二学期スタート
起床。
顔を洗い、洗濯物を洗濯機に突っ込み、着替えて朝食の準備をする。
時間を見つつ、頃合いを見て樹木をベットから叩き落とす。
眠い目を擦りながら、あーだこーだ文句を言う樹木をテーブルに座らせ、トースト、サラダ、目玉焼き、牛乳を与える。
プライドなき家畜のようにムシャムシャ食べるのを観察しつつ、僕も家畜のように平らげる。
忙しない朝だ。ここ最近は忘れていた感覚だ。
「忘れ物はないか」
「だいじょうぶじゃ!」
「いや、カバン間違ってるぞ」
「ん? ああ! うっかりうっかり。これはプライベート用じゃな」
バタバタと自分の部屋に戻りカバンを取り替えてくる。プライベートのカバンというのは大きなドクロが描いてある。センスが小学生の男子だが、どうやら死神として正式に使われている由緒あるカバンのようだった。
「はあはあ、待たせたの」
「ん、なんかカバン軽そうじゃない?」
「ああ! これは……。空っぽじゃの」
「大丈夫かよ……」
「今日は調子が悪いの〜」
ボヤきながら再び部屋に戻っていく。いつになると調子が上向くのか。年中調子が上がらない気もする。
保険をかけて早めに起きたのが功を奏したようだが、無駄に保険を使った感が否めない。
「れーん君! おはよう」
眩しい笑顔で挨拶をくれたのは市井さんだ。毎日のように会ってはいるが、久しぶりに見る制服姿がなんとも眩しい。アルファとの最初の話題は、間違いなく制服談義であろう。
「おっはよー! 待ちくたびれて上がって来ちゃったー」
それは佐藤芳佳の声だった。マンションの入り口で待ち合わせしていた。制服がモデル体型に映える映える。
「おはよう。ごめんな、樹木がまだなんだ。あれ? 髪型が?」
佐藤芳佳がツインテール化している。髪型がコロコロ変わるので見たことはあったが、学校ではなかったはずだ(記憶にない)。
「学生じゃないと出来ないし、ツインテ言えばよしかちゃん見たいな感じにしてこうかなーと」
「太田さんと被るが」
「戦うからまかせて」
「まかせた」
「あはは」
基本的に掴みどころが難しい女の子ではあるが、一緒にいて面白い。ファンであったが故の幻滅というのもなく、このままの性格でもきっとファンになったいただろうなと思う。
「待たせたのー」
樹木の準備も無事終わったようだ。制服コメントを一言残すとすれば「小学生はあっちですよ」以上。まあかわいいよ。
さあ、いよいよ二学期が始まる。学校が始まるというのにこのワクワク感。長い夏休みが終わったのだ。
読んでいただきありがとうございます。またブックマークありがとうございます。
※髪型を勘違いしてました。会話の内容を修正いたしました。




