第14話「滅ぼされた村の来訪者はリザードマンと――」
「何者かは知らないが邪魔はさせな――」
「おっと、こちらも邪魔させないぞ。横槍を入れたければこのオレを倒してからにするのだな」
「くっ! なんだこの剣士、隙がない……」
リザードマンの何体かはガルナに攻撃を仕掛けようとしたがダリアスにより阻まれてしまう。
リザードマンたちは魔王軍で兵士であった。
そこそこに戦闘経験があり、人間の剣士との戦闘にもある程度は慣れているはずだった。
だがこのダリアスという女剣士はどうにもやりにくい。気迫があり自信があり隙がない。
たったひとりの女剣士にもかかわらずリザードマンたちにはとてもやりにくい相手だと直感した。だからかリザードマンたちは簡単には踏み込めずにいた。
「よくわからんがあのお姫さまさえ捕らえればよい! かかれええええ!」
「ああ! まかせろ!」
「嫌! 来ないで!」
リザードマンはダリアスが抑えてる三体だけではなかった。
残りの三体のうちの一体が水色の髪の少女を襲いかかる。
その手に持つ斧が振り下ろされる――が、それにぶつかる金属音が鳴り響く。
それを受け止めたのはガルナの黒剣だった。
「なっ!? な、なんだこのガキは……」
「え……あなたは――」
斧を振り下ろしたリザードマンは驚いた。こんな少女が自身の斧を受け止めたことに。だがそれ以上に驚いたのは力で押し返してくるはずことだった。
ほんの数秒までは自分の方が優位に立っていた。
にもかかわらず、この少女は受け止めただけではなく力で持ち上げ、そして――――
「はああぁッ!」
「ぐぅッ!?」
そのリザードマンの斧は弾き返され、リザードマン自身も後ろによろけてしまう。
それはまるで達人の剣撃のようだった。
この銀髪の少女は達人かもしれないとそのリザードマンは考えをあらためることにした。
「大丈夫?」
「え? ええ……大丈夫ですわ」
「そっか……じゃあ私の後ろに隠れてて。あなたは私が守るから」
ガルナは水色の髪の少女の前に出ていた。
そこからリザードマンの方へ体を向けたまま水色の髪の少女に声をかける。
すると水色の髪の少女は少し戸惑いながら頷いて返事をした。
ガルナは納得するとリザードマンに集中する。
「ガキ……てめえは何者だ……只者じゃないだろ?」
「私はガルナ……アース村のガルナ……アースガルナだ」




