キャットな女の子 5.5 猫と知泰と余計なテスト
おはようございます。
雛仲 まひるです。
さて今回は第三章へのプロローグというか幕間です。
にゃんとキャット5.5 猫と知泰と余計なテストをお楽しみくださいね^^
ではどうぞ><
鬼の襲撃に遭ったあの日から、取り分け俺の日常に変化はない。毎日騒がしいんだけどなっ、こいつらのお蔭様でっ!
「知泰っ! 海いこ♡ 海っ」
「知くんプールだよね? プール♡」
俺はどっちでもいいんだが、ぶっちゃけ暑過ぎて動きたくねぇーんだよ。
冷房の部屋からでたくねぇーんだけども、どの道引き摺りだされる運命にある俺なんだけれども、どうしても行きてぇーんなら、海かプールで避暑りたいお前らがどっちかに決めてくれ。
俺は、俺達は騒がしくも何事も無く、平々凡々に過ぎて行く日々を過ごしているわけだ。
姫子先生と波音先生に話を聞いてから、鬼一族も他の妖達もまだなのアクションも起こしては来ず、俺達は極々日常的に、そして平穏に夏休みを迎えられたと思った初日の朝っぱらから、まったく騒がしい奴らだ。
「お前達? 夏休みの初日からなに浮かれている? お前達も来年になったら受験生になるのだぞ。少しは自覚しろ。でもまぁ息抜きは必要だな、うん」
「そ、そうですよっ姫子先生の言う通りですっ。久遠寺さん、黒井さんそれに知泰さん。あなた達生徒だけで海やプールに行くのもいいですけどね? 夏は危険がいっぱい、誘惑がいっぱいなんですからねっ。ひと夏の過ちが起きてはいけませんので、先生達が同行してあげるといっているのですっ」
あまりの騒がしさに布団から身を起こす。
髪の毛をアップに纏めた夏らしく露出の多い服装の姫子先生と長い髪の毛を毛先で束ね清楚な白いワンピースと涼しげな麦わら帽子被った波音先生が枕元に立っていた。
俺ん家の俺の部屋に……なんで泳ぎに行く気満々、準備万端の先生達がいんだよ!
「なんで先生達までここにいんの? ウチと知泰二人だけで行くつもりだったのにぃー」
「はん? 狐。あんた抜け駆けする気だったんだ」
「うっさい猫っ。あんただって何時も抜け駆けしようとするじゃん! 知泰の布団に潜り込んだり、一緒にお、おおお、風呂に入ろうとしたりっ」
美九音っ! 布団に潜り込むだの風呂に入ろうとするだのに文句を言う、その前に俺ん家に朝から晩まで猫が入り浸っている不思議を問いただせよ。
「はいはいはい喧嘩はそこまで。お前達な? まだ学生なんだから不純な行為はするなよ。それに準ずる軽挙な行動は慎め。それより有り難く思うことだ。生徒に危険が及ばないよう私達教師が同行してやると言ってるのだからな」
「そうですよ暑いから避暑に行きたいとか海やプールで泳ぎたいとか、弾みでナンパされて玉の輿に乗りたいとか先生達は一切考えてないんですよ? あくまでも先生達は可愛い生徒達の事を思って仕方なく引率を買って出てあげているのですからね」
おいそこのロリ教師っ。自分の気合の入った服装を鏡で見てみろっ!
「特に知泰さんには、夏場の水辺は危険がいっぱい誘惑でいっぱいで刺激が強過ぎますっ」
いやいや波音先生は兎も角、姫子先生はそのダイナマイトボディーを持ってして、水辺に刺激を持ち込む張本人じゃねぇーか。
「酷いっ酷いですっ。先生でも大丈夫だって知泰さんが言ってくれたじゃないですかっ。マニアだからだって、それなのに、それなのに……。私今日は頑張って童顔に似合わない背伸びした水着を選んで来たのにっ」
俺自身がマニアだとは言ってねぇー!
