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狐の嫁入りっ ちょっと? 九尾な女の子  作者: 雛仲 まひる
season2  第一章 どうしてこうなった(´・ω・`) マジで! 最凶俺の嫁 
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どうしてこうなった(´・ω・`) マジで! 最凶俺の嫁 7

こんばんは

雛仲 まひるです。


さて前回後半で美九音の妹来八音が登場しましたね。

そっくり姉妹をいとも簡単に見破った知泰ですが……。

今回も楽しんで頂ければ幸いです。


ではどうぞ><b

 久遠寺くおんじ 来八音こはね中学2年生。


 彼女は久遠寺 美九音の妹であるのだが彼女は髪の毛の色、顔立ち、身長、体重、スタイルまで姉の美九音にそっくりで双子の姉妹って言えば知らない人はそう思うほどに瓜二つなのである。


 実はあやかしであるところの美九音の一種の特徴とも言える特異性のある紅い眼の色を除けば、なにからなにまでそっくりびっくり――!?


「あれっ来八音ちゃんってばさ? ついに姉ちゃんの美九音を超えちゃった、よね?  超えちゃってるよね。それ」


 こ~う、なんというかスタイルに関して、ただ一点だけ胸のボリューム的には美九音を超えちゃってるよね?


「んん? な、なにが? ……こ、この変態っ! 何処見て言っているのっ」


「いやさ、来八音ちゃん凄く魅力的になったよね」


「ほいさ。えと、ありがとう……。そういえば美九音ちゃんってばどうしちゃったの? なんだかちょっと痩せたみたいなんだよね? 特にバストとか」


 んん? そうか? あいつはもともとおっぱいの成長に失敗したちっぱいだぞ?


「なにっその「ぱい」の転置法! まぁいいや、ところでさぁ~知泰お兄ちゃんって、美九音ちゃんと付き合ってるんでしょ? 揉んで大きくしてあげればいいのに」


「……えっ? いやその……付き合ってねぇーよ」


 美九音が妖であることの事情を知らない来八音ちゃんに実はお前の姉ちゃんと結婚した、なんて言えるわけが無い。


 結婚したと言ってもそもそも妖界だけの話だし美九音が妖、九尾の狐。だってことを知らない久遠寺家の人間に説明なんて出来るはずが無いよな? 


 それに俺が勝手なことを言うとあいつ怒るし。


「でも美九音ちゃんは知泰お兄ちゃんのこと好きだよ? それに昔から仲の良い幼馴染みなんだし、もっと揉んであげていれば良かったのに」


 いやね、八来音ちゃん? 仲の良い幼馴染みはおっぱいを揉んであげたりはしないっ。


っつーかさ結婚しても触らせても貰えないんだよね、俺。あと異性におっぱいを揉まれると大きくなるって、それ都市伝説だからね来八音ちゃん。


「えとさ? ちなみに来八音ちゃんは、誰かに揉まれて大きくなったの?」


 バッシーーーーン☆


 ビンタキタコレ! 中学生女子に思いっきりビンタされた、……も、もっと。


「ちょ!? な、ななな、なんてこと中学生女子に向かって聞いてくれてんのっ! そんな訳ないじゃん。知泰お兄ちゃんのバカっエッチっ」


「でも気になるじゃん? 美九音と来八音ちゃんて、ほんと双子だと言っても誰も疑わないレベルのそっくり姉妹なのに、その一点に置いて何故故にそんなに差が出たんだ? お小遣いあげるから聞かせてくれよ」


 尻ポケットから財布を取り出し中から、一葉さんの絵を……じゃない、樋口一葉さんが印刷されたお札を抜き出した。


「わぁーい。なんでも答えますっ!」


 フィッシュ! がっつり喰い付いたっ。



 読者の諸君っ! 中学生女子の赤裸々エピソードを聞けるかも、とか期待させて置いてなんだが、すまんっ。


 なんだかんだで極々普通の要因しか聞けなかった。だけど樋口一葉さんは俺の財布に帰ってこなかったけどな。


「せーちょーきだから発育しただけだよ。それは美九音ちゃんだって同じだったでしょ? ほら美九音ちゃんが小学生の時って発育良かった方でしょ」


 うんまぁそうなんだが、あいつは小学卒業以来めっきり身体的発展途上、特にバストの発展途上ぶりの半端なさに悩まされていたみたいで、俺のエロ本見付ける度に「知泰っウチのおっぱい揉んでっ! 大きくしてっ」って俺に言ってたんだぜ? 今じゃまったく触らせてもくれないのに……。


 あの寛大だった美九音ちゃんが、心身ともに成熟に向かい成長しているはずなのに、今では初心なネンネって一体どうしてこうなった? 何処に行ってしまったんだあの頃の寛大な美九音ちゃんは。


