狐と猫 ♡ 1
こんばんは 雛仲 まひるです^^
さて本日も俺得作品に来てくださってアリガタウ(`・ω・´)
今回から第二章に突入します。章タイトルは、にゃんとっ! キャットな女の子ですけども、狐っ娘(妖怪九尾の狐)久遠寺 美九音ちゃんはメインヒロインですから勿論物語の中心にいますが、新たに8.5で登場した猫(妖猫)こと黒井 未美の登場で主人公の七霧 知泰に新たな災難の予感です。^^
ほんと><俺得おっぱい、パンツ小説で申し訳ございませんが、楽しんでいただければ幸いですw
みんなっ! 漏れの小説を嫁っ! キラッ(o^-')ゞ☆
ではどうぞf^^
オッス! 俺は七霧 知泰、16歳。極々平凡な高校2年生のはずなのだが……。今、俺は身に覚え……記憶に無いとんでもない嫌疑を掛けられ、登校前のくそっ忙しい朝っぱらからリビングのフローリングに正座させられている。
俺の眼前には黒ニーソに包まれた美術造形と見紛う美しい足がニョキッと二本並び、その美しき造形を地から天へと辿るとやがて現れる禁断の領域を垣間見る事が出来る。
更に高みに近付けば秘密の花園を包む、レース状の薄い布切れ製の魅惑フィルターに行き着く。
しかし扇情的な魅惑フィルターに隠れた秘密の花園を拝み見る事は叶わず、断腸の思いで更に天を目指す勇者俺様は連なる小高い丘に至り、その間に間から望むは端整な顔立ちの俺の幼馴染、久遠寺 美九音が般若の如き形相をして見下ろしている姿であった。
視界を広げると腰に両手を当て、ちょっぴり可愛そうな胸をいっぱいに張り出し腰に手を置いたお決まりのポーズで俺を睨みつけている一見キュート美九音ちゃんアイと、プリチー美九音ちゃんマウスから放たれる氷槍の様に容赦無く降り注ぐ、冷徹視線と有り難くないお声を頂戴している。
「ねぇ?」
「はい。なんでございましょうか? お嬢様」
「これっ、どういうこと?」
物凄く不機嫌な御様子の美九音ちゃんが、俺に掛けられている嫌疑に纏わる物的証拠を指差示す、しなやかに伸びる指先から視線を辿るとそこにはあら不思議! 我が母校、学び舎である陽麟高等学園の女子用制服が脱ぎ散らかっているではないかっかっかっかっ………。←脳内エフェクト中。
ファッ? 鍋?
「……さあなんでございましょうね? 誰かの悪戯? でございましょうか」
「ウチ、のじゃないわよね? これ。なんで女子の制服が知泰の部屋に脱ぎ散らかってるのかしら?」
「はてなんの事やら……拙者には分かりかねます、な」
美九音が制服を摘み上げ、ためすつがめつ一通り目を通し怪訝そうに「ちっ」と舌を鳴らして眉を顰めると、その直後、彼女は驚くべき奇行に出たのである。
なんとっ! 貧s……基、スレンダーな御身を包む制服を脱ぎ始め、止めときゃいいのに明らかにサイズのそぐわない一回りサイズの小さい(丈的に)その制服の袖に腕を通したのだ。
ズズズっ。
「……ぐすっ」
至るところのチェックを済ませた美九音は一度盛大に鼻水を啜り上げ、美少女にあるまじき汚ならしい音を出した後、一見キュートな赤い瞳の美九音ちゃんアイを手の甲で擦り俯くと、アヒルの様に口を突出してヒクヒク肩を震わせ「知泰の……ハゲハゲハゲっ! 死ねばいいのにっ」と事実無根、謂れ無き暴言を俺に浴びせ、その場にペタンと尻を下ろして泣き出したのであった。
不憫な奴だなお前……。今日は他人の制服に苛められよったか。
春休みに入った頃から美九音は毎日、無機質な物体に苛められているのである。
傍若無人で気の強い美九音を毎朝毎夕、苛めている命知らずの勇者は主に我が家の風呂場を生息の場とする第二十八代目体重計28号くんであった。
そして彼は昨夜亡くなられた。チーン、御愁傷様。
なんっつーか少しくらい空気読んであげればいいものを、美九音ちゃんの御所望する数値を表示してあげないもんだから、美九音の理不尽を30cm四方の小さい体に喰らってバネやら歯車やら臓物を引き出されるんだよ。
ったく……。俺ん家に来る体重計どもは持ち主に似て馬鹿正直な奴らばっかなんだからよっ。少しは空気てもんを読んでやれよ。毎回毎回壊されるたびに買い替える身にもなれっつーの。
だけど……今回はそれを見越して買い置きしてあったロールアウト前の次期主力器はちょいと違うぜ? デジタル体重計29号くんはハイテク装備だ。
デジタル表示に体脂肪率、カロリー消費量、代謝量、骨密度まで表示してくれるんだぜ。
アナログとは違うんだよっ! アナログとはなっ!! っつーか美九音、体重は自分ん家で計ってくれ頼むから。
これまでの美九音の悪行はさて置き、がっくり肩を落として、さめざめと泣く美九音を見て俺は言ったね。(心の中で)ザマーァァーバーロー。
うん。七霧 知泰は今日もヘタレ。通常運転だ。
現実とは時に無慈悲であるな、とヒシヒシ痛感していると……、ガララララァっと、先程閉めたはずの部屋の窓が開いた。
