後悔〜マリー目線2〜
きっと、知華は『行かないで』なんて思ってるんでしょうね。分かってるのよ、3年間も一緒にいたんだから。
…私も行きたくない。日本にずっといて、知華と一緒に幸せになりたい…。
知華が空港から出て行くのを見て、私はそっと涙をこぼした。
後悔ばっかり。
あの時こう言えばよかった、こんな行動をすればよかった。もっとキスすればよかった。もっと……。
そう思うほど涙が溢れてきて、前が見えなくなりそうで大変だった。
彼女には連絡する、と言ったけれど、向こうに着いたら忙しくて連絡できないと思う。多分、家の事が忙しいから呼ばれたんだろうし。
…辛いな。
前に一緒に行かないか、って誘った時は『そう言ってても、本当はそう思ってないでしょ?』なんて笑われてしまったし。あれ、私は本気だったのよ?
でも 今考えたら、無理矢理連れて行くわけにもいかないから、その方がよかったのかもしれない。
…だめね、もう考えるのはやめないと。
「頑張るのよ、マリー。」
口に出して、自分を励ました。そういえば これは知華の癖ね。いつ移ったのかしら。
思い出して少し笑ってしまった。
…さぁ、飛行機に乗り込まないと。
さよなら、日本。