プロローグ
今日は。
虹彩(←ユーザーネーム)の虹です。超初心者ですがどうぞよろしくお願いします。
side:死神
皆さん、こんにちは
私、日本死神連盟(霊)の転生科に所属しております、素晴と申します。
死神というと皆さんの多くが「ぼろいローブを着た骸骨が鎌を持っている」なんて姿をイメージされるのですが、そんなことありません。むしろ、フォーマルな服要求されますよ、客商売ですから。まあ、「農夫」と言われる所以ともなっている鎌は標準装備ですが…。
さらに言いますと、死神の仕事は「狩る」だけじゃありませんよ?「初期化」とか「振り分け」とか色々あるんですよ。
かくいう私(転生科)が何をしているのかといいますと、「特殊な転生をする魂を次の世界に送る」という事をしております。もちろん、転生書類の作成から本人への説明・説得、場合によっては他神との交渉も致します。先ほど客商売と言ったのはこの辺のことです。
転生する先や理由は様々で、世界の選択肢は科学が発展したSFな世界から魔法があるファンタジーな世界までそれこそ無限にありますし、理由の方は前世の罰から書類ミスまで。最近ですと中~上位神の暇潰しというのが多いですかね。
はあ、困ったもんです。私たち下位神の苦労も知らず…。
…っと口がすべりましたが、転生者探しといきましょう。
さて、今回の転生者は、山口清君 16歳ですか。転生理由は……「前世の善行による」……珍しいですね。
しかも、記憶の引き継ぎが可能ですね。
転生先は「本人の希望に1番近い世界」、転生後の種族は「未定」ですか…。種族はわかりませんが転生先じゃ知能はある程度保障されますから、かなりの好条件ですね。
あぁ、そろそろ時間ですし、お連れしますか。
side:主人公
俺は山口清 16歳。まぁ、いわゆるフツーの男子高校生ってやつ。
変わっていることといえば、冒険や魔法といったものの小説をよく読むことぐらいか。そういうもんに未だに憧れてたりもする。けどまぁ、これは誰しも少しは思うことだろ?
こんな俺も高校生なわけだから、当然学校に行く。
んで、今日もいつも通りに学校行き、授業を受け、帰っている途中なんだが、どうも嫌な予感がする。この手の予感はよく当たるから、さっさと帰ろうと駆け出したとたん
キキィーー、ドンッ
トラックにはねられた。
飛ばされて、地面に落ちるまでずいぶん長く感じて取り留めもなく いろんなことを考えていた。「飛び出したのが悪かったかな」とか、「死にたくねぇ」とか、「予感 当たっちまったな」とか。
だんだん意識が朦朧としてきて、地面に落ちる衝撃もなんとかわかるぐらいだった。
そんな中、俺が最後に見たのはトラックと野次馬、そして真っ黒な鎌を片手に近づいてくるサラリーマン風の男だった。
主人公は現時点で超ハイスペックな頭脳や身体能力はもってません。好奇心と適応力の高い普通の?ヤツです。