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本棚の隙間  作者: ペンちゃん
はじまり
2/2

いま

目が覚めた。

ゆっくりと身を起こすと、開きっぱなしのノートパソコンが目の前にあった。どうやら机の上に寝てったようだ。今日までにレポートを提出しないといけないのに。

時計を見ると、もう9時は回っていた。

一時限目はもう間に合わないだろう。

でも、まぁいいか。別に必要のないやつだし。


トーストをかじり、今日の予定を確認する。

今日はバイトがない。遊ぶ予定もない。

とどのつまり暇である。


彩からメールが来ていた。恐らく寝坊の事だろう。

申し訳ないが、今既読をつけるのはやめた。

適当な服を着てバックを持ってややけだるけに玄関へ向かう。


「行ってきます。」


誰もいってらっしゃい、なんて言ってくれないのに。

アパートの鍵を取り出そうとすると鍵と共にかわいらしい兎のキーホルダーがチラリと視界をよぎった。もうだいぶ汚れた。今度洗濯しなきゃ。


外へ出ると、夏の新緑が眩しい。


ふと、目に入った気がした。

こんな時間に学生はいるはずない。

再びスマホに目を落とした。

母親が買い与えた最新機種のスマホを、未だに使いこなせていない。せめて使うとしたらヤフーぐらいだろう。ラインは尚文と彩しかしないし。

他に何もしないし、写真も撮らない。


もう何も撮らない。

そう決めたから。


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