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狐の嫁入りっ ちょっと? 九尾な女の子  作者: 雛仲 まひる
第三章 なんっと? ワンダフルガールズ 
20/130

夏のビーチは肉球でいっぱい! 4

こんにちは

雛仲 まひるです。


ちょっと九尾楽しんで頂けてますか?


さて珍客の登場? でビーチは賑やかになると思いきやっ!

招かざる客の登場で知泰は美九音は未美は?

さてふどうなることやら^^


ではちょっと九尾 夏のビーチは肉球でいっぱい4をどうぞ><

 あの子たちが未美の感じているように本当に妖なのか? 可愛いなぁおいっ! 


しかし……。


「それにしちゃ姫子先生に波音ちゃん、そして美九音も妙に落ち着いてんぞ?」


「まぁね。姫子先生はもう多分正体も知ってるんでしょ? すぐさまどうこう事態が悪化しないっていう確信でもあるんでしょうね。それは波音ちゃんも同じだけど、彼女は濡れ女っていう半身半蛇の妖で、水の豊富な場所では無敵に近い妖だから余裕なんじゃない? ……あと鬼襲撃の件以来、狐の妖力は弱まってるから感知能力も低下していて気付けないんだと思うけど」


 道理で美九音が大人しくしているはずだわ。まぁあいつは好物のプリンに夢中になってることもあるけども、あの時――鬼との戦ったあの時に自身の気配を断ち切っていたここ数年で溜め込んだ九尾の力を一気に使い切ってたのか? ……俺を助けるために、その所為で妖力が弱って居たのかよあいつ。


「それに知泰、聞いて驚け? あと三人とびっきりのおっぱ……基、美人姉妹と夏休み明けから陽麟に来る予定の従姉さんも一緒なんだぜ。いやほんと久遠寺さんに黒井さんといい、そして同じ学年の美人姉妹ってうちの学園は、マジで女子の質が高いよな? そう思うだろ知泰」


 こいつは……余計な災いを持ち込んできやがってっ! タジマハールお前はもう国帰れっ! 知らない事とは言え寄りにもよって、なんっつーメンツ引き連れてきやがったんだよっ。


「どうする知くん? 姫子先生と波音ちゃんの余裕さからみて少なくとも互いに一触即発するほど敵対している妖達じゃないみたいだけど、もしもやり合う事になったら姫子先生と波音ちゃんが所属している妖グループの方針もあるから、狐と知くんを守るために加勢してくれるとして、妖力が底を尽いている狐は戦力にならないだろうし、あたしと姫子先生、波音ちゃんの実質四対三だよ? 相手の正体はあたしもなんとなくは分かるけど、決め付けて掛かるのは危険、どんな妖か確信を持てない以上彼女らの強さも能力も未知数だし、あの退魔師の実力も不明。そうなると波音ちゃんが居てもまだあたし達に分が悪い。となれば……先手必勝あるのみっ」


 おいっ未美。しれっと俺に戦力外通告したなっ? 最初から俺をあてにしてねぇーんだな? お前はっ。


「まぁ落ち着けって未美。まだ分かんねぇーんだからよ。こっちからわざわざ事を荒立てる必要はねぇーよ。先ずは様子を見てから判断しようぜ?」


「もぅ知くんはお人好し過ぎるよ、ほんと優しいんだから……。分かった。でも覚えて置いて? 狐は多分、真面まともに戦えない。だからもしもの時には知くんが力を覚醒させなきゃあたし達に勝ち目はないよ? それに気になるのは姫子先生と波音ちゃんの落ち着き具合を見ていて、もしかすると姫子先生も波音ちゃんも妖グループ同士の約定かなにで手を出せないかも知れないし……。でもね、あたし一人で戦う事になっても知くんは絶対守ってあげる、なにがあっても」


「未美? なんでお前がそこま俺を……」


「えへへ。そんなの当たり前でしょ? だってあたしが知くんのことが好きだからだよ」


 ……忘れてたわ俺。


 妖とはいえ女の子のこいつ等に守られていてどうすんだよ? 俺が守ってやんなきゃなんないのに、心の何処かで弱っていてもいざとなれば美九音が、九尾の狐のあいつが居るから大丈夫、なんとかなるって思ってた。


