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エピローグ 後編

こんばんは

雛仲 まひるです。


さてさておおよそ一月に渡って連載させて頂いた

狐の嫁入りっ ちょっと? 九尾な女の子もいよいよ最後となりました。

ここまでお付き合いくださった皆様、この作品に出会ってくださった皆様。


ありがとうございました。><


知泰と美九音の大団円?


ではどうぞ><

 とんだ邪魔が入ったがその根源が部屋から出ていってからも、手包みパンツ爆弾テロのお陰で美九音との間には、なんとも気まずい空気が流れている。


 くっそっ! こんなことでへこたれねぇーし、決してテロには屈しない。俺にも負けられない戦いがあるんだよっ。


 大人になるかならざるかの分水嶺だっ! これはジハードだっ! 俺の性戦←なんだからなっ!




 しかし体を張ったことで辛うじて紅葉の手包みパンツ爆弾テロを美九音に知られることを阻止できた。


 さてと、そろそろ美九音とイチャイチャ再開しよう、かな。


「はぁ……」


「んん? どうした溜息なんか吐いて」


 さてこの手に握り締めている美九音のパンツをどう処理するよ?


「だって、あいつらが出て行ってから時間が経ったのに、なにもして来ないし知泰は小っちゃいの嫌い? 大きい方がやっぱりいいの」


「うん、まぁそう、そうかな?」


 ヤバっ大神爆弾をどう処理したもんかと考え込んでいて、素で答えちまったぜ。


「そ、うなんだ……」


 と、うようよ蠢くアメーバーみたいになった潤んだ目をして美九音は、視線を落とし自分の控えめな胸に手をあてがった。


 えぇ!? なんでしょんぼり? 何時ものお前は有無を言わさずビンタを見舞うところだろ? なんだよこいつ調子狂うぜ。


 でもこいつにだけは、あの変態メイドの奇行を知られるわけにはいかねぇ。だってきっとショックだろうからさ。


「そ、そんな事ねぇーよ。大きいのは好きだけど別に拘ってねぇーし……」


「ほ、ほんと? うそついてない? ほんとに小っちゃいのも好き?」


「うん、まぁほんと好き、かな」


「じゃっちょっとだけならギュッてさせたげてもいいよ?」


「おっぱいを?」


「ち、違くて、そじゃなくてウチ、ウチのことギュって……しれって言ってんのっ。で、でもと、知泰がしたいならいいよ。おっぱいでも……」


 マジでかっ。


 では再び七霧 知泰行っきま~す。( ̄^ ̄ゝ


 では――。


 爆弾を握ってない方の手で美九音に触れた。


 ピトッ。ぷよぷよぷよぷよ。


「ぅん……と、ともひ、ろ。そ、そそ、そんなに楽しげな効果音出しながら、おっぱい揉まないでっ!」


 この手の平に収まるサイズ、そして手の中に広がるこの感触……。や、やわらけぇー。


「こ、こんなチャンス滅多にないんだから、りょ、両方でもいいよ」


「そ、そう? じゃ、そう、しちゃおっかな~」


「んん」


 そうしてもう片方も手の平サイズの胸へと伸ばした。


 ヒラヒラ舞い散る、パンツ舞い落ちる ヒラヒラ舞い散る、パンツ舞い落ちる~パンツ舞い落ちたっ! ポト。


 なんだ今のメロディーは? そしてポトってなんだ? あっしまった! パンツ握っている方の手の平を開いてしまった。不味い美九音の着用済みパンツが落ちた。


 欲望を押さえ切れずおっぱいを両手で触ってしまった。しっかり握っていた紅葉から手渡された美九音のおぱんちゅが手の平から零れ落ちて行ったのさ。


 今、美九音が目を閉じていることが不幸中の幸いだぜ。くそっ紅葉の野郎、このままじゃ俺が変態だと思われるじゃねぇーか。




 そう俺は油断していた。


 だがこんな俺を誰が攻められると言うんだ? おっぱいどもを目の前にして欲望を満たした俺のなにが悪いと言える。


 欲望に負けてなにが悪い。否っ、悪くはない人間は皆、欲深い生き物だ。しかし過ぎた欲を出せばそれは罪だ。


 人は罪深き生き物であり過ぎた欲を出せば、その咎は受けねばならない。


 ……片手にしとけばよかった。ORZ


 おお神よっ! これは罰なのでしょうかっ。




 なんとかせねば……。


 しかしこの柔らかい感触から手を離してしまうのは忍びない。


「ぅん……知泰くすぐったいよ。ねぇと、知泰、今な、なんか落としたみたいだったよ? って……んん? こ、これ、これってウチが捨てたはずのパン(ry……。ま、まさか知泰っあ、あああ、あんたっ、あんたっこ、ここ、これっ、バカっ変態っ」


