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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

春夏秋冬の公式企画集

雨宿り

作者: 大野 錦

 これは春の推理と同時に寒い冬に書いていました。

 夏物を冬にやっているなんて、まるでファッションブランドの世界にいるような感じです。

雨宿り



 Z県Y市は人口が約6万で、隣接する県庁所在地のX市(人口25万)のベッドタウンといったところだ。

 X市は当然、多くの大企業の営業所や大小の工場が在り、当然ショッピングモールを初め行楽施設も多いし、中心駅周辺は都会然としている。

 その一方で、周辺に行けば、緑豊かで、田畑も存在し、家々はほぼ一戸建てだ。

 この話でフォーカスする藤村大樹(ふじむらたいき)(仮名、33歳)は、このX市に隣接するY市のそれなりのマンションに一人で住んでいる。


 藤村は自分の勤め先であるX市へは電車と徒歩で通勤していた。

 天候と気分によっては、自転車で向かう。

 彼は自家用車は持っているが、自動車通勤が許されるのは、自宅から20キロ以上離れた所に住んでいる者が対象である。

 言うまでも無く、会社が保有している駐車場には、限りがあるので、その様なルールがあるのだ。


 藤村が住んでいるマンションは、Y市の約100メートル程ある、商店街のアーケードを抜けた所にあり、10階建てで、彼はそこの8階に住んでいる。

 一人暮らしだが、3LDKの広さだ。なので家族用のマンションなのだが、彼は5年ほど前に学生時代から住んでいたアパートから、このマンションを購入した。もちろんローンである。


 藤村はZ県の出身だが、彼が生まれ育ったのは、X市やY市から、かなり離れていて、大学進学時にY市に移り住んだ。

 X市には国立大学があり、彼はそこに受かったので、学費やアパート代を初め、水道光熱費は両親が全て払ってくれた。

 学生時代、彼は些細なアルバイトで、食費だけを稼げばよかったのだ。


 そして、大学卒業後はX市では、著名なソフトウェア会社に就職する。

 単に、都心の企業に引っかからなかったからだが、この会社はそれなりの安定したIT企業だった。

 多くはX市の大半の企業の業務用ソフトウェアの開発や保守、インフラサーバの運用や保守と、手堅い仕事を引き受けていた会社だったのだ。


 学生時代は、主に学習塾で中高生の講師。就職後は当然アパート代や水道光熱費は、自分で払っていたが、学生時代から彼は金銭的な余裕があった。

 特に浪費癖も無いため、就職後の数年後には車。そして先程の様にローンでマンションを購入した。


 藤村の朝は、テレビでZ県のローカル局の情報番組で天気予報を確認することから始まる。なぜなら天気が良ければ自転車で通勤するからだ。

 だが、この時期。七月なのだが、降水確率が時間帯により、30%だの40%だのと、はっきりしない。

 この番組の気象予想士は、あまり信頼ならないことで、この地では著名だ。

 スマホの気象アプリを確認すると、同時刻は20%だの50%だのと、更に混乱をかける。

 まったく、通信気象衛星やAIなど、当てにならんものだ、とソフトウェア会社勤めとは思えぬ愚痴をこぼし、ビニール傘を持ち、電車と徒歩で出社する事にした。

 以前、帰宅時の降雨確率が30%だったが、自転車での帰宅途中で豪雨に遭った経験が、彼をそうさせる。



 案の定、午後から空は曇りだし、15時を過ぎる頃には本降りとなっていった。事務所内では、別の件で私語が乱れ飛ぶ。

「おい、電車が止まっているらしいぞ!」

「ホントかよ!?」

「事故だそうだ。鹿だとよ。これだから田舎はな~」

「20時まで、運行停止だって」

「それじゃあ、今日は仲良く20時まで残業とするか!」

 最後に車通勤の事業部長が言うと、不満の声があちこちから出る。

 藤村はバスで帰宅することにした。もちろん、定時の17時半で会社を離れる。


 藤村のマンションは微妙な位置にあり、マンションから電車の駅とバスの駅は、ほぼ等間隔だが、会社に対しては、電車の駅の方が数分歩くだけで到着できる。

 通勤に使う両駅を降りたバスのターミナルは、それぞれX市内とY市内を周回するだけのバスだけなのだ。

 当然、タクシー乗り場は長い行列ができている。

 X市からY市へ向かうバスを、今回は帰宅に使うので、彼は傘をさして、20分以上歩いた。

 彼は普段、使用しないので、よく分からなかったが、電車が不通なので、このバスのターミナルは混雑していた。

 最寄りの停留所である、Y市の例の商店街が近くにある場所に降りたのは、19時過ぎだった。


 バスを降り、当然藤村は傘をさす。ところが雨だけでなく、風も強かったので、コンビニで売られているビニール傘は、あっという間に逆にひっくり返り、更には幾つかの箇所が壊れ、用のなさない物になった。

