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狐の嫁入りっ ちょっと? 九尾な女の子  作者: 雛仲 まひる
第五章 ウチの名前は久遠寺 美九音。マジで! キュートな女の子
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マジで! キュートな女の子 3

こんばんは

雛仲 まひるです。


マジで! キュートな女の子3となります。


修行とはいえ本気モードの大神と対峙する知泰。

大火炎七斬を扱い切り、能力を引き出すことができるのか? そしてそのお陰で大神ちゃんがなんだか大変なことに?


大神 紅葉ちゃんのおっぱい回……言い間違いましたっ!><

いっぱい登場回となります。


ではどうぞ><

 七霧の生家に来て五日目の朝、手紙に記されていた期限まであと二日となった。


 ここでの修業は今日が最後になる。それと言うのは明後日、大神と間崎は未美達と合流し作戦会議で綿密な打ち合わせの後、美九音奪還に鬼の巣へと向かう事になるからだ。


 結局、七霧の秘術の詳細はくるると俺の修業相手を大神に譲って、手が空いた間崎が本格的に蔵に籠って文献を探し回ったが力を修得するための有力な手掛かりは見つからなかった。


 分かった事って言えば、その秘術発現の兆候は術者の眼に現れるらしいって事と間崎の推測通りかどうかは微妙に分からないものの、難解な文献を紐解いて書かれていた術を要約すると、なんでもこの世に存在する神々の世界に通ずる扉と現世を繋ぎ、神そのものを術者自身に降ろす神の御業、“神降ろし”とも“神渡し”とも“神纏い”とも云われるもので、そもそも人間風情が神を身に降ろし纏って戦う術なんて事が普通に考えて出来る事ではないし、神々の世界の扉を開いて現世界と繋げるなんて事、この世の理論や理屈では到底説明がつかない人知を遥かに超越した現象だ。


 初代七霧開祖はもしかすると八百万の神々の一人ではなかったのか? それも全ての神々を率いる頂点に坐する神かその側近に当たる神ではなかったのだろうか、というとんでも紐結論を導き出すくらいの事しか出来なかった。


 まぁそれが本当の事だとしても、今の俺には使えねぇーから関係ないけどさ。


 俺に今、出来る事と言えば、これまたとんでもな素材と鍛えられ方をした通常の倍もある対妖魔様の糞デカい鍔の無い黒檀の鞘と柄の飾り気の無い日本刀“大炎魔七斬だいえんまななきり”とか言う真っ黒な刀を扱える様になる事くらいしかない。


 間崎が居るとはいえ、なんの知識も七霧になにも教えられてこなかった呪術や陰陽道なんてもんを俄かに修得出来るわけもねぇーし、仮に出来たとしても付け焼刃もいいところだろうしな。


 でもまぁガキの頃に嫌々でもやらされ続けた武術で基礎体力のある俺なら、慣れさえすれば修得可能だと思うけど……。


「ぎゃぁー」


「御主人様は刀に振り回されている。そんな事では私の[パキュ~ン]すらあげられない。御主人様にこれ以上の進歩が見られなければ、今日の日没には御姉様の[パキュ~ン]は私の物になる」


