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第60話 偽の書簡

最近ゆっくり更新で申し訳ありません。

『うぅ…ん。』

『そんなに落ち込んでも、下手なものは下手っすからね?』


 ダメ押し……だろ? 堕女神……。

 クソッ。 辛いが、まずは紙に書かれた内容だ。


《ご主人様。こちらへ。》

 サニーが寄り添い、優しい風で癒しをくれる。ありがたい。


《サニーさんありがとうございます。御蔭で落ち着きました。》


《いえいえ。このお手紙の内容は、落ち着いて対応された方が良いかと思いまして。》

 何時でも多くは語らず、傍らでしっかりと見ていてくれる相方に、何度救われたことであろうか。


《はい! 気合入りました。》

 気を引き締め直して、組合長の目線が文末の先を過ぎるまで、部屋全体に意識を集中して待つ。

 

 ◇


 組合長は、アビーから渡された書簡に、ゆっくりと目を通す。

 エムブレムについては、部下へ適当に調べておけと命じてある。なので、組合長はゆっくりと、それを読む。


 やはりか……。


 まず、冒頭。 彼が思っていた内容とある程度同じである。

 書き手は、領主邸死体暴漢事件を起こし処刑されたラスルトの弟『リストアル』が、ゼアス・ピオンの側近として用意した「傍使い」のホビットであるヒーチオ。

 

 彼は、領主邸死体暴漢事件後に拘束されるも、心身ともに崩壊状態であった。

 その為、組合ご用達の療養所で療養をしていたのだが、1か月もしない内に忽然と姿を晦ます。


 彼が見つかったのは、ゼアスの死体フェイクが見つかった後のこと。

 領主の近衛兵が、彷徨っている彼を保護したことによる。


 それ以降は、元配下の療養と逃亡を防ぐ理由に、ラスルトがそれを預かる。

 預かり当初は、ラスルトが善良と呼ばれるに相応しい振る舞いをして、彼の処遇について、オープンで協力的な立場をとり、それを怪しむことを組合長シトラウスもしなかった。


 話は長くなったが、簡単に言うと、そのヒーチオが、2年前ゼアスと共にこの小屋に滞在をしており、その一部始終をこの書簡に記していた……それをカットレイとアビーが見つけた。


 筋書きは、そんなところなのであろう。


 その書簡には、ゼアスは、小屋に逃げた後に、自分がしたことを恥じ、反省をして仙人のような生活をした。

 生物を慈しみ、感謝を込め毎日を過ごす。

 ゼアスの死因は、その後、『悟り』を開いた故にとった、食べない選択を取ったことによる『自害的自然死』。


 『立派であった』と、その書簡には書かれている。

 何も知らなかったら……これも、私は恐らく疑うこともなかったであろうな。

 と、組合長は読んでいて思う。


『……よく考えられた「茶番」だな。』


 書かれた内容を皆に話ながら、脳内会議の面々にだけ、ぽつりと組合長は呟く。


 ◇


 ラスルト側近のエルビスに、組合長が頭を下げる。


「この書簡の発見は『決定的』ですな、エルビス殿! 確かに2年前の調査を裏付ける貴重なものだ。街に戻ったら、ヒーチオへの面会に手を貸して頂けたらありがたい。」


 ラスルトに偉ぶる態度が戻り、「そうだろう、そうだろう。」と胸を張る。



 ―――実は、組合長が首を垂れるそれが、『茶番再開の合図』



「やばいぞ!魔物がこの小屋に多数近づいている! 流石の私たちでも、この数は厳しい。」

 『三つ葉』のローズヒップが、小屋の中に駆け込んでくる。


「く。 折角のこの発見がこのままでは……。そうだ!エルビス殿。結界を、結界を張って、この場を凌ぐことは出来ないか! 貴殿の力で我々を救ってくれまいか!」


 さあ、最後の見せ場!!


「きゃあああ! ぐぁっ!!!」


 『三つ葉』のライティアが、入口から吹っ飛んで来る。

 血は出ていないが、少し泥を付けた演出がそれっぽい。


 痛そうな演技もとてもいいね!

 と八木・ケレがパチパチと手を叩いている。


「もう来ているぞ! 臨戦態勢を取れ!この小屋の中で迎えるぞ!」

 ローズヒップが叫ぶ!


 チラッと、ほぼ全員がエルビスを見る。

 宝珠を手にもって、生きることに必死な形相になっている。


 ―――勝った!!! 皆が思う。


『こっちはパーフェクトゲーム。エビバディGG。』

『茶番だからなぁ。』


『さて……これからやで? 一体、何が出るんやろうな。』


 閉じていく聖なる結界。

 恐らく顔を出すであろう悪魔の羊。


 一同の目線は、ラスルトから配下の『近衛兵』に移っていた。

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今後の執筆活動の励みになりますし、この作品の展開を考える参考にもなりますので、よろしくお願いします!

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