ちょっと? 九尾な女の子(裏) 2
こんにちは
雛仲 まひるです。
ちょっと? 九尾(裏)2ですね。
(裏)は本編のヒロイン視点でお送りする物語となっております。
詳細、注意事項はちょっと? 九尾(裏)1の前書きでご確認ください。
お楽しみください。
ではどうぞ><b
なんだか嫌な感じがするわね? これってまさか……妖?
「ねぇ? 知泰」
「あん?」
「なんだか学校に近付くに連れて嫌な感じがするんだけど、あんたなにか感じない?」
「いや? 別になにも、っておいっ美九音よ。お前、耳と尻尾出てんぞ」
今、そんなの気にしてらんないのよ。
「なんかこの気持ち悪い感じ妖が居るぽい。ウチちょっと先行って見て来るね? 知泰、あんたはここにいなさいっ、邪魔だから」
なんで妖がウチらのガッコに来てるのよ? 学園の中には人の姿に化けた妖も居るちゃいるけど、今のところウチらにちょっかい掛けてこないから、放置してあるけど、なにこの感じ今まで感じていたのと違う。
もしかして知泰の秘密に気づいて襲撃しに来たって言うの?
……そんなことウチが絶対許さない。
今のウチがどれだけ戦えるかは分かんない。
けど、知泰だけは巻き込みたくないもん、妖の事情に。
ウチが知泰を守んなくちゃ。
事情があってほとんどウチの妖力は押さえ込んであるけど、少しでも押さえ込んである妖気の感度を上げなくちゃ。
ウチは人目も憚らず獣耳と尻尾晒して校門前に向かい走り出した。
見通しが利く、適当な場所を探していたら、校庭に植えられている高い木が並ぶ並木が目に入った。
この木、枝ぶりも良くて登り易そうね。まぁウチがちょっと本気になれば、木に登る必要なんてないんだけどね。
でも今、妖力使うわけには行かないし、仕方ない登るしかない。
あぁ、こんなことになるなら、スカートの下にスパッツか短パン履いておけばよかったかなぁ~? スカート丈、思いっきり詰め過ぎちゃってるから、ちょっと油断するとパンツ見えちゃうし気をつけて登んないと駄目ね。
まぁあり得ないけどアニメ化したときに光のエフェクトやキラキラエフェクトなんか入れられちゃって結局、読者さんや視聴者さんには見えないんだけどね。
でもでも普通に考えてみれば、結局はこの物語の登場人物には見えちゃうってことなんでしょ? じゃぁ知泰以外にも見られちゃう可能性あるから駄目じゃん。
「んんしょ、っと」
周囲に人がいない事を十分に確認してから木に上に登った。
適当なところまで登って丈夫そうな枝に立って校内を見渡す。
「あれは……黄鬼ね? うわぁーメタボ腹キモっ! 腹毛に胸毛ちょーキモイ。なによあのギャランドゥ? キモっキモっちょーキモイ。朝っぱらからなんっつーもん乙女に見せてくれちゃってんのよっ! それにしてもなんで鬼なんかがガッコに居るわけ? それも人間の姿に変態しないままで……。
(注意:蝶などさなぎから成虫になることなどを変態という。また化学組成は同一であるが物理的性質や原子配列が異なる物質のそれぞれの状態を変態という。水など固体→液体→気体と変わること。つまりこれら変態を相変態という)
「ウチら妖が変化することも変態になるのかな? なんだかウチのイメージ悪くなるから嫌なんですけどっ! 普通に変化とか擬態とか書きなさいよねっ! バカ作者っ。まぁあの鬼はトラ柄パンツ一丁でうろついてるんだから普通に変態なんだけど」
他に変わった様子はないか周囲を見渡してみていると、校舎の角を曲がって来た見慣れた顔を確認した。
「げっ、あれは知泰っ」
もうっ! なんであんたはこんなに早く来ちゃうのよ! バカまだ来んなっ。この状況であんたが見上げたら完全にパンツ見えちゃうじゃん……。
!? そっか、そだよね? ん、んん。そっかそっか~。うわぁうわぁ、知泰ってばウチのことが心配で急いで来てくれたのかもっ♡
もっ! あんたってば、ウチのことが好き過ぎて心配だったのね。まぁ? ち、ちょっとは良いとこあるじゃん。
