表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ため息ついたらゴスロリ魔神が降臨した 〜追放された僕ですが、パパの魔力を戻すついでに世界最強を目指します〜  作者: はまゆう


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5/7

第5話:魔神のオーブと、僕の初魔法(※名前はアビィが決めました)

チョコドラゴンの死闘(?)を終えた僕たちは、最深部の祭壇に辿り着いた。

 そこには、ドクンドクンと脈打つ、禍々しくも美しい「深紅のオーブ」が浮遊していた。

「主殿、あれが私の魔力の一部……『憤怒の欠片』です。さあ、手をかざして。あなたの器に、私の本質を迎え入れるのです」

 パパに促され、僕は震える手を伸ばした。

 触れた瞬間、頭の中に激流のようなイメージが流れ込む。燃え盛る業火、咆哮、そして――深い、深い「虚脱感」。

「ぐ……あああああぁぁぁ!」

 あまりの熱量に膝をつきそうになった時、アビィが僕の背中をバチンと叩いた。

「シャキッとしなさい、カンちゃん! ため息つく準備、できてるんでしょ!?」

「……っ、ふぅぅぅ…………!!」

 僕は叫びを飲み込み、パパの魔力を全身の力を抜いて受け流した。

 太極拳のように、円を描くような滑らかな動きで、荒ぶる魔力の奔流を一点――自分の掌へと集約していく。

 その時、僕の中に確かな「ことわり」が生まれた。

 これは、僕にしかできない魔法だ。

「よし、いい感じね! その魔法、アタシが命名してあげる!」

 アビィがカスタネットを鳴らして宣言する。

「その名も――**『どん底ため息砲ハピネス・バスター』**よ!!」

「ダサいっ……!! 名前が致命的にダサいよアビィ!」

 思わずツッコミを入れた拍子に、溜まっていた魔力が一気に解放された。

 僕がゆったりと突き出した掌から、目に見えるほどの透明な衝撃波が放たれる。

 ズドォォォォォォン!!

 洞窟の壁が紙細工のように粉砕され、遥か先まで風穴が開いた。

 パパの「怒り」の魔力を、僕の「ため息」という脱力で変換した、究極のカウンター魔法。

「……すご。今ので、魔力の残滓ざんしが完全に僕のものになった気がする」

「お見事です、主殿。名前はともかく、威力は一級品。これでようやく、冒険者としてのスタートラインに立ちましたな」

「ちょっとカンちゃん、『ハピネス・バスター』が不満そうな顔ね!? アタシが一生懸命考えたんだから、使う時はちゃんと技名を叫びなさいよね!」

「……それだけは勘弁してくれ……」

 僕は再び頭を抱えて、本日一番のため息をついた。

 けれど、その衝撃波で洞窟がさらに崩れそうになり、僕たちは大慌てで出口へと走り出したのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