0.プロローグ:妄言
異世界に転生する前の事。
――――――
よく同じ夢を見る。
この世界には陰謀があって、世界の支配をもくろむ人たちがいる。
そして、彼らはいくつもの隠し事をしている。
飛行機は常に洗脳化学スモッグをまき散らす。
民衆が宇宙と呼んでいるそこには、地球を終わらせる「宇宙兵器」が浮かんでいる。
宇宙からとられた写真はすべて嘘で、「地球」は「球」ではないし、教育機関で語られる歴史も改竄された。
5Gという毒電波を垂れ流して、洗脳して、対して俺たちは盲目で、無知で、何も知らない愚衆にさせられる。
彼ら……闇の政府によってこの世界は闇に包まれた。
――これは、夢の話だ。限りなく現実ように鮮明な、夢の話。
そう遠くない未来、日本に大地震が直撃する。
彼らによって作られた「人工地震」を皮切りに、第三次世界大戦が巻き起こる。
人類は絶え、代わりに台頭する機械を横目に、彼らは宇宙に逃げていく。
血と鉄と炎に包まれた絶望の世界に降伏する、世界終焉のシナリオの夢。
俺は気付いている。すでに侵食は始まっている。これは夢だけの話じゃない。
この世界は、彼らによって地獄へ導かれている。
誰も気付かないままに、死へ向かっている。誰かが、立ち上がらねば。
そうだ。俺はもとよりその為に生まれた。この世界に降り立ったその時から、救世ために誕生した。
俺は運命によって導かれ、世界に奇跡を起こすため生まれ落ちた。
陰謀からこの世界を守らねばならない。ヴェールに隠された真実を、衆目に晒さねばならない。
洗脳されていると気づかない者たちは、妄言と笑うだろう。
しかし、俺は確信している。だから、俺は戦い続ける。
この世界に在る隠された陰謀を阻止するため。
異世界転生 完
ダイチ君はこうして陰謀論者になったんですね~




