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9.

 映美が息を引き取ったのは、母からの連絡を受けて芽美が病室に戻った一時間後のことだった。


 乱れ続けたバイタルが落ち着き、変化しなくなり、「ご臨終です」と医者が告げたその時まで、芽美は映美の手を握り続けた。




 結局、映美は交通事故に遭って以来、一度も目を覚ますことはなかった。



  ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


  ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


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