 くっそっ……。美九音の[パキュ~ン]はお前にはやらんっ! えと……か、勘違いすんなよ? 俺が欲しいっつてんじゃねぇよ。


 この変態女に奪われるなんて余りにも美九音が不憫に思えるからだぞ。


「来いよ大神。今度こそ半妖形態じゃ躱し切れねぇーもんを見せてやんよ」


「御主人様ったらそんなに私の[パキュ~ン]を奪いたいの? それに御姉様の[パキュ~ン]までブチ破ろうなんてとんでもない鬼畜」


 だから違げぇーって! 駄目だこいつとは言葉のキャッチボールが成り立たない。


「違うの? 御主人様は違う方の[パキュ~ン]を御所望? 女の子の[パキュ~ン]膜をそのままにして置いて、とことん私と御姉様を辱めて弄びたいのね、この変態」


 ORZ


 ……なんだかさ。変態に変態って言われると凄く凹むし、傷ついちゃうなぁ~。


 だからそう言う事じゃねぇーよ。な? やり辛いだろ。戦いながらいちいち突っ込まなくちゃいけねぇーんだぜ俺は。


「行くぜ。大神」


 今度こそ今度こそだ、こいつを扱い切ってやんぜ。


 鞘から刀身を抜き出し若干腰を落とし胸元で止めた太刀先は、やや下がり気味で前のめりの“平晴眼”に構える。


 こんだけ糞デカイ刀だ抜刀術には向かねぇ。


 長くても抜刀出来れば、それはそれで射程も長いし刀身の発射台になる鞘が長ければ“鞘走り”も速く威力も増すかも知れねぇ。


 けど、こんな長い刀を鞘から普通に抜き出すだけでも苦労するんだぜ。鞘は黒檀で硬くて重いし、なんでまたこんな扱い辛いもんに仕上げやがったんだよ。


 ……そっか? 俺の認識が人間規格から抜け出せてねぇのがいけねぇーんだよ。元々“人ならざる者”の規格なんだし通常通り人間企画で考えてちゃ駄目だ。


 俺は刀身を鞘に納め、腰元に刀を抱え重心を軽く落として抜刀術の態勢を整えた。


「御主人様、その構えは抜刀術? その刀の大きさは人間が居合いを出来るとは到底思えない」


 その通り普通に考えれば、な。


 身体がデカくて手が長けりゃ抜けるかも知れねぇけど俺の体格では無理だ。体はまぁ一般的だけど俺の腕の長さでは、この刀の抜刀は無理ぽ。


 万が一出来たとしても失敗する可能性の方が遥かに高い。


 だがな、方法はあるんだぜ。大神よ。


「私はもう遠慮はしない。行きます御主人様」


 姿勢を低く構え攻撃に転じて距離を詰めて来た大神目掛け腰の大刀を振り出した。


 チィィーン。


 甲高い鍔鳴りの音が響く。


「!? んん? これはっ、鞘?」


 振り出した刀に発生した遠心力で刀身からスッポ抜け、放ったれた鞘に驚いた大神が横に素早く身を躱した。


「まだまだだっ。大神っ上手く避けてくれよ」


 大神が避けた方向と間合いを頭に叩き込み、振り抜いた際の遠心力と体に加わる慣性を利用し、微妙に軸をズラしながら駒の様に一回転、刃の軌道を修正して大神に向けた。


「……っ」


 低い態勢の大神に向けた刃が地面を切り裂き砂塵と石礫をあげて止まる。予測した太刀筋ではなかったのか大神は踏み込んでは来ずに咄嗟に身を退け距離を取った。


大炎魔七斬だいえんまななきりっ! 永い時を経て七霧が手してやってんだから、感謝しなさいよねっ! 俺が今日からお前の御主人様よ。さあ力を示しやがれっっ」


「ちっ。速い」


 俺は間髪入れず地面に接触させて止めた刀を地表ごと振り上げ、頭上で切り替えして大神の頭上から振り降ろした。


 しかし大神は軽業師宜しく体を踊らせ、体を捻り難なく後ろに身を翻し刃を躱した。


「残念、御主じ……」


 大神が目を見開き言葉を呑み込んでいる。


 距離を取った大神、目掛けて地面を走る一筋の黒い炎が追い駆ける。


 間髪入れず躱す大神目掛けて、もう一振り刀を振り下ろす。既に大神は刀の間合いには居ない、けど……。


 いける。大炎魔こいつが、少しだけとはいえ応えてくれた今なら俺にも出来る様な気がする。


「大神っ! もう一丁行くぜっ」


 一振りした漆黒の刀身から放射線状に七筋の黒い炎の斬撃が放たれた。逃げ場を失くした大神は……。


「大神っ躱せ、躱してくれ頼むっっ」


「……っ」


「大神ぃぃっ」


 黒い太刀筋が大神を呑み込もうとしている。


「大神ぃぃぃっ」


 ――刹那。


「ウゥォォオオオ「ウゥォォオオオーーーー」


 耳をつんざく咆哮を上げる大神。


「大、神? ……お前」


 その咆哮は空気を震撼させ大地を砕き、砕けた地表が宙に舞い上がらせる。


 舞い上がった地表の破片が大神の盾となって黒い炎を遮断した。


 遮った地表の破片を包み込んだ黒い炎が地面に落ち、地表とともに舞い上がった土誇りの向こうに大神と思われる巨大な狼の姿が見えた。


「大神だ、よな? 無事で良かった」


 ほっと胸を撫で下ろし、銀色の毛に覆われ琥珀色の眼で俺を見ている巨大な狼に声を掛けた。


「私が、この私が七霧とはいえ、たかだか人間相手に……。最終形態を晒した上にハウリングまで使わせられるなんて信じられない。文句無しに御主人様の勝ち。でも……、でも――御主人様の……御主人様の……」