え、えと……あれ? ウチ、今日どんなの履いてたっけかな? き、今日は可愛いの履いてたっけ? ……ちょっとだけ確認しておこう、っかな♡
と下を向いたところで知泰と目があっちゃった。アハッ(o^-')ゞ♡
「役立たず遅いっ」
なるべく平静を装って声を掛けた。
んん? あいつってば、なんでこめかみを押さてるの? 折角ウチがここに居ること教えたげたのに嬉しくないの? ウチは別に嬉しくなんかないけどねっ。
「知泰こっち、さっさと来るっ。ぅんと愚図なんだからなにもたもたしてたわけ? 信じらんないっ。か弱いウチをひとり先に来させるなんて最低っ」
知泰が一瞬、物凄い嫌な顔をした。 えっ!? ウチ、なんかやらかした? と、取り合えずなんだか分かんないけど誤魔化さなくちゃ……。
「なんで、あんなもんが居るのよ」
「どうした? 様子が分かったのなら、さっさと降りて来いよ」
もしかして知泰、怒ってる? そんなに怖い声出さないでよ。
知泰はウチを見上げながら、両手の平をまおまおと動かしている。えっ? なにそのいやらしい手付き……、あっ! そっか/////そだよね。知泰もお年頃の男の子なんだし? そりゃウチみたいな可愛いくてメリハリボディーの持ち主だし、しかも狐耳、狐尻尾ありのちょー可愛い幼馴染みが何時も傍にいるんだから仕方ないよね?
「……あ、あんた、そんなにウチのおっぱい揉みたいの?」
「揉まねぇよ!」
(怒)
なっ! なに即答してくれちゃってんのっ? 1ミクロンくらいは喜べっつーの! ウチ、ちょっと傷ついたかも……。
「あっそっ、ふん。……なによっ知泰が揉むって言ったんじゃん。もう頼まれても絶対触らしたげない」
ぅんとに、ぅんとにもうっ! 知泰のバカっ。
「何時までそこに居んの? お前」
「うっさい。今降りるっつーの」
スカートを股に挟んで盛大に捲れ上がるのを押さえて木から飛び降りる。
「ねぇ? あんたウチのスカートの中覗いてたでしょ?」
「覗いてたんじゃねぇーよ! 見えちまうもんしょうがないだろ? それにお前のパンツなんて見飽きてるっつーの」
「なっ! あ、あああ、あんたっ。なにしれーっとんでも発言してんの? 誰かに聞かれて勘違いされちゃったらどうすんのよ。あんたは昼夜構わず幼馴染の下着を物色し嘗め回す様に観察しているとんでもない変態だって思われるんだよ?」
「それは困るな」
思案顔になって顎に手をあてている知泰。
「んん? どうして?」
なんでかな? ウチはありのままの知泰でいいのに? 意味分かんない。
あっ! そうっか。そだよね。気になるよねやっぱり、もうっ素直じゃないんだからっ! ウフフ。
そりゃね、ウチみたいな優等生で可愛くて校内の評判も好い幼馴染みのウチだもん。なんだかんだで知泰はきちっとウチの立ち位置のことも考えてくれてるのね。
っとにもうっあんたってば優しいんだからっ。
「まぁウ、ウチは? 例え変態が、か……かか、彼氏だなんて噂が立っても? そ、そんくらいのリスクなら幼馴染の好で耐えてあげる覚悟はあるよ?」
……あれ? なんか物凄く悲しい顔されちゃった。
「なによ! ウチじゃ不服なわけ?」
湧き上がってくる怒りとともに尻尾の毛が逆立ち、スカートが捲れ上がる感覚がしている。
なんかお尻の方がスースーするもん。
「なに見てんのよ?」
「ごめんなさいっ」
知泰? えとそんなに怯えなくてもウチのは見てもいいんだよ? でも他の子のを見たら殺すけど。
「まぁいいわ良くないけどまぁいいわ。それより良く見てみなさいよ。あんたなら見えるはずだから」
「いいよ別に、お前怒るし」
「はぁ? 怒るわけないじゃん。ウチが見てって言ってるんだから」
知泰には鬼の姿を見てもらって、ちょっとは危機感を覚えてもらわなくちゃね。
こいつは幼い頃から妖に慣れちゃってるから、イマイチ妖に対する危機感がないのよね? 九尾の狐であるウチが言うのもなんだけど……。
「どうしても?」
「うん。どうしても」
知泰がまた思案顔になっている。あれ? ここ悩むところ?