 \(^о^)/ オワタ


「いや、これは――」


 バシッ☆


 はいっビンタ来たこれ。


 おそらく紅葉饅頭型の痕跡が付いた頬を撫でながら、視線を戻すと、そこには自分が捨てたはずのおぱんちゅを握り締め、涙目になって俺を睨み付けている美九音ちゃんの姿があった。


「ウ、ウチ、もうお嫁に行けないっ」


「違う。断じて俺はお前の使用済みパンツの臭いを嗅ぐような変態ではないっ。これは誤解だ話を聞け美九音っ。聞いて下さいお願いします」


「却下。そこに直れっ知泰へんたい


 その後、気を失うまでフルボッコにされたことは言わなくても、もう分かるだろ?




「知くんもほんと変態……じゃなかった。大変よね」


 呆れた顔で俺をジト目で見ている未美さん。


「御主人様は馬鹿。折角私の宝物をあげたのに堪能する前に見付かるなんて間抜け」


 しねぇーよ。お前と一緒にするんじゃないっ。


 諸悪の根源紅葉が呆れ顔で肩を竦めている。


「知泰さん? そりゃ知泰さんも男の子ですから、女の子の下着に興味を持つのは仕方のないことですけど、これはちょっと変態・・度が過ぎますよ」


 波音ちゃんに説教された。


 あの? 波音ちゃん。度が過ぎるの前に余分な単語が見当たるのですけども……。


「いいえ知泰さんにはお似合いですっ。そんなに欲しければ先生に相談してくださればいいのに……」


 波音ちゃん! 俺が相談してたら、なにをくれるつもりなんですかっ? 言っときますけどね、この一件の主犯は紅葉なんですからねっ。


「密かにお家で着用している未洗濯のスク水です」


 駄目だ俺の周りは変態だらけだ。っつーかいつの間にか俺に対する変態認識がレベルアップしていってる気がする。


「まぁ皆、この辺で許してやろう七霧も反省している様だからな。時に七霧? お前が“守りたいもの”っていったいなにだったのだ? 散々大神や黒井に言っていたそうだが」


 そう言って片目を瞑り目配せをくれる姫子先生。


 もしかして助け舟を出してくれているの? ありがとう姫子先生、今度肩でもお揉みします。先生は絶対凝っているはずせすからね。


 いや他意は無いからな、変な想像すんなよ? これ以上ややっこしいのは御免蒙りたいんでなっ。


「やはり久遠寺の事なのか?」


 姫子先生が視線を未九音の背中に向けた。


 流石にショックが大きかったのだろう美九音といえば、真の犯人(大神 紅葉さん高校2年生女子)に陵辱されたおぱんちゅを握り締め、部屋の片隅で剥れながら、ど~んと落ち込んでいた。


 その美九音の狐耳が落ち着きを失くし尻尾も同様に動かし始めた。


「えと……それは」


 ちらりと美九音の方を見ると美九音もこちらをチラチラ見ながら、目が合うと顔を逸らして部屋の隅を見詰めて固まってはいるが、狐耳と御自慢の尻尾だけは忙しない動きをしてた。