 だけど冷静に考えれば他の妖の気配に気付かない、いや気付けないほど妖力が弱ってるんだぜ? あいつは……。


 そんなあいつを戦わせるなんて出来ねぇーし、猫だけを戦わせるわけにもいかねぇーよな。


 俺だって伊達に〔パキュ~ン〕ぶら下げてねぇーんだって。


 それに……あんとき決めてたじゃねぇーか俺はよ。あいつを美九音を戦わせねぇーって、守ってやるって言ったじゃねぇーかよ、他でもないあいつ自身に……。


 どうすればいいのかなんてまだ分かんねぇーけど、戦闘力の無い今の俺に出来る事は……、ただひとつだけだよな? そうだろ? 美九音。


「猫、俺に任せろ。俺は俺の戦い方をする」


「なにをすると言うの? 知くん」


「戦いを回避する。それが俺の戦い方だ。文句は言わせねぇー。今の俺にはこれくらいの事しか出来ねぇーんだけどさ」


「うん分った。あたしもなるたけジチョウするね」


「サンキュ、猫」


「知泰、なにこそこそ黒井さんと内緒話してるんだ?」


 こそこそ話すから内緒話なんじゃねぇーかっ! さてと問題は陽か……。ここにいる面子の中で、こいつだけは恐らく美九音達の正体を知らないんだよな? ……ちっ、やり辛いけど仕方ねぇ。もし俺の目論見が失敗して戦いになったその時は、いざとなればこいつに美九音だけでも連れて逃げて貰うか。


「えへへ。ひ・み・つ」


 未美が俺や美九音達だけで居る時じゃない学園で見せる黒井 未美で可愛らしく答えた。


「なになに? それ。さてはなにか高校生らしからぬ、良からぬ秘密の相談とかしてたの?」


「やだぁ~もうっ多嶋君てば、それセクハラだよ~」


 陽の野郎は下衆な事しか頭にないのかね? まったく同じ同性として恥ずかしいぜ。


「ごめ~ん待ったぁ~」


「いや全然。知泰、この子達をお前に紹介してやるよ。この子が犬飼姉妹、その姉の犬飼いぬかい かえでちゃん」


「始めまして、だよね? わたしは犬飼 楓、陽麟学園2年1組だよ。宜しくね知泰くん」


 この子はまたなんっつー見事な……ボンっ! してやがるんだ。


「そしてこの子が犬飼姉妹、妹の 犬飼いぬかい ひいらぎちゃん」


「同じく2年一組の犬飼 柊です。始めまして知泰くん宜しくね? 楓ちゃんとは双子の姉妹なんだよ」


 双子か。通りで顔も小豆色の髪の毛に鳶色の瞳の色も同じなんだな。それと……なんとっ姉妹揃ってなんちゅうけしからんおっぱいどもなんだっ。


 ヤバイな、こいつらも……。


 これまた主に美九音に対する動物虐待兵器を所持してやがるんだよこいつらは。


 あれを見たあいつの怒りの矛先は全部、俺に向くから相当ヤバイぞ、俺。


「そしてこの子が、犬飼姉妹の従姉さんで 大神 紅葉(おおがみ もみじちゃん。彼女はこの辺に住んでいるそうだ」


 桜色をした髪をロングにした灰色の瞳のこの子は遺伝の若干の違いか、犬飼姉妹とは異なるナイスバディーの持ち主だよな? 美九音と同等……、いやあいつを若干ボリュームアップしただけって感じだけども、こんなにエロい体になんのかね? 女って不思議な生き物だよね? ほんと。


「……七霧 知泰」


「あれ? 君も俺のこと知ってんの?」


 俺と同じ陽麟学園の生徒である間崎や犬飼姉妹は兎も角、この子まで俺の名前を知ってるのかよ? 要注意だ思った以上に……。


「知泰? 俺も満更じゃねぇーだろ? 後悔するがいい俺をハブった事をなっ! あっははっ」


 陽がドヤ顔で姉妹達を紹介してくれているみたいだったが、こっちは考え事でお前の話なんて殆ど訊いてなかったぜ。 




 しかしどうにも大神 紅葉って子のことが腑に落ちなくて考え事をしていたところに、トントンと軽く肩を叩かれ振り返る。


 びっくりしたっ! なんだよお前俺に用か? そこには間崎がキラキラエフェクトでも見えそうな程の微笑みを湛えていた。


 「どうしたんだい七霧君? 怖い顔して」


 こんな可愛らしい顔の俺様になんちゅー失礼なっ! 誰が怖い顔じゃーほっとけやっバーロー! 今日は美九音にボコられてねぇーから男前のはずなんだよっ。


「えとなんだ? 間崎だっけ」


 こいつめっ! 自分がちょっとイケメンだからっていい気になんなよっ!