「知泰っなにそれどういうこと? 詳しく話して貰おうかしら? ねぇ猫」
「そうね狐。お仕置きも必要かしらね?」
勘弁してください無実ですからねっ! 俺は。
「まぁ浮かれるのはいいが気を付けておいた方がいい。私が張り巡らせた監視網に引っ掛かった情報では、別の妖グループが行動を起こし始めているようだぞ」
「はん? 何処のどいつか知らないけど、ウチらの夏休みを邪魔しようとしている奴がいんのね?」
「陽麟学園に生徒として潜んでいる妖だ。前々からそいつらの存在に気付いてはいたのだが、大人しくしていたので放置していたのだがな。しかし先日の鬼の件で九尾の気配が現れ、同時に七霧の持つ力の気配に気付いたらしく、それで動き出したのだと想像出来る」
「でも直ぐ襲って来なかったのは何故? ウチの事も知泰の事も鬼の件で知れたはずだよね?」
「大方お前らの事を探る準備期間と概ね増援の派遣でも待っていたのだろ? 夏休み明けからその妖達の従姉妹が転校してくる事になっている様だ。様子見と戦力分析でもしていたというところだろうな」
「そいつはどんな妖?」
「そこまでは分からん奴らも巧妙に正体を隠しているからな。そうそう尻尾を掴ませてはくれない。恐らくはお前達と同じ獣から付喪神になった者だろう。巧みに気配を隠していてなかなか尻尾を出さないんだよ」
「じぁさ? 海とかプールとか無防備になり過ぎて危なくねぇーの?」
「そんなこと今はいいよぉー。知泰早く準備しれっ。海いこ海ぃー」
「ったく、ここであれこれ考えていても埒が明かない。そうだな泳ぎに行こうか七霧」
「そうだよ知くん。あたし早く泳ぎたい」
「皆さんっ。真面目に考えなければならない時ですよっ。もっと真剣に考えてくださいね」
流石は生真面目そうな波音ちゃん。
「海かプールか」
そっちかよっ!
「その前にだ、七霧貴様。なんだあの期末の成績は? ギリギリ赤点が無いだけで補習授業を免れおって、そこは来年受験を控える貴様だ進んで補修を受けんか。それとも夏期講習にでも参加する予定でもあるのか?」
なんだよっ! 泳ぐ気満々のくせにっこのエロ教師(身体的に)。
「姫子先生の言う通りですよ七霧君。それとあと黒井さん? あなたは以前の学校での実力が出せなかったようですね? 転校して来て環境に慣れるのにも大変だったとは思いますが、補習授業を受けなければならないほど気が緩みましたか?」
「えぇえええっ。ダーリン補習じゃないの? そんなぁーあたしの計画してた補習デートが……。わざと赤点取ったあたしの努力返してっ」
がっくり膝から崩れ去る猫こと未美。
誰がダーリンだっ! 猫よそれどんな努力だよ? お前テスト中寝てたじゃねぇーかっ。それに折角の夏休みに補習なんてまっぴらだ。
「そして久遠寺さんは流石ですね、学年トップです」
「ふっふん。ウチなら当然よ」
鼻息を=3←こんな風に荒げて、狐耳をクルクル動かし御自慢のふさふさ尻尾を振って、ドヤ顔の我が幼馴染、美九音ちゃん。
「そこでだ。波音先生が七霧と黒井に簡単なテストを用意してくれたぞ」
えっ? マジで。
「はい。問題は七霧君に合わせて、小学校から高校までのテスト問題を集めて作ってきましたっ。今回は国語ですよ」
俺と未美の前に問題の書かれた用紙が置かれた。
余計なことすんなやっ! ロリ教師っ。
「はい。では始めてくさだい」
くっそやってやるっ。やってやるさっ! 俺が本当は出来る子だってとこみせてやんよチクショウっ。
「ちなみにテストの問題はこうなってます。備考:小=小学 中=中学 高=高校LEVELのテスト問題ですよ」
次の太文字で書かれた漢字の読みをひらがなで書きなさい。(LEVEL 小)
問1 大西洋に浮かぶ島々。
回答 知泰の答え〔おおにしひろし〕
