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神人共存

近う寄れ

作者: 秋暁秋季

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳ございません。

(たまたま)街を放浪し、偶その神社を見かけ、必死になって視線を逸らした。すると、肩にぽんっと何かが触れる感触が。振り向くと青年が立っていた。

白いフサフサした髪。深紅を流し入れた双眸。今どき珍しい和装姿。十人中十人が美形と称するであろう顔が、悪戯っ子のように此方を見つめている。

「..............」

見なかった事にしよう。綺麗なお顔をなさっているが、道端で方叩かれて良い思い出をした事がない。大抵危ない勧誘だった。逃げよ。

そう思って角ついた動きで首を元に戻そうした。その時だった。何やら物凄い力で戻された。整った顔は大変不機嫌であった。

「私は生まれも育ちも神様だからね」

一度瞼を伏せ、それからもう一度開く。まだ子供のような無邪気さのあった光は消え失せて、人外のような異質さを放っている。思わず息を飲んだ。

「君が泣こうが喚こうが構いやしないのさ。私が話したいから呼ぶ」

声色は冷え切っていて、淡々としている。

「近う寄れ」

「ぅぅぅ.......」

響いたのは低音。無表情にも怒りにも捉えられるもの。

半泣きで怯えまくる私に対し、彼は加虐心の見え隠れした顔をしている。それからその不安を煽るように、指で顎を固定した。

「そう怯えるな。悪い報せじゃない」

.......この時点で悪い報せ以前の問題なんですが。

「今はきっと苦しい。多分一回心も折れる。自殺もしたくなる。けども君の願いは絶対叶う。頑張れ」

気が付くと涙が溢れてた。冷たい雫が頬を伝うのが分かる。目尻が熱くなって、瞼を閉じると、彼はそこに居なかった。あるのはただ森が生い茂る社だけ。


「久々の全男体化は疲れるよ。ホント」

「そこまでなさらなくとも」

「気を使ったんだよ。これでも」

社の中に深紅の瞳と、白髪の女が一人。呆れたように溜息を吐き出した。

気さくなお人がスイッチ入って、ゴリッゴリ暴君ムーブメントするのはぶっちゃけ刺さります。


勘の良い方お気づきになられそうですね。

この神様の正体。

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