 こんなことになるなら、あの頃に美九音ちゃんのご要望にお応えして思う存分、揉んでやっとけば良かったわっ! ほんとバカか死ねよ俺っ。


「やっぱり男の子って、女の子の身体に興味あって当然なのかな? わたし、クラスの男子のエロい視線感じちゃってキモイと思っちゃうけど、知泰お兄ちゃんてさ? 美九音ちゃんの身体とか興味無いの? はっ!? もしかして……知泰お兄ちゃんってまさかの――ホモ!?」


 いやっ! いやいやいや違う違う違うっ! なにその超解釈っ。


「いやいや普通に興味あるって、だってそうだろ? 久しぶりに会った来八音ちゃんを見て、一発で胸の成長を見抜いたんだぜ?」


「た、確かに……そう、だけど……。ってわたしなに納得してんの! ま、まぁそれはそうかも知れないけど、本当はそれもホモホモしさを隠すためのフェイクじゃないの? だってさ美九音ちゃんだよ? 妹でしかもそっくりだって言われるわたしが言うのもなんだけどさ、美九音ちゃんほどの美少女って、そうそう居ないと思うよ? そっくり姉妹のわたしが言うのもあれだけど、美九音ちゃんってわたしから見ても凄ーーーーく可愛いもん」


 しっかり自分も可愛いということを繰り返し主張した来八音ちゃん。


「フェイクじゃねぇーよ。証拠見せれば信じるよな? 俺が女の子のおっぱいに興味があるってことを見せればいいんだろ」


「いや別におっぱいに限定したわけじゃないっ」


 そう言って、来八音ちゃんは身を守るように両腕で自身の身体を抱き締め、斜に構えた。


 俺はそんな来八音ちゃんの行動をみて思い当たる。


 そうかそうか分った分かった、これだろ?


 再び尻ポケットから財布を取り出し、俺の愛して止まない一番のお気に入りである福沢諭吉さんの絵を……じゃない、福沢諭吉さんが描かれたお札を取り出した。でもこのお札、諭吉さんの両目と顔の中心に折り目が付いているのはなぜだろう?


「この会話の流れでお金を出さないでっ」


 あれ? 怒られちゃった。なぜだろう?





「あれ? 知くんに……狐? じゃん」


 来八音ちゃんとの交渉中だというのに、俺の名を呼ぶのは誰だっ! ってこの声は未美?


「あれ? あんたさっきあたしと擦れ違ったよね? なんで知くんといるのよ」


 不味い。未美の奴は来八音ちゃんのことを知らないんだよな? だとするとそっくり姉妹だとは気付かずに美九音と間違えてあやかしの会話を始めるかもしれない。


 妖同士の未美は妖怪の出す妖気を感じ取って判別出来るけど、美九音は妖気けはいを完全に断ち切れるし、普段の美九音は完全に妖気を断ち切っているから気付けないんじゃねぇーか?


「えと、知泰お兄ちゃん? この人誰っ」


「狐……あんた知くんと妹プレイ中なの? ったく見せ付けてくれるじゃん。そりゃさ狐と知くんは結――」


 ヤバっ。


「きょ! 今日も可愛いよな、未美っ」


 間一髪のところで未美の言葉を掻き消せた。


「な、なによ……急に……照れるじゃん」


「ちょっと未美、こっち来い」


 未美に手招きをする。


「は~い♡ ダーリンっ」


 こっちに来いとは言ったが、なにも抱き着かなくても……。


 未美を連れて来八音ちゃんに背中を向け、少し距離を取って耳打ちをする。


「あのな未美」


「な~に? ダーリン♡」


「あの子は来八音ちゃんって言って、人間界での美九音の妹なんだ。その美九音の家族はあいつが妖、九尾の狐だってことを知らないんだよ」


「えっ? あの子狐の妹なの? なにあれそっくりじゃない」


 猫のくせに狐に摘ままれた様な顔をして驚いている様子の化け猫、猫の付喪神、黒井くろい 未美みみさん。


「そこでお前にはそのことをあいつの家族には気付かせないで欲しいんだ、頼む。無論妖界だけの事だとはいえ、俺と美九音が結婚したことも秘密にしておいて欲しいんだよ」


「うん、まぁ分かった。あたしは別に人間界に馴染んでいる狐のことをどうこうしようって思ってないし、そんな事情なら分かった、知くんの言う通りにしておくわ」


「サンキュ未美」


「どういたしましてダーリン。あたしは知くんの頼みならなんでもするよ?」


「マジでっ! おっぱい揉ませてとかでも?」


「……い、いいよ? と、知くんが望むなら挟んであげてもいいんだよ?」


 えと? なにを挟んで下さるのですかっ!


「なんでも挟んであげるよ。だってあたしは知くんの物だもん」


「えと? 知泰お兄ちゃん、それほんとなの?」


 背から来八音ちゃんの声がした。振り向けば来八音ちゃんが背後に立っていた。


 すまん美九音、バレた。

 



 To Be Continued

ご拝読アリガタウ。


本作品に対するご意見、ご感想、評価などお持ちしております。


ではでは、次回をお楽しみにっ!

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