 やったぜ美九音。お前の[パキュ~ン]は俺が守ってやったぜ。


「なんだどうした大神。何処か怪我させちまったか」


 大神は巨大な狼そのもの体を力なく伏せた。


「御主人様……の馬鹿っ」


 おい唐突に馬鹿とはなんだ馬鹿とはっ。それが御主人様に向かって言う言葉かよ。


「ちょっ大神? おまっ。っつーかおまっ、その――、うぉおっ!?」


 巨大な狼となった大神が最終妖形態と思われる姿から擬人化し、人間の姿に戻ると間髪入れず俺の胸目掛けて飛び込み泣きじゃくる。


「御主人様の馬鹿っ浮気者っ。紅葉のあるじでありながら刀にまで……刀にまで欲情して興奮を覚えて『あるじになってやる』なんて言って紅葉は、紅葉は……」


 いや……まぁ興奮状態になってたとは思うけど……。それって性的にじゃねぇし刀に欲情はしないかな? 流石の俺でも。


「紅葉は、ぐすぅん」


「あの、えと……大神?」


 あっ、これはヤバイヤバイって! ……俺の女の子探知センサーのアラートが鳴りっぱなしでビンビン警告音を鳴らしてやがるぜ。(呼んだ?)


 呼んでねぇよお前は治まっとけ。(なんだよ? 連れねぇーな呼ぶんだろ?)


 うるさい黙れ、やんちゃが過ぎるぞマイ・サン。


 あの、えと……説明せねばなるまい。


 七霧、お前女の子に抱き着かれただけで反応しちまうとは、流石チェリーボーイだぜ。はっはっは。って笑った奴。


 確かに俺はドウテーだ女慣れしてねぇーよ。だけどさ流石に普通に抱き着かれたくらいじゃ反応しないって! 


 でもさぁ。さっきまでの状況をよくよく考えてみ? 大神は巨大な狼に姿を変え人間の姿に戻ったんだぜ? となりゃーもう分かるだろ? 勘のいい奴ならさ。


 つまりはだな今、俺の腕の中に居る大神は全裸なんですよっ! 見ちまったんですよスッポンポンで駆け寄って来る大神の姿をっ! そりゃもう走って来るもんだから、むにゅむにゅ四方八方、上下左右に揺れ動いてたわけだ、おっぱいがっ。(呼んじゃえば?)


 そして俺の腕の中一杯に伝わって来るのは、女の子独特の柔らかい感触と髪から香る甘いかほり、なんですよそこの奥さん。


 そして腕の中に居る大神の頭から下に視線を下げれば、白い肌を桜色に染めた肌、やわっこい物が俺の胸板と大神自身の腕に潰され、せめぎ合い谷間を作ってる先程、揺れ動いてたむにゅむにゅのおっぱいども。


 抱けば折れそうな細く括れた腰と張りのある小ぶりなプリップリのお尻とフリフリ揺れる大神の尻尾なのです。(呼ばれちゃおっかな~)


 裸の大神を隔てている物っていうとTシャツの薄っぺらい布切れだけなんだぜ? そうさっ大神のボリュームこそ無いが、形の良いおっぱいのやわっこい感触と先っちょにあるコリッとした感触を胸板にビシビシ感じるんだもん。(呼んでっっ! もう呼んでぇ~)


 そりゃドウテーの俺様の脳内に蓄積されたピンクデータは瞬時にコリコリを解析しちゃって、脳内映像を創り出し在らぬ未来予想図を映すまで暴走しちまって、呼びもしないのに呼ばれて飛び出てジャジャジャジャァンって、今にもやんちゃなマイ・サンが起っきしちまっいそうなんだよっ! 悪いかっチクショウ。(いっそ呼んどく?)


 ああ、もういいよそれで……。(呼ばれちゃった。 アハッ(o^-')ゞ♡)


「……御主人様? 私のお腹に固い物が当たってる」


「き、気にすんな、それは俺の出ベソだ」


「そ? 確かにそれくらいの大きさ」


 チクショウ! 泣けて来た。


 To Be Continued

御拝読ありがとうございました。


次回もお楽しみにっ!


本作品へのご意見、ご感想、評価、お気に入りしてくださった読者の皆様、アリガタウゴザイマス。


大変励みになっておりますよ^^


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