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これは、知っているのに知らない君と3年越しにまた恋をする涙の物語  作者: 雨夜かなめ
2章 3年ぶりの再会と多くの謎
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この世界から逸脱した存在

「え?どうなってんだ」


俺のことが見えていない…のか?


いや、現実でそんなことが起きるわけない。

姿が見えなくなるなんて、アニメや漫画でしか見たことがない。

科学的にもありえない。


今の状況に、確証のつかない俺は、確かめるために教壇に立ち思いっきり叫ぶ。


「俺の姿が見えているやついるかー」


誰も反応しない。

やっぱり、俺の姿は誰にも見えていなかった。


視界が揺れる。

息が、どんどん早くなる。

俺は、パニックで床に後ずさるように尻餅をつく。


『ブチ』


でも、詩乃や叶翔は見えているはずだ。


2人を探すためにクラスを見渡す。


いない。

いない…


望月さんは愚か、2人の姿もいつもの席にはなかった。

それどころか、そこには別の生徒が座っていた。

それによく見たら、クラスメイトも全員知らない顔だ…


何もかもがおかしい。

突然俺の姿は視認されなくなるし、小雪が現れて俺の知り合いは全員消えた。


『ブチ』


自分のことが誰にも見えないという、恐怖と不安で教室から飛び出す。


そうだ。

あのマスターは、俺のことが見えていたはずだ。


とりあえず俺のことが見える人のところに行こう。


見える人にあったところで、何の意味もない。

状況は変わらない一方だ。

でも今は、誰にも認識されない不安でいっぱいで、安心したかった。


一心にあの喫茶店に向かって走る。


「ガラガラ」


喫茶店のドアを勢いよく開ける。


「マスター!俺のことを見えていますか?」


いきなり入ってきて、意味のわからないことを言いだすから、マスターは驚いた表情だ。


「先ほどのお客様。そんなに急いだご様子でどうしました?」


見えてる…


「よかった…俺のことが見えているんですね」


「見えているかって当たり前ですよ」

「とりあえず、こちらの席に」


そう言って、マスターがカウンターの席に案内してくれる。


とりあえず、見えている人がいて安心だ。


カウンターの椅子に腰かける。

前回のよりも甘いコーヒーを頼む。


「突然、人の姿が見えなくなるってあると思いますか?」


目の前のマスターにいきなりそう聞く。

今は誰でもいいから話を聞いて欲しかった。


それに、俺だけではもうどうしようもない問題だ。


「姿が見えなくなる…ですか?」


「透明人間のように、突然人が見えなくなったり、昨日までいた人が突然消えたり」


明らかに、この質問内容は頭のおかしいやつがするものだ。


「少なくとも私はそのような体験をしたことがないので、なんとも」


「そ、そうですね」

「すみません。変なことを言ってしまって」


当たり前だ。

こんな体験を現実でしている奴の方がおかしい。

俺だって、まだ信じ切れていない。


「何か悩み事があるのでしたら、日記などに綴ってみると良いですよ」

「毎日の少しな変化も、何か解決につながるかもしれません」

「このようなアドバイスしかできず申し訳ないです」


日記か…

確かに、今の俺は考えることが多すぎるし、謎が入り浸っている状態だ。

一度思考を整理するべきだ。


「こちらこそ、変なことを言ってしまってすみません」

「日記書いてみます」


毎日の些細な変化から解決策が見つかる、というのも納得だ。


こんな状況だ、起こったことは全て記しておくに越したことはない。


俺は、学校指定のカバンから、いつも使っているメモ用のノートを取り出す。


早速ノートに日記を書くことにした。


〜4月24日〜


小雪と再開した。


再開したはいいものの、喧嘩をしてしまった。


小雪は、俺が姿を突然消したと言っていた。

俺の記憶と食い違うことがある。


このことは、明日にでも謝罪をして、事情を聞いてみようと思う。


小雪本当にごめん。


そして、小雪が現れた代わりに、望月さん、それに詩乃と叶翔が姿を消した。

みんなが座っている席には、別の生徒が座っていた。俺の席も同様だ。


でも、望月さんの席には、移り変わるように小雪が座っていた。


これに関してはまだ何とも言えない。

わからないことが多すぎる。


そして、次の問題は、俺の姿がマスターと小雪以外の人には見えていないことだ。


まるで透明人間みたいに、その場にいないようにな感じだ。

なぜかマスターと、小雪にだけは俺の姿が見えるらしい。


心当たりは全くない。

もう訳がわからない。


解明しなければいけない謎がたくさんある。

明日からは苦労しそうだ。


そう綴って、ノートを閉じていつもの場所にしまう。

これで無くさないはずだ。


とりあえず、今することは、小雪と話し合うことだ。

今すぐにでも会いたいが、どこにいるかがわからない。

小雪とは、明日学校に行けば会える。


となると、今できることはもうないか。


みんなが消えたこと、俺の姿のことは、今では解決する方法は思いつかない。

この件は、もう、時間に身を委ねるしかない。

そのくらいに謎で溢れている。


それに、もう疲れた。


「ぐぅ」


突然お腹が空腹を訴える。


そうだ、昼もご飯を食べていなかったから、お腹かが空いた。


メニュー表を開くと、この店の名物のオムライスが、でかでかと記載されていた。


すごく、美味しそうだ。

これにしよう。


「マスター、この特製オムライスを1つ」


「かしこまりました」


疲れている時は、美味しいものを食べれば元気になるものだ。


「こちら、特製オムライスになります」


15分後。美味しそうなオムライスが目の前に置かれる。


「いただきます」


今までのオムライスの中でも格別に美味しかった。

お腹が空いているのもあるが、卵の焼き加減やチキンライスの味の濃さなどが洗礼されていた。


長年の想いが詰まった味がする。


ものの10分で食べ終えてしまった。

とにかくすごく美味しい!


お腹がいっぱいになって満足した。


あまり長居するのもよくない。

コーヒーを飲み干して、会計をして店を後にする。


「ごちそうさまでした。また来ます」


マスターにそう告げお店のドアを開ける。


「はい。またお越しくださいませ」


外は、もう日が沈み出している頃だ。

空は、夕日でオレンジ色に染まっている。 


今日はずっと走ってばかりだったので、ゆっくりと帰路を歩き出す。


富士山駅に着くと辺りはすっかり暗くなっていた。


家に帰るなり寝室に直行する。

制服を床に脱ぎ散らかして、パジャマに着替える。


風呂は明日の朝入ろう。

昨日もこんなことを言っていた気がするが、疲れている時に風呂なんて入ってられない。


睡眠は3大欲求であり、風呂より優先順位が高いのだ。


頭を空っぽにしてベッドに入り、布団を被る。


明日は、小雪に謝ろう。

そう決めてゆっくり、目を瞑る。


“その決心は虚しく終わりを迎えるとも知らずに”

"作者からのお願いです"


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面白くないけど最後まで読んだから、星ふたつ

頑張ってるから、星みっつ

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