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私ごと  作者: 3000
3/5

関係

付き合って次の日、龍は私に会おうと言った。お互い部活で忙しいから会うのは夜だったんだけど。その時、意外と家が近いことがわかった。なんせ私の一目惚れだから、まともに直接話したことはほんっとうに少なくて龍が会おうと言った時、私はすごく緊張した。その日は雨が降ってたの。傘が邪魔でさ、車の音もうるさくて何を話したのかもう記憶にないな。

広い道を目的もなく歩いていった。見慣れた道だったけど、どこか違う風に見えて。その時は緊張かなと思ってたんだけど今考えると友達に見つかることが怖かっただけかもしれない。ただひたすらに龍について行って外はもう真っ暗だった。私たちは公園に着いてね、最初はベンチに座って話してた。その時初めてちゃんと龍の声を聞いたんだけど優しくて良い声だった。確かもう、雨は止んでたと思う。話すうちに龍はどんどん優しくなっていくのが分かって、、どっちかというと私はあまり嬉しさを感じなかったかなぁ。急に龍は私を抱きしめて好きだよと言ったんだっけ。初めて会った時だったから多少びっくりしたんだけど、そんなもんかで流してしまった。それが良くなかったのか、龍は微動だにしない私を見てとても表情が変わったの。こう、目が鋭いというか。龍は静かに服の中に手を入れてきた。少し怖くなったけど、その状況はある程度スリルがあって私自身楽しんでた部分もあって何も抵抗しなかった。周りを気にして見たけど人なんて少しも通ってなくて、ただ公園の入り口にある自動販売機だけが明るく光ってた。龍の手つきはやけに慣れてた。

帰り、龍と別れた後になって急に我に返ってさ、まだ幼かったから好奇心より罪悪感が多かったかも。

その後も龍とは、こういうことを何回も繰り返した。次第にエスカレートするのが分かった。付き合って2、3ヶ月たってもなお未だに付き合ってることは秘密になっていたから、私はこの辺りでようやく私が龍のなんなのか分かってきた。きっと龍はこのまま何も言う気はないんだと思ったし、そもそも私は龍にとって皆んなの言う可愛らしい彼女ではなくて龍の好奇心を埋めるためだけにいるだけだと知った。でもそれを知った時、私はすでになんとも思わなくなっていて、まだこの状況を楽しんでも良いかなとすら思っていたんだ。

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