「俺が守りたかったのは皆だよ。ここに居る皆と綾乃、そして……」


 言うか言わざるべきか……。だって皆の前でなんて恥ずかしいじゃん。


「そして?」


 再び美九音の方を見やると、今度は俺を睨み付けてきやがった。


「あたし聞きたいな知くんの口からはっきりと。狐はなんだか一大決心を決めたみたいだし、そろそろはっきりしとかなきゃね? 知くん」


「そうですよ知泰さん。あんなにも分かり易く気持ちを表している久遠寺さんに応えてあげないといけませんね。女の子を待たせて不安にしては駄目ですよ」


「そうだぞ七霧。昨夜、この界隈かいわいで狐火の行列が出たらしいからな。何処の狐が嫁ぐのやらだな、なぁ久遠寺」


「帰ったら結婚式でも挙げるつもりかしら? 狐の奴」


「美九音が誰と結婚式挙げるってんだよ」


 ちょっとイライラする。なんだろなこの気持ち。


「鈍っ! 知くん鈍過ぎて、マジ引く」


「御主人様は馬鹿」


「知泰さんは鈍過ぎます」


「七霧、一度お前は死んだ方がいいと思うぞ」


 姫子先生酷っ、生徒に向かってなんてことを言うんだこの人は、あっ妖か。それでも教師かあんた。


「もしかして……お、俺っ? っつーか俺まだ17になったばかりで法律上まだ……」


「人間界ではそうでしょうけど、あやかし界ではなんの問題もないのですよ知泰さん」


「御主人様が一番守りたかったのは」


「俺が一番守りたかったのは……、一番守りたかったのは――」


「これ」


 紅葉が大きな唐草模様の風呂敷を床に広げた。ってこ、これ。紅葉お前って奴は……。


「ほほぅ。これが七霧が一番守りたかった物なのか? 大神」


「そ。御主人様の家にあった御主人様の宝物。御主人様はこれを守るために、カメラを担いだ男に立ち向かっていった。あの時の御主人様の姿はカッコよかった。七霧の生家ではこう言っていた『俺が守りたいものを踏みにじって行った奴等を許せねぇーだけだ。大切なものを傷付けた奴を、奪って行った奴等を許せねぇーんだよ』この科白と状況、御主人様が取った行動を考えれば、御主人様の性奴隷の私には直ぐに察しは着いた」


 おい紅葉よ。ドヤ顔してるところ悪いが、それ違げぇーしっ全然違げぇーしっ。ちょっとは空気読んでくれよ頼むから……。


「ふ~ん。これが知くんが守りたかった物なの? えとなになに「第501魔女っ娘爆乳変態出撃します」「夏の爆乳ポロリ大全集。夏だプールだ! おっぱい全員集合!」「コスプレえっち。制服着せたまま」「鬼いちゃんとあそぼ」「鬼畜三昧」「勉強を教えに来てくれた幼馴染みにエッチないたずら」「超昴妖ミク」他etsetsね」


「ごめんなさいっタイトル読み上げないで下さいっ。美九音に聞こえたら殺されるって」


「爆乳、コスプレ、幼馴染み、そしてロリに鬼畜ですか……。知泰さん」


「七霧、お前病んでいたのだな? 気付いてやれなくてすまなかった。教師として恥ずかしい」


「知くん? あたしは大丈夫。き、気にしてないよ男の子だもん知くんだって、ね? でもDVDと現実の区別はしてね」


「私はまったく大丈夫。御主人様の御要望なら、三角木馬だろうとお尻だろうと、なんでもいける問題無い」


 もう許してください。本当に泣くからな! 泣くぞ。


「知泰ーっウチは、ウチも……」


「美九音。お前がなんで泣いてんの?」


「ウチは、それでも……。ウチ、ウチ……。くっ、ぐすっん。やっぱり無理ぽっ知泰の全てを受け入れてあげられないっ。……ぅっうっ」


 美九音っ! 受け入れなくていいからっあいつらの言うこと、違うからっ!




