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第十六話 サプライズプレゼント

 夕食の量がかなり多かったので、腹がパンパンになっていたが、大食漢のルシアは平気な顔をしているが、俺よりもかなり多くの食事量を取っていた。


 謎だ……あの小さな体のどこにあれだけの食事が収まるのだろうか……ルシアたんの胃袋は異次元につながっているとか言わないよね。はっ! まさか、食べた栄養素がすぐにおっぱいに吸収されてあんなに大きく育っているのかっ! あの胸には、特殊カロリー消費装置が内蔵されているのかもしれないぞ……。


 食後にルシアの身体の不思議を考察していると、食器の後片付けを終えたルシアが戻ってきた。ルシアの身体に関する考察をやめると、戻ってきた彼女に目を閉じて手を出すように言う。


「ルシア、目を閉じて手を出してごらん」


「なんどすのぉ? こうでいいですかぁ?」


 俺の指示に素直に従い、目を閉じて手を出したルシアの手の平に、ポケットから取り出したペンダントを置く。


「目を開けていいよ」


 パッと目を開けたルシアが、手の平に置かれた【ルビーのペンダント(銅)】を見て驚いていた。


「ひゃあ!? ツクルにーはん、こないな高価そうなモン、どないされましたん?」


「鉱石掘りの際にルビーを一個見つけてさ。ルシアだったら、絶対に似合うだろうな~っと思って作ってみた。レベルアップおめでとうのプレゼントさ。元手はタダだから、気にせずに付けてみてよ」


 ルシアは大粒のルビーを食い入るように見つめていて、俺の話は話半分も耳に届いていなさそうだった。


 やっぱり、ルシアも女性だな。キラキラと光る宝石には弱いらしい。


「ホンマに、こないな綺麗な宝石の付いたペンダントを、うちがもろてよろしいんですかぁ!? 元手がタダやと言うても、売れば結構な価値になりますよ~」


「ああ、是非ルシアに付けて欲しくて作ったんだ。それに俺には金がさほど必要が無いからね。ルシアを綺麗に飾り立てられるなら、いくらでも作るよ」


「はぅう!? そらあかんどす~。うちが宝石に目が眩んでツクルにーはんと一緒にいるかと思いますやろ。それは、違うんです。うちはツクルにーはんが作ってくれたから嬉しいんどす~。ホンマにホンマどす~」


 ジーッと見つめていた【ルビーのペンダント(銅)】から目を離して、慌てて言い訳をするルシアは小動物のように、ちょこまかと手を動かして否定していた。


 そんなに慌てて否定しなくてもいいのに……どうせ、鉱石掘りでいろいろと宝石も見つかるだろうから、宝石でデコレーションした杖でも作成してあげようかな……。


 ルシアが意外と宝石好きだということが判明したので、余りそうな宝石はルシアのコレクションにすることにした。


「そーだ。余った宝石はルシアにプレゼントするよ。どうせ宝石類はアクセサリー作成くらいにしか使わないからさ。鉱石掘りで見つけた余りの宝石はルシアにプレゼントだ。うん、それがいい」


「はう、あぅ! ツクルにーはんっ! うちをそないな女だと思っているのですかっ!? 確かにペンダントを頂けるのは、えらいうれしーどすけど、別に宝石が嬉しいわけじゃない。さっきも言ったけど、ツクルにーはんがうちのために作ってくれたのが嬉しいのどすっ!!」


 俺の手作りのペンダントが嬉しいと言ってくれたルシアに心がキュンと鷲掴みされた。


 この人の笑顔のためにもっと作ってあげたい……ルシアがいつでも笑顔でいれるように、俺にできることは何でもしてあげたいな……。よし、宝石アクセサリーは気合を入れて加工しよう。ルシアたんのためなら、エーンヤコラだ。


「俺は大好きで綺麗なルシアが、もっと光り輝けるように宝石をプレゼントしていきたいんだ。それでもダメ?」

 

「はぅ……ホンマにツクルにーはんにはかないませんわ……でも、うちもワガママだから、ツクルにーはんの作った物しか付けないつもりどす。ツクルにーはんの作ったアクセサリーなら、大事に身に付けさせてもらいますぅ」


 ルシアは俺のお願い攻勢に負けて、これからも宝石系のアクセサリーを受け取ってくれることを了承してくれた。ただし、俺が生成した物に限るという条件付きでの了承だった。


 でも、俺が贈ったペンダントを付けたルシアはかなり喜んでいるようで、胸元を見せつけてくる。たわわに実った二つの果実の間にルビーのペンダントが妖しく光る。その光景はまさにエロスの塊だった。


 言うまでもないが、俺の視線はたわわに実った二つの果実の方に集中してしまっていた。


 ルシアたん……おっぱいがかなり凶悪なので、俺以外には余り胸元を見せないようにしてもらわないとな……たわわな胸の恋人を持った男子は嬉しさと同時に胸元の露出で悩むのだろう。


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