「まいったな。コンビニで同じのを買うか。今年で2回目だぞ。こうやって壊れるのは。傘はちゃんとしたのを買ったほうがいいのかな」

 問題は壊れたビニール傘だ。そのまま道端に捨てるのは、藤村の道徳心が許さず、彼は濡れながらコンビニに入り、傘を買い、もう片方の手は壊れたのを持って、アーケード内へと入った。

 風が強いので、また壊れたら困るからだ。


 飲食店以外の店はほとんどが閉まっていた。

 彼は学生時代から、5年前までこの付近のアパートに住んでいた。

 最近になって知ったのだが、老朽化のため、2年程前に解体されたらしい。

 学生時代はこの辺りの小さなビル群にある、中高生を対象にした学習塾で、数学を教えていた。

 引っ越しをしてから、大きな買い物は休日に車でショッピングモールに行くし、普段の買い物も電車の駅近くのスーパーマーケットで済ませる。

 この辺りを通るのは、いつ以来だろう、と藤村は思いながら、アーケード内を歩いていた。

 片手に壊れた傘が無ければ、飲食店に入っていたかもしれない。

 いや、そうすべきだったかも知れない。

 ここの人達なら、恐らく、彼の壊れた傘を見て、「良かったら、これ処分しておきますよ」、などと気さくに言うはずだからだ。



 50メートルほど歩くと、何と「通行禁止」のあの黄色と黒のバリケードの柵が、道を塞ぐように並んでいた。

 中央のバリケードには注意書きがしてあって、「ここより先、水道管工事中」、とあり、その期日も記載されていたが、当然、この日はその期間中だった。

 藤村は横を見た。

 ちょうど、右横が店と店の間の小道になっていて、アーケードの外に出れる様になっている。

 小道は幅が狭いので、傘が差せず、やや濡れたが、外に出て傘をさす。

 相変わらず、雨よりも風が強い。10歩と歩かずに藤村の買ったばかりのビニール傘は、ひっくり返り、またも壊れそうになった。


 完全にまたひっくり返ったので、藤村は一件の古びた木造の二階建ての屋根の下に潜り込み、傘を直そうと悪戦苦闘した。

 この地に学生として移り住んでから、この辺りはほとんど近寄らなかったが、たまに通ったこともある。

 その当時の思い出として、何やら薄気味悪い雰囲気をかもし出していた。

 そして、今のような、薄暗い大雨の中ではなおさらだ。

 本当に数回しか通らなかったので、確かこの辺りはただの駐車場があるだけで、これらの古びた家々などは無かったような気もする。

 単に、あまり通らないので、その時は道を間違えたのだろう。


 藤村はこの辺りの古びた木造の家々について、この辺りに住む人に聞いたことがあるが、「そんな家々あったっけ?」、とそっけなく言われた事や、学生時代に塾の講師をしていた時に、生徒たちが夏に「帰りに肝試しに行こうぜ」などと、この辺りに行く話を聞いていた事を思い出していた。

