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えっ!?冒険できないんですか?  作者: 虹彩
冒険者になって~〈学術祭〉と〈碧風式〉~
22/54

第19話 予想外

進まない。でも、書きたかった。

 side:キヨシ


「……え。何でココにいるんだ?」


「よぉ…。イロイロあってな」


スロキアを出て3日。唯一の中継地点―――まぁ、所謂 宿場町みたいなトコに着いた訳なんだが…、なぜか(・・・)トキとその仲間らしき一団にあった。




俺らの旅は非常識なほど少人数な2人旅だったが快適に、順調に進んだように思う。ケントさんが冒険者だったこともあって途中遭遇した小型魔獣はうまく散らせたし、時には俺の魔法の練習台になって頂いた。

しかし、生まれ変わったとはいえ俺は21世紀の日本人。初めての国外にはしゃいでたが2日目にはこの時代の道の悪さに辟易し、慣れない野宿に疲れていた。中継地点ではさっさと寝ちまおうと考えてたぐらいには。


…なのになんで今来るかなぁ。別に会いたくなかったわけじゃないが、男同士で迎えに来られても疑問しか浮かばない。

俺らの会話が途絶えてしまったのでトキの連れさんたちがそわそわしだし、先に気付いたらしいケントさんが声をかける。


「ま、訳は後でもいいんじゃないかな。積もる話もあるだろうし。所で皆さんは?ちなみに僕は〈大地の氏族〉のケントです。エトキロとは…そうだな甥っ子とおじみたいな関係かな。」


「あ、俺はキヨシっていいます。一応トキの友達やってます。」


「一応ってなんだよ…。こっちはおれの入ってるパーティーのメンバーで――――」


「シン・ストランデです。リーダーやってます。こっちが弟の」

「カインだz「ぉぃ」…です。」

「はぁ…リゼッタ・ソリューズと申します。」

「あたしはミコラ。よろしく」

「ジェイ・トルティアです。…つかぬことをお伺いしますが、ケントさんはもしかして”紅の教授”ブラッディ・プロフェサーですか?」


”紅の教授”ブラッディ・プロフェサー?ケントさん、まさかの二つ名持ちだったのか!

しっかし、教授はともかく紅ってなんだ?


「あ~、冒険者の頃はそんな呼ばれ方もしてたね。よく返り血(まみ)れになってたし」


血ぃ?しかも、相手の…。きっと顔は笑ってんだろうなぁ、目に浮かぶ。


「「「「え、本物?!」」」」


「やっぱり。ぜひ、色々聞かせてください。…あ、ここではなんですから俺たちが泊ってる宿に行きましょう。お2人もそこに泊るといい」








所変わって、トキたちが泊っているという宿〈黒猫の寝床〉の食堂。

名前の割にしっかりとした宿で俺たちも泊ることにした。そんで、今はケントさんが現役というか前線にいた頃の話を聞いているんだが、俺はシチュがイマイチわからず蚊帳の外状態だ。


「さて、随分話し込んでしまったね。君たちは明日からどこに向かうんだい?」


「あ、シュベリエまでご一緒させてもらおうかと。護衛も兼ねてと思ったんですが要らないですね。」


「キヨシの発表見ようと思ってな。失敗したら笑ってやるぜ?」


「お気遣いありがとうございます、みなさん。相変わらずトキは失礼だな、使わせてやらないぞ。」


「? あのさ〈学術祭〉で発表するのって、霊樹の魔法なんでしょ?」


ケントさんがかっこいいとか、リズさんとガールズトーク?に花を咲かせていたミコラさんが不思議そうな顔で言い、カイン君が引き継ぐ


「あぁ、それはオレも気になってた。肝心の霊樹はどこさ。後から輸送すんの?」


ゆそう?…あぁ輸送か。トキとケントさんと目が合う。


「「「は?なんで(ですか)?」」」


「なんでって、霊樹ってアノ霊樹だろ?運ぶの大変だからココにないんじゃないのか?」


今度はシンさんが訳の分らんことを言う。

…あ、もしかして分霊を知らない? 一か八か暴露ってみようか


「えと、トキから聞いてるかと思って言ってなかったんですけど

…俺がその霊樹です。一応、分霊って状態で魔力の塊ですね、簡単に言うと。契約相手のケントさんを起点にして出してます。」



「えぇぇぇっ!!」「どういう仕組みなんだ?」「うそぉ」「ッマジか!」「握手したよね…」


おぉ、なかなかのカオス。てか、説明ぐらいしとけよトキ…

この先の道々大変そうだなぁ。






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