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えっ!?冒険できないんですか?  作者: 虹彩
冒険を目指して~世を知り、理を得る~
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第9話 報告

 side:キヨシ


俺は今、長(本体)のもとに向かっている。儀式の成功報告をして、一応旅に出る許可をもらおうと思う。

長(本体)はシャレになんねぇくらいデカイ。幹の太さも俺の5倍はあるだろうし、高さもエルフたち曰く「森の外からでも1本だけ飛びぬけてみえる」らしい。俺も目覚めたからには樹齢百年は超えてるはずなんだけど、長は目覚めてかれこれ五千年ぐらいは経ってるらしい。


っと、長のもとに着いたけど、朝早いしどうしたもんか…。


=のお、キヨシ。来るなり黙ってどうしたんじゃ?もしや…だめだったのか?=


悩んでると長の方から分霊になって(出てきて)くれた


=あーいや大丈夫でしたよ。(霊樹は寝ないんだったな…)その報告と相談があってきました。

「では、山口清あらため境界を越える碧い風シェニウス・ルテウシュリル・プラネッテでs…」

…すっげ。なんだコレ…=


声にして真名を言ったとたん、風が吹いて木々がざわめく。チカラがあふれてきて五感もクリアになっていく。周りには赤やら青やらカラフルで透明な粒がほのかに光りながらふよふよと浮いている。

黄色いのをつかんでしげしげと眺めていたら長が笑いながら声をかけてきた


=ふぉっふぉっふぉ、よかったのぅキヨシ。すまんが呼び名は便宜上そのままじゃ。精霊も見えとるようじゃし、ほんによかったのう。 そうじゃ、一応他の姿になってみてくれんか?=


=(これが精霊?)あっ、そうですね。忘れてましたよ。=


黄色をペイッと捨て、考える。

うーん、何がいいかな。やっぱ狼とかカッコイイよな。

よくイメージして…ってわかんないな。たしか犬みたいなかんじだったよな……

乏しい想像力を総動員していると俺の周りに白い粒が集まってきて、うっすらと光の膜で覆ってく。スルスルと目線が下がって四つん這いみたいな体勢になっていた。


=…犬かの?それは=


=狼のつもりだったんだけど…=


=そ、そうか。いや、まあ、明日はよろしくの。皆には今伝えるからの。=


=あぁ、そっちはまかしてくれ!=


長が念話で連絡したのでみんなが集まってきた。けど、ようすがおかしい。

とくに女性は直視してくれない。


=よ、よかったねキヨシくん(ナニコレ、かわいすぎ)=

=ほんとほんと(うんうん、癒されるぅ)=


理由は最後に来た星見のことばでわかった。


=いやあ、よかったな!オレも肩の荷が……ってオマエなんで獣型(けものがた)!?

しかもフサフサ。すげぇかわいいじゃん。=


やって来るなり話し始めた星見のことばは結構痛かった…

そういえば俺、狼(あくまで言い張る)のままだったな。…うん、戻ろう。

さっきより早く姿が変わる。≡あぁぁ≡女性陣から落胆の声が聞こえたのは気のせいに違いない。

気を取り直し長に向き直る。


=俺、儀式が終わってしばらくしたら旅に出たいんです。森の外を見てみたいんです。=


=ぬぅ?なぜ…いや、どうやって森を出るというんじゃ?=


周囲がざわめくのを感じる。


=それは……=


あ…………素晴さんのことなんて説明すればいいんだ?




主人公だいぶ抜けてますね(^_^;)

()内は伝えないよう思ってること、または、他の人との念話です。

≡ ≡内は念話でのハモリです。

次話は結論から入ると思います。



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