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狐の嫁入りっ ちょっと? 九尾な女の子  作者: 雛仲 まひる
第二章 にゃんと! キャットな女の子
15/130

狐と猫 ♡ 5

おはようございます。


雛仲 まひるです。


さて、ちょっと? 九尾。第二章の最終話となります。


姫子先生と波音先生。新たな妖の登場でなにやら知泰の周囲はまた騒がしくなりそうですねw


ではどうぞ><

 生徒指導室から出ると唇を尖らせ、ぶすくれた顔で文句タラタラの美九音と未美は、姫子先生と波音ちゃんに聊か御立腹のご様子である。


 しかし姫子先生と波音ちゃんが妖だったとは……。


「ぅんとにもっ、なんのお説教かと思って行ってみれば……、他にも妖が紛れ込んでるなんて、まぁ分かっちゃいたけどね。いったい誰かしら?」


「誰でもいいじゃん。ウチは一度知泰を戦わせちゃたから、知泰を二度と妖の事情に巻き込んで妖なんかともう戦わせない。ウチが思うのはそんだけ」


 なにがどうなってんだか分からんが戦いなんてもんは御免被りたいね。俺には妖と戦う理由も無ぇし、兄貴達とは違って力も無ぇーもん。


「大丈夫。知泰はウチが守ったげる幼馴染の好でね」


「お前たちは戦う気なのか? 美九音、それに未美も」


 お前達にも俺は戦うってなんてことして欲しくはないんだがな。平和が一番だ。


「まぁねキノコが振り掛かればね。振り掛かるキノコは洗わなくっちゃでしょ?」


 火の粉な。


「あたしも知くんを守るからね」


「ちょっと猫? あんたの手なんか借りないわよ。そんなに忙しくなんないだろうし」


「別に狐なんかに手を貸すつもりはないけどね。不完全でしかも昨日蓄えた九尾の力を三下相手に殆ど使い果たしたあんたに知くんを任せておけないだけだし? そもそも知くんを守るのなんて当たり前だし、だってあたしと知くんは昔結婚しよって誓い合った仲なんだもん。あたしの将来のダーリンなんだもん」


「け、けけ、結婚の約束っ!? ダ、ダーリンってあ、ああ、あんたなに言ってんの? そんなわけないじゃん、ね? 知泰」


 おう記憶にねぇーよ俺には。


「あんたはの幼馴染なんでしょ? の、ね。知くんに気が無いんなら引っ込んでてくれる? ねっ知くん♡」


 ねっ知くん♡ じゃねぇ-よっ。そんなもん俺に振るんじゃないっ! 美九音の機嫌が悪くなるだろっ。


「ウ、ウチは……ウチは……ウチだってただの幼馴染なんかじゃないもんっ! ウチのパパとママ、それに七霧のパパとママの間でウ、ウチと知泰は、い……いいい、許嫁の約が結ばれているはずだもん! ふ、不本意だけどねっ」 


「はいっ! それ嘘っ!!」


「はいっ! それ嘘っ!!」


 未美とドンピシャのタイミングでハモっちまった。


「嘘じゃないもんっ嘘から出た真よっ! ま、まだ出てないけど……、こ、これから出るんだからっ」


 お前らなぁー? 意地の張り合いで事実を捻じ曲げて好き勝手言ってんじゃねぇーよ。俺の意思を無視すんなっ。


「ね、ねぇ? と、とと、知泰ーじゃない。……ダ、ダーリン♡ こ、今夜はなにが食べたい? お昼は狐うどん定食だったからぁー狐蕎麦にする? それとも稲荷ちらし? 油揚げのステーキ? 揚げの味噌汁に揚げのごま油和えに揚げの漬物にしよっか? デザートはプリンでいいよね? そ、それともお、おお、お風呂が先? それとも……ウ、ウウ、ウチにする? きゃっ♡」