「ちょっと知くん酷くない? やっと再会出来たと思ったのに窓から放り出すなんてイケズなんだからっ。それにここ二階だよっあたしが妖猫じゃなきゃ大怪我してたトコだよ。 ……!! もしかして知くんって……S? あたしMだしちょっといい♡ な~んて思っちゃたじゃない」
おいおい。この緊迫した空気が読めないのかよ? お前の所為(だよね?)で俺が今置かれている現状で、昨夜のことなど記憶にないお前の性癖カミングアウトされても。
「あれ? あんたあの時の狐じゃん。昨日、ちらっと見てそうなんじゃないかとは思ってたんだけどさ」
俺を現在の状況に追いやった諸悪の根源、猫耳女が美九音に気付いて声を掛けた。
「ふーん。昨日鬼を瞬殺したところを見てたんだけどさぁー。あんた本当にあの九尾の狐だったのね。昔七霧の生家に七霧の現当主と知くんのお母様が知くんを迎えに来たとき、あんたも一緒に居たから、一度だけ会ったのよね? その時は逃げてばかりの臆病者だったから、偽狐だと思ってたんだけどさ。でもまぁ? あの程度の妖力じゃ今のあたしには全然及ばないけどね」
その割に足ガクガク震えてんぞお前。まるで生まれたての小鹿みてぇーだな。
猫のくせに。
自称Mの妖猫に罵られた美九音は、へこたれていた耳をキリリッと起こし、御自慢の毛並の尻尾を逆立てた。
「はん? あんた誰? ウチ今、すごく機嫌悪いんだけど」
お前は常に機嫌悪いじゃねぇーか。
プライドを損なわれ、怒る美九音の凶悪な視線に睨まれた妖猫は「ひぃっ」っと身を竦め俺の背中に隠れた。
お、おい凶悪な乳が当たってるって、これはヤバイって…… いろいろと。
そして虚勢を張る猫。
「べ、別にあんたなんか怖くないわよぜーんぜんっ。昨日だってあんたの妖力見ても、もも、漏らしそうになったとか怖くて茂みに隠れたとか、ぶっちゃけ鬼をフッ飛ばしたとこ見て逃げたとか、今もちょっとチビったりとかしてないんだからねっ!」
うーん……。お前の気持ち分からんでもないが俺を盾にするんじゃない。って、んん? そうかあの時の猫の鳴き声はお前だったのか。
っつーか離れて下さいお願いします。何故だか分からんが美九音の機嫌がみるみる光の速度で悪くなってるからっ! 今にも俺がチビりそうだからっ!
「クソ猫っあんた。知泰はウチの下僕だって知っててベタベタしてくれてんの? いい度胸じゃん。直ぐに知泰から離れなさい。この雌狐っ」
おいおいおい。お前言うに事欠いて雌狐て。
「あ、あんただって知くんとあたしの恋路に割り込んで来た泥棒猫のくせにっ」
お前もかっ! 一度よく自分の姿を鏡で見た方がいいぞ。
「はぁ? それどういうこと? この雌狐クソ猫っ意味分かんないんだけど」
「なによっ泥棒猫! ビッチ狐っのくせにっ」
クソだのビッチなどと、年頃の娘とは思えない汚らしい言葉を投げ付け合いながら、罵り合い取っ組み合いを始めた二人を――基、二匹を暫く見ている事にした。
触らぬ神に祟りなし、君子危うきに近寄らずの精神だ。利口な生き方だろ?
え? どんな状況かって? すまん。いろんなところのいろんな検閲に触れるから実況は出来ないのだが、キャッキャウフフと女の子二人が着衣を乱しながら、取っ組み合いをしている状況を想像して察してくれると有り難い。
暫く美少女二人がくんずほぐれずしているあられもないエロい姿――(ry 凄惨なキャットファイトを静観していたのだが、股間が――(ry 我慢の限界に達して仲裁した。
結果だけを言うと遅刻しそうな時間になってたんで、二人の間に入って仕方なく止めた後、あっけなく勝負は着いたんだ。
落ち着きを取り戻した妖猫が、制服(美九音の脱いだ)を間違えて着て「あれ? ぉかっしいなぁー。ブカブカする? でも胸のところだけが凄くキツくて苦しいんだけど……。もしかしてあたしまたおっぱい大きくなったのかなぁー?」って言ったんだよ。
そしたら美九音の奴さぁー泣きながら部屋飛び出して行った。
妖猫は言うが早いか美九音の胸になにか思い当たったのだろうな? 自分の言った言葉がやっちまったっなってことに気付いて、ありゃ本能的に命の危険を感じたんだろうさ。一目散に窓から飛び出して逃げて行ったから絶対そうだって。
その後、暫くして包丁を握り締めて戻って来た美九音の怒りの鉾先が俺に向いて、まぁ何時もの通り理不尽を我身に受けたのさ。
俺、泣いてもいいか?
To Be Continued
御拝読ありがとうございました><
次回もお楽しみにっ><b
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面白い、面白くねぇーよ。
美九音可愛いっ! 未美可愛いっ! 知泰死ねっ!
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