「俺が住んでいたアパートより、ずっと古くてボロボロなのに、何でこれらは取り壊されていないんだ?あの時の駐車場は別の場所だったのかな?」

 藤村は独り言ちる。


 雨風は止む気配はなく、ピニール傘も上手く直らず、藤村は両手に壊れた傘を持ち、覚悟をした。

 あと5分して、状況が変わらなかったら、このままずぶ濡れで、マンションの家まで歩いて帰ろう、と。

 藤村は背後の玄関の戸を確認した。

 木製の両開きで、鍵が掛かっているのかも不明だ。

 何より、戸の高さが大して長身でない、身長が175センチの藤村より、5センチは低い。

「これは相当古いんじゃないか。下手したら100年以上前かな。だから取り壊されていないのか」


 左手首のソーラー電波の腕時計を見て、5分が経ちそうだったので、藤村は仕方なく、ずぶ濡れで帰宅する決意をした。

 一歩、足を外を踏み出した、その瞬間。

 何と背後の戸が開いたのだ。

 「カラカラカラ…」、とその音は乾き小さな音にも拘らず、雨風の中はっきりと藤村の耳に明瞭に入った。

 藤村は一歩出した姿勢のまま背後を見る。

 中から人が戸を開けたのだ。


「この天候の中、大変ですねぇ。降り止むまで、どうぞ中へ」

 この古びた家から出て来たのは、まるで漫画かアニメで出てくる様な老婆だった。

 白髪を纏め、和装の上に割烹着、皺の多い丸顔で、背は140センチを超えるか超えないかだ。


 落ち着きを取り戻した藤村は言葉を発した。

「あの…、この辺りの古い家々の管理の方ですか?この様に濡れていますので、折角の貴重な家を汚してしまいますが…」


「いいえ、ここに住んでいる者ですよ。どうぞ構わず中へ」

 薄暗い玄関を見ると、そこは土間であった。



 土間で濡れた靴を脱ぎ、壊れた両のビニール傘を置いた藤村は、玄関に上がる。

 「ミシッ」と古びた木の床が音を立てるが、先を歩く老婆の歩調からは音はしない。

 数歩歩くと、「どうぞ」と老婆はいい、障子を開けた。

 藤村は潜るように入る。障子の高さは170センチもない。

 中は四畳半の部屋だが、畳の大きさは藤村のマンションの和室の畳より一回りは小さい。

 部屋の高さも、190センチもなく、まるでこの小さな老婆に合せた造りのようだ。


 天井からランプが吊るされ、老婆はそれを点ける。電気は通っているようだ。

 部屋の中は中央に四角い卓袱台と、隅に古びた桐の箪笥があったが、藤村が驚いたのは、この箪笥の上にラジオが置いてあったからだ。

 そのラジオは木製の箱型で、前面にスピーカーとダイヤル、そしてダイヤルの窓が付いている。

 どう見ても戦前のラジオ、いやラヂヲと言いたくなるものだ。

 当然、テレビなど置かれていない。


 座布団を進められ、濡れた藤村は申し訳なさそうに卓袱台を前にして座る。

「お茶を持って来ますね。どうぞ楽にして下さい」

 老婆はそう言って、部屋から出た。ここは居間なのだろうか?

 藤村はラジオに興味を持つ。果たしてこの真空管ラジオは受信できるものなのだろうか?

 電灯線は付いているか。立ち上がりラジオを確認しようとした藤村だが、障子の戸が開き、老婆が盆に載せた湯呑を「どうぞ」と卓袱台に置いた。

 軽く湯気が立つ湯呑を見て、藤村は部屋から外の様子をうかがった。

 窓には格子が外側に据えられているが、あれほど激しかった風雨は感じられない。もう雨は止んだのか?

