放課後カノジョ
「顔は良いんだし、ちょっとはハジけてみなよ。せっかくの青春が勿体無いぞ!」
同じクラスのハジけた女子に誘われて、渋々入部したのは、放課後カノジョ倶楽部。
相手側からの要望が書かれた指示カードの通りに放課後デートを楽しむ。
散々断ったのにへこたれない彼女に負けて入部してしまったけど、割り切ってしまえばそこそこ楽しい時間を過ごせた。
苦手なカラオケも苦手な人混みも…
私のお気に入りは図書館に行って、相手と好きな本を交換するのが楽しい。
さて、今日の指示は……
何もない??
「たまにあるのよ」
食いさがったけれど、自分のデートに忙しい彼女に追い払われて待ち合わせ場所に行く。
「よう」
顔はまあまあね。身長のある制服姿。肩からは擦り切れたトート。
ニヤリと笑う顔は悪人ヅラよ、知ってた?
「さあ、我らの家に帰ろうじゃないか」
貴方に言われなくても帰るわよ。
「おにいちゃん」