたた!


その言葉、ブーメランだよ、ユキ!


「しかし、まさか女の戦士が来るとはね。

 お前を裸にするのは骨が折れそうだ。

 わし、骨ないけど!

 はっはっはっは!」


「私を裸にする?

 やれるものならやってみなさい!」


ユキがこぶしを構えた。


すると、スライムキングが号令を出した。


「スライムども!こいつを裸にしてしまえー!」


すると、洞窟のいたるところからスライムがわらわらと沸いてきた。


そして、ユキに向かって飛んでくる!


ユキは飛んできたスライムたちをグローブの爪で斬っていく。


スライムは倒せているのだが、斬った時に飛び散るスライム粘液がユキの装備に付着した!


すると、布地の部分がどんどん溶けていく。


「くっ・・・!」


「はっはっは!

 どうした!そのままでは、素っ裸だぞ!?」


そうして、ユキの装備の布地の部分はすべて溶けてしまった。


残ったのは胸当てとパンティのみだ。


さすが伝説のパンティ。


布地ではあるが、スライムごときには溶かせないらしい。


「な、なぜパンティが溶けない!

 胸も見えないし・・・ムキーーーー!

 これでは、男どもを誘惑できんではないか!!!」


いや、今の状態でも十分刺激的だぞ・・・?


人間が動物の胸を見ても何も思わないのと同様、スライムには人間視点でのセクシーさがわからないらしいな。


すると、スライムキングがニタニタと不敵な笑みを浮かべる。


「こうなったら、お前は殺すしかないな!」


そう言うと、スライムキングはジャンプしてこちらにのしかからんとしてきた。


ユキはそれを見て、グローブの爪で切り裂いた!


「あばっふ!!!」


スライムキングを一刀両断!


ワンパンしてしまった。


「あっけない。

 スライム、弱すぎ。」


あまりのあっけなさに、ユキは物足りない様子。


「こいつら、ただのエロいだけの雑魚スライムだったな。」


「うん。」


こうして、俺たちは村の女性たちに布をかけ、村に送り届けた。


当然、ユキにも。


村に戻ったルティアーノがいた。


「おう、無事終わったようだな!」


「うん。」


「しかし、ユキまで布をかぶってどうした?」


「なんでもない!」


「何でもないことは無いだろう?」


ルティアーノはユキのパンティを隠している布が気になる様子。


それをぺらっとめくろうとする。


バコンっ!!!


ユキのげんこつがルティアーノに直撃。


「変態!」


ルティアーノは無事、気絶した。


今回の旅、ルティアーノ、何もしていない・・・。


「これはこれは、村の女性たちを助けてくださり、どうもありがとうございました。

 さすがは勇者様ですじゃ。」


「いえ、勇者として当然のことをしただけ。」


「なにかお礼をさせてほしいのじゃ。

 わしらにできることは大したことが無いのだが・・・。」


うーん、特にないなあ。


そうだ、ルティアーノの看病だけ頼もうかな。


気絶したこいつを運んで帰るのめんどいし。


「ユキ、ルティアーノの看病だけお願いしよう。」


俺はユキにそう伝えた。


「じゃあ、この剣聖を看病してください。

 こいつが起きたら、勇者はもう先に帰ったと伝えてください。」


ユキがそう言うと、そんなことで良ければと、村長は快く承諾した。


こうして、俺たちは王城に戻るのであった。


ルティアーノが起きた後、独り寂しく王城に帰ったのは言うまでもない・・・。




さて、俺たち一行は勇者として数々の依頼をこなしていくのであった。


<作者あとがき>


あまり人気が無いのでこれにて打ち切りとします。m (_ _) m


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