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第三十五話 圧倒的戦力の差



 霧の大森林の入り口付近に到着すると、いきなりゴブリン達の集団に遭遇した。何か大きな丸い物を運んでいる様子だったが、俺達の存在に気が付くと錆びた武器を抜いて襲いかかってきていた。


 敵意を見せた相手に手加減する気はないので、みんなに戦闘態勢に入るように指示を出す。


「ほっほっほ……まさかこのわたしに闘いを挑もうとするおろか者がいたとは。まさに身の程知らずもはなはだしいというやつですね……やってしましなさいっ!」


 〇リーザ風の喋りで皆に戦闘の指示を出すと、自らも剣を抜いて吶喊する。


 ゴブリン達は十体程度で運んでいた丸い物体を地面に置くと、武器を手にして踊りかかってきていた。


 ガキッ!


 ゴブリンが振り下ろした斧を盾で弾き返すと、隙のできた脇腹めがけて剣で貫く。貫かれたゴブリンが身体をビクビクと激しく震わせると、断末魔の叫びをあげて絶命していった。


「どうもこの星の方たちは死にたがりやが多いみたいですね」


 またも〇リーザ風のセリフが口をついて出てきてしまう。どうも、圧倒的優位に立つと俺は〇リーザ様になってしまうようだ。それほどまでにゴブリンと俺との戦闘力は違う。ゴブリンの戦闘力が一とするなら、俺の戦闘力は五十三万であろう。


「そうだ! わたしはこの左手だけで戦ってあげましょう。すこしぐらいは楽しめるかもしれませんよ」


 戦闘力の違いを見せつけた俺に、後ずさりを見せたゴブリンを挑発して盾をしまい左手に剣を持つ。完全に相手を舐めた格好を晒していた。


 挑発されて怒ったのか、ゴブリンが一人斧を振り上げて突っ込んでくる。そのゴブリンの突撃をさっと左に交わすと足を引っかけて転倒させ、無防備な背中に左手の剣を突き立てた。ゴブリンが身体を仰け反らせると絶命して白煙と化す。


 無残に絶命した仲間を見た他のゴブリン達が、あとずさりを始める。


「さぁ、行きますよ!! ルリさん! ハチさん! ルシアさん!」


 逃げ出そうとしていたゴブリン達にハチが飛びかかって爪で切り裂いていく。ルリも素早く近づいていくと氷の息をゴブリンの足元に吹きかけて逃げられないように凍りつかせていた。ルリとハチによりあっという間にゴブリンは残り一人となり背中を見せて逃げ出していた。そこへルシアの火炎の炎が命中して身体を燃えあがらせて絶命した。


「素晴らしい! ホラ、見て御覧なさい! ルリさん、ハチさん、こんなに綺麗な花火ですよ……」


「ツクル様が何だか別の人になってしまったようだがねー」


 爪についたゴブリンの体液を血振りしていたハチの指摘で〇リーザスイッチが切れた。


「おっといけない。つい、強さに酔ってしまったようだ。いけない、いけない」


「ツクルにーはんもえらいカッコよかったですよ。さすがやわぁ~」


 退治したゴブリンが素材化して【ゴブリンの骨】に変化しているのを、ルシアが集めながら褒めてくれていた。戦闘用の装備のため、革のワンピースに着替えたルシアが屈むたびにパンツがチラリと見えてしまう。


 ……白だっ! 今日は白だよ。あの白のパンティーを装備しているのだよっ! チラリと見えるルシアたんの純白の下着が眩しいのだ。くおおぉ、眩しすぎて眼がぁ、眼がぁぁぁ!!


 チラチラと下着が見えるように考えて、自らの作った丈の短い革のワンピースに満足していた。


「あ、ああぁ、これくらいは大した敵じゃないよ」


 ルシアのお尻に釘付けになった俺は生返事を返していた。お尻に釘付けになっていると不意に後ろからドンと衝撃に襲われた。


「ツクルさん。女の子のお尻をジロジロ見てはダメだよ」


 衝撃の主はルリだった。ルシアのお尻を見て悦に入っているのを気づいて注意してくれたようだ。


「あ、すまん。ワザとじゃないんだ。視線に入ってしまってね。HAHAHA!」


「ツクルにーはん、どうかされました? それよりもこないにぎょーさんの【ゴブリンの骨】が手に入りましたよ」


 爽やかな笑いで誤魔化すと、ルシアが集めてくれた【ゴブリンの骨】を受け取りインベントリにしまいこむ。


「ありがとう。助かるよ。それにしても奴等は何を運んでいたんだ?」


 ゴブリンが集団で担いで運んでいた丸い物体にみんなの視線が注がれていた。白く丸い物体。何だか見覚えのある形だが、それにしても大きすぎるような気がする。


 眺めていると、白く丸い物体にひび割れが生じ始めていた。それを見たルシアがポツリと呟く。


「これって……何かの卵やろうか?」

「卵にしてはえらい巨大な物体だが……嫌な予感しかしないぞ」


 白く丸い物体のひび割れがドンドンと大きくなっていく。そして、穴が開いたかと思うと、黄色いくちばしがチラリと見えた。


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