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感情の力  作者: IA0127
序章
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序章 受け継がれた力

俺は元高2の榊原真だ。元高2と言うのは、高校はを中退してしまっているからだ。今はあるアパートに1人暮らしをしている。親からの仕送りは断っているため、家にはノートパソコンくらいしか高級なものがない。仕事は近所のスーパーの裏仕事をしている。正直毎日がつまらない。俺が高校を中退したのは頭の問題ではない。学校という縛られた環境から解放されたいと願ったからだ。彼女の1人くらいいれば充実した日々がおくれたと思う。まぁ無理だが。女子とはもう2年間話してない。必要最低限のことは話したが、会話らしい会話はしてない。そんな毎日を過ごしていた俺だった。今日は10月の頭。俺は日課になっているパソコンでのニュースチェックをした。すると

『謎の失踪事件。未だ手掛かりは見つからず。依然世界各国で増加する失踪者。』

この事件の裏にある出来事を知ることになるとは、俺は知る余地もなかった。

「そういやぁあのじいさんもまだ見つかってねーんだよな」

あのじいさんてのは、俺の小学生のころ仲良しだったやつの祖父だ。その人にはいろい

ろよくしてもらったからよく覚えている。そしてあのじいさんも10年前に起きた同様の事件に巻き込まれてまだ見つかったという報告はない。ふと右下のデジタル時計を見た。7時30分。

「そろそろか。」

俺は急いで服を着替えてスーパーにいく支度を済ませた。そして玄関のドアを開けた瞬間、目の前がとてつもない強さで光った。


気がつくとそこは牢屋の中だった。他にも3人の人が同じ牢屋にいた。牢屋の反対にも牢屋があってその間に廊下がある感じだ。そもそもここはどこなのか?確かドアを開けた瞬間…

「あぁ!思い出せねー。」

むしゃくしゃして声に出すと隣にいた人が

「お前もそうなのか?何があったのか?ここがどこなのか?って言うかんじか?」

「あぁ。全くわからねぇ。」

「やっぱそうだよな…俺は鉄也だよろしく。」

「榊原真だ。まぁもう少し様子を…」

突然廊下から足音がした。あわてて廊下を見ると1人の老人が近づいてきた。どこかで見覚えのある顔だった気がした。じっと老人の顔を見つめてると

「真君?真君なのか?」

その声はまさにあのじいさんだった

「じいさん!?なんでこんなところに…あとここどこなんだ?」

「落ち着きなさい。ワシは10年前にここにつれてこられたんじゃ。ここはワシらの住んでいた世界とはまた別の異世界じゃ。」

「地球じゃない?地球には帰られないのか?」

「いや、ワシはワシの意志でここに残っている。まぁそんな簡単にもとの世界には戻れないんじゃがな。ワシはここにつれてこられた人を管理してるんじゃ。先に仕事を済まさせてもらいたいんじゃが…そこにいる3人も聞いとくれ。」

3人は体をじいさんに向けた。

「ごほん。この檻の中のものは明日の朝、檻からでて戦場へ向かってもらう感じじゃ。

『戦場!?』

4人は声を揃えて言った。

「本当に気の毒だか…これだけは避けられないんじゃ」

「戦い??」「嫌だ…」「…」

3人はパニックにおちいっていた。勿論自分もだった。

「すまないが…静かにしてくれ。」

と言ってじいさんは手榴弾らしきものをとりだした。そしてその手榴弾?を牢屋の中で爆発させた。中からは青白い煙がでてきた。すると1人が

「眠…」

と言って寝てしまった。他の二人ももう寝ていた。

「睡眠ガスグレネードだ。」

「は?おい!しっかりぃー」

そこで記憶は途切れた。


翌朝、牢屋の鍵が開いた。そしてじいさんに先導されて広場に連れていかれた。そこには巨漢の大男と黒髪の女の子がいた。女の子は大男になにかを伝えると広場を立ち去った。すると大男が

「お前ら3人は向こうだ。お前はここに残れ。」

言われるがままに残ると、

「お前は特攻隊だ。ここにいるやつらと共に刀で斬り込んでもらう。」

「は?冗談じゃないぜ。嫌だね。だいたい…」

「お前に拒否権はない。もし逃げるというなら俺がお前を殺すぞ。」

「そんなの…あんまりだ…」

大男は他の特攻隊のメンバーを集め広場から移動をはじめた。仕方なくついていったが、内心は恐怖で支配されていた。1時間ほど歩くと、

「よし、着いたぞ。戦闘開始!!ほらぁーいけぃ!!」

しばらく沈黙したが、

「一番太刀は俺がいただく!!」

と言って1人が進撃を開始した。 他の者もあとに続いた。戦いの火蓋はおとされた。それでもまだ数人はその場から動かなかった。

「おい!いい加減にしろ!!行かんなら殺すぞ!!」

そして残りの者もあとに続いた。真を残して。

「おい!いい加減にせんかいぃ!!!貴様ぁ!!!」

その刹那、頭が割れそうになるほどの痛みに襲われた。恐怖のあまり頭がおかしくなったのか?次は体中から恐怖があふれでてきそうになった。いや、もう黒い何かが体から吹き出ていた。

「嫌だ。嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!!死にたくない…」

ーー恐怖ーー

次の瞬間、すべてが消し飛んだ。

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