「七霧君に訊きたいことがあるのだけれど、もしかして多島君ってバイ?」


 ブッ。


 噴いた。


「僕は今朝、地元の駅でナンパされてここに連れてこられたんだよね?」


 お前も自ら男に声を掛けられたことをナンパされたとか言ってんじゃねぇーよ。


「陽麟学園ってマンモス校だから僕も犬飼さん達のことはよくは知らなかったのだけど、多嶋君は犬飼姉妹は同じ学校らから解るとして大神さんの知ってたみたいなんだよね。彼顔広いんだね」


 俺と間崎の話に耳を立てていたのか犬飼姉妹も話し掛けてきた。


「実はね。わたし達、夏休みを利用して、この近くに住んでいる従姉妹の紅葉ちゃんのところに遊びに来ていたところを多嶋君に誘われたんだよ」


「わたし達は彼を知らなかったけど、彼はわたし達のこと知ってたのよね? どうしてかしらクラスも離れているのに……」


 まぁあいつは陽麟学園他、近所の学校の女の子チェックリスト作ってるからな。


 こいつらは兎も角、大神って奴はなんだかうさん臭い感じはするけど、ここは俺も一応改めて紹介してやるべきだろうか? 未美は転校して来てまだ時間もそんなに経ってないし、美九音は同じ学校や同じ町内にでも住んでいれば有名だから知らないことはないだろうけど、大神とは面識ないだろうし、流石の美九音もこの辺りにまで有名人でもあるまい。


 まぁ大神や犬飼姉妹を紹介したところで、あいつは自分の興味の無い対象には全く無頓着だし、大神は兎も角として犬飼姉妹も知らないんだろうからさ。なんっつーか間崎が言う様に俺も陽麟学園はマンモス校なもんだから、人が多くていちいち同学年でも別クラスの奴の顔なんて覚えてねぇもん。


「えと……俺の名前は知ってるみたいだから省くぜ? 俺の隣に居るこいつは黒井 未美と、あっちでプリンに夢中になってるのが君達と同い年で同じ学年の久遠寺 美九音ってんだ。まぁ姫子先生と波音先生は言わなくても知ってるよな」


「みんな知ってるよ、だって有名人ばかりなんだもん。久遠寺さんは頭も良くて可愛いし、黒井さんは噂の美人転校生さんだし、それにね? そんな人達と何時も一緒に居る知泰くんも有名なんだよ。なんだか久遠寺さん達といる知泰くんの行動って小動物みたいで可愛くて優しそうだね、って柊ちゃんと話してた事あるんだよ、ねぇー柊ちゃん」


「ねぇー楓ちゃん。他の友達女子とかも、まるで七霧君って、久遠寺さんの下僕みたいって言ってたんだよねー」


 ……俺って同級生女子の間でいったいどんなイメージなわけ? っつーかなに目立っちゃってんの? 俺。


 あいつか、そうかあいつかっ? 美九音と居るせいなのかっ! 俺は人知れず地味に生きて行けりゃそれでいいんだけど……、何故こうなった。


「七霧 知泰。私はお前を知っている」


 話の最中に突如、俺に向かって来た大神 紅葉が擦れ違い様に不気味に呟いた。


 視界の端に映った大神の眼は鋭く、そして冷たい光を放ったと思った次の瞬間――。

 

 ……えっ?


 To Be Continued

御拝読ありがとうございます。


次回をお楽しみにっ!


本作品に対するご意見、ご感想、評価、お気に入り登録ださった皆様、ありがとうございます。


頂いたご意見、ご感想など今後の糧にしていく所存です。><

また評価を真摯に受け止め、励みに、反省にと今後に活かしていきます。

そしてちょっと九尾をご愛読くださる皆様のお気に入り登録に感謝いたします。^^


ではでは

次回にお会い致しましょう^^

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