「ほら早くしれっ♡」
できるだけ優しい顔を作って知泰を促した。
「分かった。もうお前ってば、ほんと我が儘だよな? じゃぁ見るぞ」
「うん♡ 早く見れっ♡ ……って、えっ!? えぇええええっ!! ちょ、待ってっ――」
ウチが手で押さえるより早く、知泰はスカートの裾を掴み一気に天高く舞い上げる。
「きゃっ」
あわわわわ、なんてことしてんのよ、あんたはっ。
ウチまだ今日のパンツ確認してないんだかんねっ! 可愛くないやつ履いてたらどうしてくれんの? そんなパンツあんたにみられたら凹んじゃうじゃん。
まだウチらが小学生の頃は、毎日スカート捲りに備えて気を使って、あんたが喜んでたし、あんたの需要に応えて、来る日も来る日も可愛いいちごパンツばかり履いてたけど……。
でもそれから暫くイチゴパンツが流行ってクラスのみんなもいちごパンツ履くようになっちゃって、あんた喜んでみんなのスカート捲ってたよね?
でもってあんたてば、ちょっとぽっちゃりさんの子のスカート捲った時、いちご柄の布地が伸びちゃってて、スイカ柄になってるって凹んでたでしょ?
ウチも身体的にもいろいろ成長しちゃってるし? 服とか下着とかも大人の階段昇っちゃってる真っ只中だし? これでも一応、今のあんたの好みはちゃんと研究したげてるんだから感謝してよねっ。
こんな好い幼馴染み、そう滅多にいないんだかんねっ!
主に研究材料は、あんたのベッドの下に隠してある、い――いいい、如何わしい雑誌なんだけど、載ってるのってウ、ウチにはまだちょっと勇気がいる物ばかりだった……。
でもでもウチなりに仕方なくだけど、あんたが喜ぶようにってウチの好みを犠牲にして頑張って善処してあげたげるんだから、ちょっとはウチに優しくしてくれてもいいじゃん。……ね?
それなのに、それなのに――。
「とーもーひーろー?」
「あの……ごめん。俺勘違いしたわ美九音。頼むから殺さないでくれ」
それなのに、それなのにっ! あんたってばウチのこと、なにも分かってないんだからっ!
「却下。あんたは一度死んだ方がいいと思うよ?」
ぅんとにもうっ! こいつってばいきなりスカート捲るなんて小学生かっつーの! そんなことしなくても、知泰が見たいって言えば、……そ、その、い、何時だって見せたげる覚悟が……>< やっぱ無理ぽ、ハズカシイし、もしも襲い掛られちゃってレイプぎみにされるの嫌だし怖いから、やっぱ無理っ。
「……九割殺しにしたーげる♡」
「ま、負かりませんか? あと七割くらい」
「負かりません♡」
もしウチのじゃなくて他の子のスカートの中覗いてたら、全殺しにしたげるんだかんねっ。
To Be Continued
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