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境界線の先の僕らにしか見えない隣人  作者: 伊勢海老
【第二章】赤い糸のおまじない
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第29話


あの女も、ベッドでは大した事なかったな···。


深夜にも関わらず、咥え煙草を燻らせ板井は階段を上り、自宅を目指していた。

気だるさの残る身体に、エレベーター無し四階住まいは多少響くものがある。


自宅のあるフロアに辿り着くと、兎に角早く風呂に入りたいので、ドアまで一直線と行きたかったが、

彼は自宅にあたるドアにビニール袋がぶら下がっているのを見て躊躇った。


コトは極力、女の家で済ませているので、自宅を知っている人間は限られている。

元カノの仕業か、と脳裏に歴代の元カノの顔が並ぶが、どの子も新しい男が居るので違うだろうと結論を出す。


恐る恐る袋の中身を確認すると、片手で抱えられる程度の熊のぬいぐるみが所在なさげに収まっている。


この御時世にぬいぐるみのプレゼントなんてセンスを疑うな、と思いながら基本的に物は貰う主義の板井は小脇に熊を抱えると自宅の扉を開く。

入って直ぐの靴箱の上に熊を雑に置くと、彼はとっとシャワーを浴びる為に風呂場へと直行した。


身を清めてスウェットに着替える。それだけで気持ちが切り替わり、頭がすっきりした。


寝室に向かおうと廊下に出ると、先程の熊が玄関脇に転がっているのが目につく。


本体の安定感が足りないのだろうか。毎度転がられては困るので、そのまま熊を持ち上げると彼は寝室にあるオーディオの間にそれを押し込めた。


春になる前に変えたばかりのまだ新しいベッドのシーツの上で一服してから、朝まで数時間ばかり睡眠をとろうと布団に潜り込んだ。

ある男の視点

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