回答 未美の答え〔たいせいよう〕
問2 人と意見が合致する。
回答 知泰の答え〔あうち〕
回答 未美の答え〔がっち〕
問3 「ともかく」という副詞を用いて文章を作りなさい。(LEVEL 中)
回答 知泰の答え〔昨日、ともかくんと遊んだ。〕
回答 未美の答え〔知くんはともかく人間は嫌いだ。〕
問4 「大は小を兼ねる」という慣用句の意味を答えなさい。(LEVEL 中)
回答 知泰の答え〔大便をすると小便もいっしょに出ることの意。〕
回答 未美の答え〔大きいものは小さいものの代わりには使えることの意。〕
問5 次の慣用句を用いて文章を作りなさい。(LEVEL 中)
打って変わって
回答 知泰の答え〔彼女は薬を打って変わってしまった。〕
回答 未美の答え〔昨日の喧嘩とは打って変わって今日は知くんとラブラブな一日だ。〕
問6 次の副詞を用いて文章を作りなさい。(LEVEL 中)
どんより
回答 知泰の答え〔僕はうどんよりそばの方が好きです。愛してると言ってもいい。〕
回答 未美の答え〔どんよりとした曇り空〕
問7 次の文と同じ意味になるように( )内に文字を入れ慣用句を完成させなさい。(LEVEL 中)
( )に( )ができる。
回答 知泰の答え(お前)に(なに)ができる。
回答 未美の答え(耳)に(たこ)ができる。
問8 ( )内に当てはまる語句を答えなさい。(LEVEL 中)
「かわいい子には( )させろ」
回答 知泰の答え〔かわいい子には(AKB48にいれ)させろ〕
回答 未美の答え〔かわいい子には(旅)させろ〕
問9 ( )内に当てはまる語句を答え、ことわざを完成させなさい。(LEVEL 中)
( )の大木
回答 知泰の答え(ビビる)
回答 未美の答え(ウド)
問10 □の中に漢字を入れ、慣用句を完成させなさい。(LEVEL 中)
火中の□を拾う。
回答 知泰の答え〔芋〕
回答 未美の答え〔栗〕
魚心あれば□□。
回答 知泰の答え〔下〕〔心〕
回答 未美の答え〔水〕〔心〕
□□に塩。
回答 知泰の答え〔西瓜〕
回答 未美の答え〔青菜〕
二階から□□。
回答 知泰の答え〔奇〕〔声〕
回答 未美の答え〔目〕〔薬〕
□□は口←(くち)に苦し。
回答 知泰の答え〔青〕〔汁〕
回答 未美の答え〔良〕〔薬〕
問11 「来る」という動詞を下記の文章を用いて敬語表現に改めなさい。(LEVEL 中)
山田さんのお父さんも( )ます。
回答 知泰の答え〔山田さんのお父さんも(かなり来ていらっしゃい)ます。〕
回答 未美の答え〔山田さんのお父さんも(いらっしゃい)ます。〕
問12 次の漢字の読みを答えなさい。(LEVEL 高)
好々爺
回答 知泰の答え〔すきすきじじい〕
回答 未美の答え〔こうこうや〕
問13 ドイツの日本語表記を答えなさい。(LEVEL 高)
回答 知泰の答え〔誰?〕
回答 未美の答え〔独逸〕
問14 「なまじ」という言葉を用いて文章を作りなさい。(LEVEL 高)
回答 知泰の答え〔僕には「なまじ」の意味が分からない。〕
回答 未美の答え〔なまじお金があるから、無駄遣いをしてしまう。〕
問15 「原則」の対義語(反対語)を答えなさい。(LEVEL 高)
回答 知泰の答え〔加速〕
回答 未美の答え〔例外〕
問16 「いささか」という言葉を使って文を作りなさい。(LEVEL 高)
回答 知泰の答え〔いささか先生は波平の頭が禿げ散らかっていく様を見て、いささか不憫に思った。〕
回答 未美の答え〔余計な口を挟んでしまい、いささか申し訳なく思った。〕
問17 「気の置けない仲」とは、どういう間柄のことを言うか、答えなさい。(LEVEL 高)
