第26話 学院都市とキレる若者(?)
感想がほしい・・・切実に。
ハイ。なにはともあれお久しぶりです。
自分が何してたかといいますと中高生の敵、定期テストと戦っておりました!!
こっちも頑張っていきますんで、改めてよろしくお願いします。
side:ジェームズ
席を立とうとすると少年―――キヨシ君だったか、が遠慮がちに声をかけてきた。そういえば、ケントと共同開発をしたのも"キヨシ"という名らしいけど…流石にこの少年ではないだろう。
「あの、、発表の件はどうなったんですか?」
「ん? 君も立ち会うのかい? 始めたいのは山々何だが……共同開発の相手はどうしたんだい、ケント。」
「「 ・・・ 」」
なんだか様子が変だな?キヨシ少年は露骨に顔をしかめてるし、ケントは苦笑いだ。
しかしもう一人の"キヨシ"が来ないことにはどうしようもないぞ。本当ならキヨシ少年の立会だって遠慮してほしい。
「はぁ…彼だよ。」
「「「はあっ?」」」
やれやれ、とでも言いたげにケントが指さしたのはなんとキヨシ少年だった。これには私はもちろん退出のタイミングを失っていた教員2人も驚いた。まさか…
「う、嘘でしょうッ? あの〈碧風式〉の考案者が彼だっていうんですかッ?どう見たって中等部がいいとこじゃないですか!!」
経理の彼は〈碧風式〉をかなり高評価していたのでなおさら驚いたようだ。珍しく声を荒らげていた。
しかし、私も信じられない外見から私と同じようなハーフエルフの子供かと思っていたが違うのだろうか?
「き、キヨシ君!?」
―――思考の海に埋没しそうになったとき、ケントの悲鳴にも似た声と共に膨大な魔力が渦巻くのを感じた。発生源はキヨシ少年のようで余剰魔力が翡翠色に煌めいている。妙に平坦な声で彼がいう
「迷子だの中等部だの…よくも好き勝手見てくれで判断してくれますね。 なら、この姿じゃなければ良いんですね?」
やや気おされて頷く経理担当だが… 魔力がグンッと収縮する。
「やっ、やめn―――」
一瞬の閃光のあと、キヨシ少年はたち消え代わりに人族と思われる男がいた。
side:キヨシ
「う、嘘でしょうッ? あの〈碧風式〉の考案者が彼だっていうんですかッ?どう見たって中等部がいいとこじゃないですか!!」
その一言に俺の中で何かがプツリと切れた。
この姿は俺のアイデンティティの一部であり、俺が”日本の学生山口清”であった唯一の証だ。変えんのはものすごい抵抗があるけど、俺が”境界を越える碧い風”として生きた年月を軽く見られるのも我慢ならない。
―――ならば、この姿を変えればいい。俺らしいカタチに
ありったけの魔力を集める。想像(創造)するのは未来の俺、父さんと兄貴を参考にして…
「き、キヨシ君!?」
驚くケントさんと戦く学院の3人。忘れてたけど〈魔力の糸〉で繋がっているからケントさんにも負荷が掛ってるかもしれない。
=ごめん。ケントさん。危険はないから…=
「迷子だの中等部だの…よくも好き勝手見てくれで判断してくれますね。 なら、この姿じゃなければ良いんですね?」
「やっ、やめn―――」
頷く経理担当。ジェームズさんの制止もあった気がするけど…まぁ最初から答えは聞いてないけど。
瞬いた後にはすこーしだけ高くなった目線(クソッ、兄貴背ぇ高かったもんな…)とケントさんを含めた4人の驚いた顔があった。
「フッ。コレでいかがですか?」
あ、声もちょっと変わってる。
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ちょっとやりすぎたらしい。
ケントさんは流石にそこまでじゃなかったけど、ジェームズさんたちは再起動にしばらく掛かってしまった。そのうえ、再起動後も俺の変身(?)ぶりに興奮して質問攻めになりタイムオーバー―――次の面会予約者が来てしまったのだ。
結局説明を聞けたのは翌日。
順番は学生発表のあと、昼休憩を挟んでからの午後一番らしい。昼を早めに済ましてくれとも言ってたっけ。
注意事項・その他としては「壇上で魔術を使ってもいいけれど(俺らは見せに来たわけだから当然使う)あまり高威力だと客席との間の障壁が壊れるから低~中威力にしてくれ。助手と備品(的etc)が必要なら2日前までに言えば学院で用意する。」ということだった。
さて、発表の段取り話し合って、内容を詰めていくかな。
「なんでキヨシは幼く見られるとキレ気味なのか」そんなオハナシだったつもりです。
補足
中等部(通称:ステッパー)・・・主に10才~14才の中流階級以上の家の子供が通う学校。下は初等部上は高等部