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作品2-8
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安乃澤 真平
その帰り道のことである。森と住宅街の境目、一人では心細いと思える坂道を下っていると、分岐の所で捨て猫を二匹見つけた。段ボールに所狭しと入っている。片方は子猫だから親子なのだろう。眠る子猫を腹に抱いて、しきりに子猫の頭を舐めている。私には子猫を見るのが初めてで、触れてみたいと思った。しゃがんでおもむろに手を差し出してみるが、すかさず親猫のパンチをもらった。その勇ましい手は一方でこころなしか子猫を覆うように置かれた。可愛いだろう。愛おしいだろう。私はその親猫をじっと見つめた。
ー 完 ー
おわり。