回答 知泰の答え〔BL本を見ながら、キャッキャウフフしている男友達との間柄。〕
回答 未美の答え〔遠慮したり気を使ったりする必要がなく、心から打ち解けることができる間柄。〕
問18 次の文章の( )に体の一部を入れて、文を完成させなさい。(LEVEL 高)
値札を見たら( )が飛び出るような値段が書いてあった。
回答 知泰の答え〔値札を見たら(胃)が飛び出るような値段が書いてあった。〕
回答 未美の答え〔値札を見たら(目)が飛び出るような値段が書いてあった。〕
問19 □に漢字を入れて四文字熟語を完成させなさい。(LEVEL 高)
□器□成。
回答 知泰の答え〔便〕器〔完〕成
回答 未美の答え〔大〕器〔晩〕成
問20 「~たり~たり」という語句を用いて文を作りなさい。(LEVEL 高)
回答 知泰の答え〔たたりじゃ~!! たたりじゃ~!!〕
回答 未美の答え〔知くんに毎日毎日、縛られたり叩いたりされたいな。〕
問21 「くる日もくる日も」という言葉を用いて、文章を作りなさい。(LEVEL 高)
回答 知泰の答え〔うちの母はくる日もくる日もカレーばかりを作っている。〕
回答 未美の答え〔あたしはくる日くる日も知くんのことばかりを考えている。〕
問22 □に適当な漢字を入れ、四文字熟語を完成させなさい。(LEVEL 高)
大□名□
回答 知泰の答え 大〔阪〕名〔物〕
回答 未美の答え 大〔義〕名〔分〕
問23 □に漢字を入れ、味噌汁を丁寧語にしなさい。(LEVEL 高)
□□□付
回答 知泰の答え〔〔母〕〔の〕〔味〕付〕
回答 未美の答え〔〔御〕〔御〕〔御〕付〕
問24 ( )に言葉を入れ、ことわざを完成しなさい。(LEVEL 高)
毒を食らわば( )まで。
回答 知泰の答え〔それ〕
回答 未美の答え〔皿〕
問25 次の文章の「立った。立った。水の上」使われている修辞技法を答えなさい。(LEVEL 高)
立った。立った。水の上。 るんるん るるんぶ
河童がいきなりぶるるっとたち。 るるんぶ るるん
天のあたりをねめはし。 つんつん つるんぶ
それから。そのまま。 つるんぶ つるん
草野心平「河童と蛙」
回答 知泰の答え〔忍法〕
回答 未美の答え〔倒置法〕
「……七霧貴様は死んだ方がいいぞ」
「……黒井さんはまぁ時折、おかしな回答があるものの全問正解と言っていいでしょう。しかし七霧君……可哀相ですぅ」
「知くん、やっぱりあたしと補習受けよ? あたしが教えてあげるから」
「……と、知泰ドンマイ。これからはウチが勉強教えたげるね。大丈夫っ! きっと大丈夫だからっ! 死んじゃったら負けだよ」
バカを言え、どれもベストアンサーだろ? ザマーバーロー。
青い空、白い雲、ギラギラの太陽。そして……。
「キャハハ」
「ウフフフ」
青い海、浜辺ではしゃぐ麗しき――。
「キャハハ」ぴょこん。
「ウフフフ」ぴょこん。
「キャハハハ。とぉぉもぉぉひぃぃろぉぉー、こっちぃー」
「アハハハ。とぉぉもぉぉくぅぅんっー、こっちだよぉー」
「キャハハハ」わっさわっさ。
「アハハハ」ゆらゆら。
「狐っ勝負だぁっっ!」
「望むところだっつーのっ猫っ」
――獣達。
次回っ! 第三章 なんっと? ワンダフルガールズ 夏のビーチは肉球でいっぱい!
ちょっと九尾を御愛読ありがとうございます。
楽しんでいただけたでしょうか?
さて次回からは第三章に突入します。
なんっと ワンダフルガールズ 夏のビーチは肉球でいっぱい!
をお楽しみに^^
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美九音と未美が(`・ω・´)
(ノ・∀・)ノ =====┻━┻))゜Д゜)・∵.
いえ、僕が_○TZ