 どうした美九音? お前凄くキモい奴になってるぞ。


「このエロ狐っ。知くんの夜伽はあたしの役目しょ?」


「はぁ? エロ猫っ! あ……ああ、あんたっ夜伽って、な、なな、なに考えてんの?」


「『それとも……ウチにする♡』って顔赤らめてあんたも言ってたでしょ? あんただって知くんのドーテー頂こうなんて考えてたんじゃないでしょね?」


「なっ!? あんたっ……あんたねっ! ウ、ウチは、ウチは……ただ……」


「ただ、なに?」


「一緒に寝てギュって……するだけだと……」


「はぁ? 狐? あんたって見栄えも派手目で見掛けは遊んでそうに見えてもお子様ね。プププっ」


「お、お子様じゃないもんっ!」


「さてどうだかね?」


 あのさ俺、思うんだけどお前らって似た者同士だよな。人の事無視して自分本位に話を進めるとこなんて特に。


「あたしが知くんのお嫁さんになるんだから!」


「ウチが知泰のお嫁さんになったげるのっ! 不本意だけど幼馴染だし知泰の面倒を看るのは、幼馴染に生まれちゃったウチの不幸な定めなのっ! ねぇ知泰っ」


 美九音? お前はなんでいちいち恩着せがましい言い方しか出来ねぇーんだ? ちっとも嬉かねぇよそれ。


 どうでもいいがお前ら俺の結婚願望を根こそぎ絶望色に染めんなやっ。


「知くんはあたしがいいよね? ほら猫耳あるし、おっぱいだっておっきいし」


 手の平で自らの胸を持ち上げ、ひょこりと猫耳を生やす未美。


「ぐぅぬぬっ。ウチだって狐耳あるもんっ! 尻尾もフカフカフサフサでおっきくて可愛いもんっ! 知泰はウチがいいに決まってんのっ!」 


 短いスカートの裾を持ち上げ御自慢の尻尾を振り振り、狐耳を生やす美九音ちゃん。


「知泰はウチの方が大事なのっ! 幼馴染だし、い、いい、許婚だしっ!」


「狐? あんた許婚って言うのは嘘なんでしょ? どさくさに紛れてなに言ってんのよ。ほんと負けず嫌いなんだから」


「……うっ。嘘じゃないもんっ! でも知泰は、知泰は……」


「ねぇ知くん? あたしと狐どっちが好みなの? まぁあたしでしょうけど、おっぱい的にも」


「知泰? あんたはウチがいいよね? ウチの方がいいよね? 狐っ娘的に」


「どっち?」


「どっちよ?」


「……お前らなぁー。いい加減に――」


「いいから答えなさいっ知泰」


「いいから答えてっ知くん」


「どっちって言われてもなぁー? そうだな……」


 暫し考えてみることにする。


 未美は小柄だけどスタイル抜群で可愛いよ? だけどさ俺まだ未美のことよく知らねぇし、美九音はそりゃこいつは見た目だけは抜群に可愛いし綺麗だし、幼馴染だから付き合いも長いからよく知ってる……、知り過ぎてて……ムカつく、いろいろ思い出してムカついて来たわ。


 もしこいつら二人から選ばなきゃならないとする究極の選択支しかないとすれば……、俺はどっちを選ぶんだろうな? 


 いろいろ妄想に耽ってみる。


「狐と猫……ね。(笑)」


 ねぇーわ、それ。


 だってさ、こいつら似たもの同士だもん。悲惨な俺の未来予想図しか描けねぇよ。


「(笑)!?」


「(笑)!?」


 この後、二人から散々虐待を受ける羽目になった。何故だろうな? 毎回俺虐待されてね? でもまぁこいつらと居ると飽きねぇよ。





 姫子先生達が言ってた事は気になるが俺の周りはまだ平和だ。


 これからもきっとなにも起こらない事を俺は願うね! 妖だって人間だって言って争う事はないだろ? こいつらは人間界に溶け込んで、こうして生きてる。


 人間として、人間となんら変わらず……。いやまぁこいつらには獣耳や尻尾はあるけども、出したりもするけども、見た目なんか人間そのものだしな。


 確かに悪さをする妖も中にはいるかも知れねぇけども、それは人間だって同じさ。良い奴もいれば悪いことをする奴もいる。


 それは人間だって妖だって変わらない。


 だってそうだろ? こいつら見てると妖が悪い奴らばかりだとは思えねぇし、こうして一緒に時を過ごす事も出来るんだからさ。


 まぁこいつらには、いちいちうんざりさせられてばかりいるけどさ。


 ……あれ? 俺、なにか忘れてね? まぁいいっか。


「ねぇ? 知泰聞いてる? 聞いてるのってばー」 



 第二章 にゃんと? キャットな女の子 狐と猫 ♡


 終わり。


御拝読アリガタウ(`・ω・´)


次回は! 第三章プロローグというか幕間となります。


そして第三章 なんっと? ワンダフルガールズ 夏のビーチは肉球でいっぱい!

へ突入します。


では次回をお楽しみにっ!


本作品へのご意見、ご感想、評価、など頂けると嬉しいです^^


またご愛読くださっておられる皆様にはお気に入り登録などしていただくと嬉しいですf^^


美九音が(´・ω・`)

(ノ・∀・)ノ =====┻━┻))゜Д゜)・∵.

いや僕が_○TZ


では皆様、次回でお会いしましょう^^


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