プロローグ
あるところに三つの国があった。
ひとつは月の国。黒い髪に金の瞳を持った者が多い国だ。
もうひとつは太陽の国。銀の髪に灰色の目を持った者が多い国だ。
この2つの国は昔から争いが絶えなかった。
しかしその2つの国に挟まれた小さな中立国である星の国がある提案をした。
『我ら星の民が仲人をするから太陽の国と月の国の者同士で結婚をしないか』と。
争いに疲れていた両国はこれを承諾し、王族の中で選ばれた数人の王子と王女が星の国で数年過ごし結婚する事となった。
それが500年もの間続き、両国の関係は良くなった。
しかしここで誤算が起きた。
今回、月の国第一王女のルナ姫と太陽の国第二王子の紅鏡王子に問題があった。
この度、この二人を結婚させようと星の国に送ったが二人はお互いに恋はしなかった。
それどころか
「ルナ姫、約束はわかってるね」
「えぇ、紅鏡様」
「僕らは表向きは結婚するけれど、それぞれ想い人を手に入れられたら彼らをこっそり自分達の元へ迎え入れるって」
それぞれが『仲人』である星の国の第三王女と第二王子である双子の姫と王子に恋をしてしまったのだ。
これは仲人の双子と、それに恋する許嫁同士の男女の物語である。
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