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チートが役に立たないなんて!

よろしくお願いします。

「どうしたもんかなぁ」


荷物一つ持たずに街道を歩く。

日本にいた頃なら、なんの問題もなかった。


けど、ここは異世界でモンスターがいる世界だ。


街道はモンスターが少ないといっても、子供がなにも持たずに歩くような場所じゃない。

それは自殺行為に等しい。


それなら、どうしてオレが歩いてるかって?


チートが役に立たなかったからだ。正確には一瞬は役にたったけど……。


孤児院育ちのオレは、5歳くらいで自分が前世の記憶をもった転生者だと思い出す。


一応、成人はしてたし、マナーとか基本的な知識はこの世界でも大きな変わりない。

だから、チートみたいな?天才みたいになってたわけだ。


どこからか噂を聞きつけた町の領主が使用人として雇いたいというわけで、孤児ながら給金のいい仕事に就けた。そこらへんは、前世の記憶ありきだ。


ここまではよかった。領主もまともな人らしく、いい職場として働かせてもらえてた。が、同僚たちが問題だった。


年の割に優秀すぎるオレに、仕事を奪われると思った同僚と気持ち悪がる同僚たちの手によって、オレは追い出された。

あることないことでっち上げて、だから出て行けと――屋敷からではなく、この町から。


町を出る準備すらさせて貰えず、頂けるはずだった給金も貰えず、使用人の服のみで町を追い出された。


そんなもんで、行く当てもなく歩いてるってわけ。


町に入ろうとしたけど、門番たちに裏で手を回していたみたいで入れなかった。

しかも、ご丁寧なことに、行商人がいない時に追い出しやがって。


冒頭に戻るが、この世界はわりと剣と魔法の世界だったりする。魔王とか勇者とか賢者とか、そんなんも存在してるらしい。


モンスターなんか出たら、この12歳の身体じゃ一巻の終わりだ。前世の30近い大人の体格ならどうにかなったかもしれないけどな。


さすがに飲まず食わずでいるわけにいかないので、川を探すことにする。

水の音が聞こえる気がするし、そっちに行ってみよう。喉も渇いてきたし。


「なんだ、あれ?」


道から少し外れた場所に、黒い物体が落ちている。


一瞬カツラかと思ったけど、違うみたいだ。そういや、この世界にカツラはねぇや。


正体を確かめるべく近づけば、物体が僅かに動く。


「もしかして、弱ってんのか?」


黒い物体はカラスだった。

カラスにしてはなんか爪とか嘴が鋭い気もするけど、間違いなくカラスだ。


「ガラララララ」


そいつはオレに気がつくと、助けを求めるように蚊の鳴くような声で鳴いた。




ありがとうございました。

少しずつ書き方も成長していければと思います。


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