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これは、知っているのに知らない君と3年越しにまた恋をする涙の物語  作者: 雨夜かなめ
2章 3年ぶりの再会と多くの謎
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仕方のないこと

「湊音くん、ご飯できましたよ…」

「って、何勝手に漁っているんですかー」


レジ袋の中身を覗いていると、望月さんが戻ってきてレジ袋を没収されてしまった。


「ごめん。ダメだった?」


俺の目の前に置いていくからてっきり覗いても大丈夫なやつかと思っていた。


「別に大丈夫なのですけど、心の準備がまだだったので…」


レジ袋から何かを取り出す。


「これ、どうぞ」


そう言って、顔を背けて端をつまむように差し出されたのは、購入品の中にあったパンツだった。


「これ、俺用のやつだったのか」


どうやら、パンツがなくて困っていた俺のために無理して買ってくれたらしい。


「湊音くん以外の誰がいるっていうんですか」

「私は、そういう趣味はないですから」


「いや、恋人のものかと思ったよ」


そう。俺は、今までの行動全て望月さんに恋人がいない前提で動いてきた。


勝手にいないと思い込んでいたが、もし望月さんに恋人がいるとしたら、今までの行動は人の恋人をたぶらかす行為にあたるだろう。


そうなると、非常に良くない。

手も繋いだし、風呂も一緒に入ってしまった。

後から考えみると、友達の範疇をだいぶ超えていた気がする。


もう昔に起こったことは後戻りできないが、今後の対策のためにもさりげなく聞いておこう。


「私、恋人はいないです」


とりあえず、よかった。


「湊音くんと叶翔くん以外の仲の良い男の子はいないです」

「それに、家に呼んだのも湊音くんが初めてだよ…」


少し恥ずかしそうに望月さんがそう言う。


俺が、望月さんの家に足を踏み入れた初めての男…


風呂の時といい距離感がおかしかった理由がなんとなくわかる気がする。

初めて男を家に呼んで、距離感をうまく掴めていなかったのかもしれない。


ホテルの時も男との経験が少ない望月さんは、よく距離感を間違えて積極的になる節がある。


やっぱり、俺が気をつけないと大変なことになりそうだ。


「そ、そうか。ならいいんだ」

「その、これありがとう」


「ど、どういたしまして…」


こんな可愛い子に積極的に迫られて、俺は1日耐えられるのだろうか。


「とりあえず、ご飯頂こうかな」


そう言って、二人とも恥ずかしがるという、気まずい雰囲気を変える。


「そ、そうですね。ご飯が冷める前に食べましょうか」


「とりあえず、着替えてくるね」


パンツを履いて、モコモコのパジャマを着た後、食卓に向かうと、俺の好物の豚の生姜焼きと、味噌汁とご飯が置いてあった。


「うわー。すげーうまそう」


いつもはこんなにも丁寧に飯を作らないので、普段食べられない料理にテンションが上がる。


二人で椅子に座る。


「では、いただきましょうか」


「いただきます」

 

二人で合掌して、箸を持つ。


「ごちそうさまでした」


「はい。お粗末さまでした」


ご飯を食べ終え、二人で合掌する。


「すごくおいしかったよ」


生姜焼きは、豚に味がよく染み込んでいて、お店に負けないくらいおいしかった。


「ふふ、それはよかったです」

「お腹いっぱいになりましたか?」


「うん。大満足だよ」


望月さんは、料理が得意みたいだ。

毎日作って欲しいと思うほどに美味しかった。


食器を洗い場にもっていく。

食器を望月さんと共同で洗う。


「望月さん」


食器を拭きながら話しかける。


「ん?どうしましたか」


「今日さ、俺の服は濡れていて着られないじゃないですか...」


「確かに、乾燥機も壊れていますし、着られないですね」


「このパジャマだと、恥ずかしくて外には出られないじゃないですか...」


「確かに、ピンクで可愛いパジャマだと恥ずかしいですね」


「それでさ、今日どうすればいいと思いますかね…」


目的を濁して、回りくどい言い方をする。


「どうすればいいですかね?」


望月さんは、どうすればいいか分かっているのに、意地悪でそう聞いてくる。


高校生男女にとって、泊まりとは特別な存在だ。

お互いが「泊まり」という言葉を意識して、意地でも言わない戦いになる。


「望月さん宅を、日帰り旅行してもよろしいでしょうか」


泊まっていいかと聞くのは恥ずかしいので変な言い方をする。


「服が乾いてないのなら、仕方がないですよね」

「では、お泊まりということで…」


服が乾いてないのなら泊まるしかないよな…

別にやましい気持ちとかでは決してない。


「ちなみに、あの歯ブラシセットって、俺用の物という認識で大丈夫ですかね?」


レジ袋に入っていた、お泊まりセットと書かれた商品について聞く。


「あ、あれは、私が使おうかなと思っていた物なのですけど、急遽お泊まりになったので湊音くんに差し上げますね」


意地でも、お泊まり会を意識して買ったものとは認めないらしい。


多分、俺が泊まっていいか聞かなくとも、望月さんからこの話を切り出していたと思う。


その後は、二人恥ずかしさで俯きながら食器を淡々と洗った。


お泊まりが決まった二人の間には、なんとも言えない変な空気が流れていたのだった。


"作者からのお願いです"


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面白くないけど最後まで読んだから、星ふたつ

頑張ってるから、星みっつ

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