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[若月編] 歪なカタチの若い月②

少し時間がありましたので、プロローグと短かった前半の数話をまとめました。

話数が減りましたので、しおりの設定をして頂いている方はずれてしまったかも知れません。

その場合は申し訳ありませんが、再度の設定をよろしくお願いしますm(_)m

 冒険者組合から出た若月は、コールマン家へのお礼を考えながら街を散策する。


 確かに初めての街で初めての仕事で、反省すべきことも多かったし学ぶことも多かった。

 だがリリアやコールマンの言う通り、初回は誰でも完璧には行かないもので、まずは依頼を無事に達成したことを喜ぼうと決めた。


 それに、リリアという心を許せるであろう担当者が明日からの仕事をサポートしてくれる。くるるという友達ができた。

 今日という日の、この幸運に感謝を覚える。


「やっぱり初任給を貰ってしまったからには、お世話になった人に感謝を送りたくなりますね。」

 気持ちを切り替えた以上は女の子である。買い物を楽しむわくわくな気持ちに彼女の肩は踊る。


(食器はどうかしら?宿屋と食事を出しているお店を営んでますから足りてますよね。)(フルーツがいいのでは?あ。でも私はどれが美味しいのかまだ分かりませんね。)(花瓶は…お礼としては少し違いますね。)


(あ。テーブルに敷くクロス!これなら気に入っていただけたら気分に合わせて使って貰えるかもしれませんね。季節ものにしておけば…ぶつぶつ。)


「これにしましょう!麻生地にリーフと黄色の花の刺繍で春のイメージのクロスで素敵です。すみません。これを下さい。」

「お。嬢ちゃん見ない顔だね~。ありがとよ。銅貨3枚だ。」


「今日から冒険者になったこの街の新人さんです。よろしくお願いしますね。」

「おお。新人冒険者さんかい。今後もよろしくなぁ。」


 贈り物も買い、帰ろうと空を見たら辺りはオレンジに染まっていた。


 若月は、夕日を見ながら風情を感じ、「そういえば、この世界のこの季節。今は春でいいんですかねぇ?四季があると風情がありますよね。」と今度、図書館で季節感を調べてみようと思う。


 ※ ※ ※ ※


 若月が宿に戻ると、店番のアロから、彼女の部屋が用意できたからゲストルームから移動するように催促された。

 完全に忘れて買い物に夢中だったためアロに謝罪をして直ぐに移動をし、その後、お風呂の予約を入れて贈り物を持ちコールマン邸に向かう。


「こんばんわっ。コールマンさん今日はありがとうございました。お陰様で無事依頼を達成できて初めての報酬を頂けました。」


「お、嬢ちゃんおかえり。そうか良かったな!リリア嬢ちゃんとギルドの話はしたのかい?」


「はい。暫くはリリアちゃんが依頼を斡旋して貰い街に慣れてからギルドを見極めたらどうかなと言われました。自分でもその方がいいかなと思いリリアちゃんに任せてみることにしました。」


「リリア()()()ねぇ。どうやら仲良くなったみたいだな?冒険者が受付嬢と仲良くなるのはいいことだぞ。そうかリリア嬢ちゃんに任せるか。それもいい判断だと思うぞ?お。そうだ!今日のコモンウルフの肉、沢山肉の塊にしてきたから今日も夜は食ってけ。」

 コールマンは笑顔でそう言ってくれた。


 その夜のディナーでは、彼女が仕留めた肉を分厚いステーキで焼いてもらい、漫画のように頬張り、その味を堪能した。

 そして、ディナーの後にお礼を渡す。


 コールマンは、

「馬鹿野郎。宿代と装備更新の金に貯めときゃいいんだよ。」

 と、照れくさそうに斜め上を向き初報酬のお礼を貰ってくれて嬉しかった。


 ヒビキもくるるもリーフと花の刺繍を素敵と褒めてくれて、幸せな気持ちで部屋に戻る。


 装備を仕舞い、お待ちかねのお風呂を楽しんだ後は…。

 疲れていただろう、身体は正直で、朝ごはんを食べに行くため起こしに来てくれたくるるの声を聴くまで、夢の中を楽しんだ若月であった。


 ※ ※ ※ ※


 朝食は、当然昨日のカフェっぽい店でとなり、私服に着替えて外に出る。

 少し眠たい目に対して交感神経を刺激する日差しが気持ちよい天気である。


 川に反射する日の揺らぎと風が気持ちいい場所を確保し、ふたりで注文に行く。


「あ。マスター久しぶりです!今日はちゃんと朝から働いてて偉い偉い。昨日はいなかったもんねぇ~。」

 と、くるるが昨日はいなかったハットを被った青年に声を掛ける。


「おはよう!くるるちゃん。今から神殿かい?毎度ありがとな。っと、お隣は友達かな?」

 お店のマスターと呼ばれた青年が若月に気が付く。


「あ。おはようございます。一昨日にこの街に来た若月と申します。昨日くるるちゃんにこのお店へ連れて来てもらって、すっごく気に入ったので今日もご一緒させて頂きました。アップルティーは極上ですもん!」


「若月ちゃん…ね。気に入ってもらって何より!それで、今日は何にする?」

「私はいつものボアサンドにアップルティーだけど若月は?」

「私も同じので!もう起きた時からこの組み合わせの口になっちゃってます。」


 マスターは「あいよ!」と一言いい手際よく調理をはじめる。

 お代は二人分で銅貨1枚と青銅貨6枚とのことで、今日は私が奢ると若月がお金をトレーに置く。


 ふたりで席に戻り、他愛のない話で盛り上がっているとマスターがボアサンドを運んでくれる。


「ボアサンドとアップルティーのセットふたつ。お待ちどう様。何時か儲かってきたらモーニングサービスで還元するからまた来てくれよな、若月ちゃん!」

 マスターはニヤリと笑い、若月にウインクを送る。


「わぁ!それはお得ですね。楽しみにして通います!」と笑顔で答える若月を見て、マスターは少しびっくりした顔をした後に大笑いをする。


 また、何かドジったかなと首を傾げる若月を見て、くるるが「今のは私もわからないから大丈夫。」と肩を叩いてくれた。


 そんな朝の女子会を今日も楽しみ、くるるが神殿へと出勤して行った為、若月も冒険者組合のリリアの元に向かうことにした。


 今度はこのお店にリリアを誘ってみようと少し浮かれながら出勤をする。


次回からは少しだけ丈二編に戻り、若月編に戻る予定です。


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