「で結局どうするんだお前達?」


「えっ。どうするって?」


「えっ。どうするって?」


 姫子先生の空気を読んでない突飛な問い掛けに、美九音と綺麗にハモっちまった。


「狐あんた結局、知くんとどうなりたいの?」


「ウ、ウチは、そ、その……」


「知くんは?」


「俺は……その」


「はぁー。もういい加減、素直になって認めれば? このままじゃあたし達が諦め切れないじゃん。はっきりしてよね二人共っ」


「そうですよ。はっきりしてくれないと諦め切れませんっ。知泰さん? 妖界の嫁取りは人間界の何十倍も競争が激しいのですよっ」


「そうよ。知くんはラッキーなんだからねっ。こんなにも美人や可愛い子に囲まれて想われてるんだから」


「強い雄に雌が嫁ぐから強い妖が乱獲する。あぶれる雄は多い」


「そうだなー? いっそう皆で七霧に嫁ぐか」


「あっ! それ名案ですね。そうですよ人間界と違って妖界は一夫多妻が主流ですし」


「あたしも知くんのお嫁さんになる」


「知泰さん? 私を玉の輿にしてもらえますか?」


「ご主人様は私の嫁にする」


「ぬぅぐぅぅ……ャダ。そんなの絶対にヤダっ! 知泰はウチだけの物なんだかんねっ! 誰にもあげないんだからっ! 行くよ知泰っ」


「美九音? 何処へ行くってんだよ」


「そんなの分んないっ。兎に角逃げるよ知泰」


「えぇー!? ちょっと待てっ。無茶言うな俺はまだ怪我人なんだ」


「却下っ! あんたいつの間にかは知んないけど、ウチの捨てたパンツこっそり拾ってきたんでしょ? ウチの脱ぎたてパンツくんくんしてたんでしょ? ウチに恥ずかしい思いさせたんだから責任とってよねっ」


 してねぇー! パンツテロの件は紅葉の仕業で誤解なんだって。


「そうだ。このまま妖狐の里に行って直ぐに結婚式挙げることにしたから、覚悟を決めなさいよね」


 嫌だっ! 俺はまだ青春をエンジョイしてぇーんだ。


 それに……それにこんな恐妻嫌だっ! 


「ねぇ知泰。知泰はウチのこと大事? ウチはね知泰が大事だよ。世界で一番」


 そう言ってほほ笑む美九音を見ると一瞬息が詰まりそうになる。


「……て、照れるぜ」


 白み始めた空の下を無邪気に笑みながら俺の手を引いて走る幼馴染が、俺にとっても一番大切で掛け替えのない奴には違いない。


 昨夜見た狐の嫁入りは、本当にこいつが嫁ぎ先を決めたからなのだろうか? まぁそんなことはどっちでもいいことだ。


 何時かこいつが誰かのところへ嫁いで行く姿なんか見たくねぇーって思ってる。


 絶対に言ってはやらねぇーけどなっ! そして何時か、もしその時が来たら俺はこいつを浚った奴から、またこいつを取戻しに行くだろう。


 俺のちょっと? 九尾な幼馴染みを。


 今回みたいな争い事は御免蒙りたいが、今はまだ平凡な学生生活とこいつ達と過ごす煩わしくもあり鬱陶しくも、騒がしくて楽しい日常が続けばいいと思っている。


「ねぇ知泰。 ウチのこと好き?」


「また今度、機会があれば教えてやんよ」



 狐の嫁入りっ ちょっと? 九尾な女の子 完。

最後までの御拝読ありがとうございました。

心より感謝しておりますよ^^


さてさて、これで最終話なのですが、このまま連載表記にしておきます。

というのも、セカンドシリーズを書きたい気持ちも前からあって、

シリーズ化しようか、それともこのまま続けて行こうか迷いがあってf^^


もしセカンドシリーズを書くにしても、多少のお時間を頂くことになりますし、

完結出来るか分からない面もあります。

もし載せるなら御拝読くださる皆様にご迷惑が掛からない様、完結まで書いてからになります。


また番外編や単発で放り込む際に、このままの方がいいのかな?


今、丁度、狐の特別編としてご愛読くださった皆様への感謝の気持ちを込めて書いてます。(時系列的にはセカンドシリーズより未来のお話になってます)


主人公の知泰のモノローグから始まる物語なのですけどね^^


タイトル

めっちゃ! 可愛いウチらの子? 知泰 ウチをママにしてください。


これも予定よりボリュームが出そうなんですけどもf^^


もしかするとその前に、ちょっと予定していたセカンドの登場人物を交えた。

ファーストシリーズヒロインズの紹介を兼ねたガールズトーク(エロなし)を掲載するかもです。


もし連載が出来ないようでしたら、あとがきにてお知らせすると共に最終話投稿して本作品を締めようと考えております。


ここまで応援くださった皆様に感謝いたします。


また今後の作品向上への参考に本作品へのご意見、ご感想、評価、お気に入りなどは随時お待ちしておりますよ。テヘペロ(o^-')ゞ♡


ご面倒とは存じますがご意見、ご感想、評価頂けると嬉しいですよ^^


ではでは。皆さんまた狐or次回作でお会い致しましょうっ!


雛仲 まひる。


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