「すみません。折角お茶を出して頂いたのに、どうも雨は止んでいる様なので、私は帰ります。この展示施設には、また機会があれば、訪れようと思います」


 そう言って、部屋を出て土間から戸を開けた藤村は愕然とする。

 雨が滝のように地面に叩きつけられているのだ。

「何でこんな大雨なのに、この家の中ではそれを感じないんだ?」

 藤村のマンションの部屋に居ても、この雨量は雨音として明瞭に判る。

 藤村は、薄く古い木製の戸を閉める。すると、雨音は一切しなくなった。

「外は大雨です。よければ一晩泊まっても構いませんよ。二階に空き部屋がありますので、お布団とお着替えの用意をしましょう」

 藤村の背後から老婆がそう言って、手ぬぐいを手渡した。

 濡れた体を拭くための物だ。


 藤村はスーツの内ポケットからスマホを出す。

「まさか、圏外じゃないだろうな」、と思いながら、気象アプリで天候を確認する。

 どうやら深夜までこの辺りは大雨の予想で、大体明日の3時頃には上がるようだ。

「どうするか…。このまま泊まり、早朝に家に戻り、シャワーを浴びれば、出社は出来るが…」

 居間に戻り、暫し考え込んだ藤村は茶を飲み終わると、この老婆の提案を承諾した。



 ぎしぎしと音を立てる階段は、一段が低く、また左右の幅も狭く、どちらかといえば細身の藤村でさえ、腕や脚が左右の壁に当たる。

 十五段も無い階段を上がり、前を歩いていた老婆はある襖を開ける。

 中は居間と同じ狭い四畳半で、この襖も高さが170センチも無いので、藤村は潜る様に部屋へ入る。

 布団が敷かれ、布団の脇には浴衣が折り畳まれている。

 それ以外は何も無い部屋だ。

「それではどうぞごゆっくり」

 そう言って老婆は出て行った。

「あの人は本当にここに住んでいるのか。一体どこの部屋にいるんだ?」

 藤村はこの狭く、低い家が、まるで玄関以外に出口の見えぬ、巨大な迷路のように思えてきた。


 室内は恐らく布団が納められている押し入れと、成人男性一人が潜り抜ける程度の大きさの小窓が在った。

 藤村は小窓を開けようと思ったが、大雨で室内がびしょ濡れになるのではないか、とそれは思い止まった。

「さて、どうするか」

 藤村は腕時計を見る。20時半を過ぎている。


 スーツを脱ぎ、渡された手拭いで体を拭き、浴衣に着替える。

 布団に入ったが、足が少し敷布団からはみ出す。

 藤村は低い天井を見つめていた。

 歴史を感じる古びた木材の天井だが、雨漏りの気配も無ければ、そもそも大雨が降っている気配がしない。

「なぜこの家にいると、雨風の気配がしないんだ?」


 一時間以上は経っただろうか。

 やはり何時まで経っても眠れないので、藤村は起きて、部屋の小窓を静かに開けてみた。

「……!」

 雨風は無い。それに低いからか、地面の草地には跳び降れそうだった。

 藤村は急いでスーツに着替え、玄関へと降りて行く。

 靴を履き、戸を開ける前に、「すみません!雨が止んでいる様なので私は帰ることにします!」、と何処に居るか分からない老婆に挨拶をする。

 そして、戸を開けた。


「……何でだ!?この急な間にまた大雨になったのか?」

 外は先程開けた時と同じ位の雨量だった。

 藤村は靴を脱ぎ、宛がわれた部屋に戻り、また小窓を開ける。

 そして混乱する。

「な、何でだ?何でこの部屋から、外を見ると雨が降っていない!?」

 藤村は下の暗い草地をじっと見つめていた。

「……飛び降りる事は出来そうだな」

 藤村は玄関にまた戻り、靴を手に取り、また部屋に戻る。

 さて、壊れたビニール傘2本はどうするか、と思ったが、後日ここに来て傘を置きっぱなしにした事を謝り、引き取りに来ればいいだろう、と決めて、藤村は二階から飛び降りた。



 翌日のZ県のローカル局の午前の情報番組。

 天気のコーナーなのだが、気象予想士が平謝りしている。

「昨日は15時から翌3時ごろまで大雨でした。降水確率は高くても40%と言ってしまい申し訳ありません。でも本日は一日中晴れ!お洗濯物の心配はございませんので、外干しで大丈夫です!」

 司会のフリーの男性アナウンサーが「もう、本当?ちゃんと頼むよ~」、とツッコむ。

 そして、サブ司会の局の女性アナウンサーが「では、事件と事故のニュースです」、と話題を変える。


「本日Y市の○○町の駐車場で、男性の死体が発見されました。所持品等から、男性はY市在住の『藤村大樹さん、33歳』。死因は全身を強く打った事と、2本のビニール傘が全身に突き刺さったことの出血死です。警察は事件と事故の両方からの捜索をしています」

「その駐車場ですが、昔は古い造りの人家が多かったとか。私が子供の頃に両親や祖父母から聞いたことです。あの辺りは戦前は多くの人々が住んでいたのですが、戦後から次第に人が住まなくなり、家々は取り壊され、更地となり、今は駐車場となっています」

 フリーの男性アナウンサーが応える。彼は60代半ばだ。


 40代前半のこの男性気象予想士が、最後に不思議な話題を提供した。

 この2人は共にZ県のY市の出身で、この朝の情報番組は、同郷の両者のやりとりが一種の名物となっている。

「私が子供の頃、夜にあの辺りを通ると、その壊された人家が現れる、とよく夏休みに肝試しに行ったものです。当時、私の友達は『家は本当にあった。小さい老婆がいた』なんて言ってましたね」

「また、いい加減な事を言うんだから。これだから君の予想は『信頼ならない』って言われるんだよ」

 続いて、全国の主なニュースの時間帯となり、この話題はそれ以上語られなかった。


雨宿り 了

 次の投稿は、現在推敲中の「秋の歴史」になると思います。(多分)

 この歴史物ですが、1話で6000文字近くの全6話の内容の予定ですので、合計約36000文字前後と、それなりの中編となります。

 こんな事を言ってしまうと、なんか凄いものを書きましたよー、と自分に変なプレッシャーをかけています。


【読んで下さった方へ】

・レビュー、ブクマされると大変うれしいです。お星さまは一つでも、ないよりかはうれしいです(もちろん「いいね」も)。

・感想もどしどしお願いします(なるべく返信するよう努力はします)。

・誤字脱字や表現のおかしなところの指摘も歓迎です。

・下のリンクには今まで書いたものをシリーズとしてまとめていますので、お時間がある方はご一読よろしくお願いいたします。

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【短編、その他】

【春夏秋冬の公式企画集】

【大海の騎兵隊(本編と外伝)】

【江戸怪奇譚集】
― 新着の感想 ―
[良い点] この手の「怪しい家」というのは、それの登場が「怪談だから察して」とばかりに「帰り道」でなくても成立するような話が多いのですが、本作はこの困難を丁寧に回避して、次第に、しかも必然的に怪異に近…
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