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〜番外編3〜

『笑わない従順メイドはクラスメイト』

バアンッ!!

「今年もこの季節になったでー!おっじゃまー!」

「だから人の家に入る前はノックをしろと何度も!!」

「そのやりとりはいいので、とっとと扉閉めてくれませんか?寒いので」

「二人とも久しぶりです!ようこそ!」

無表情で一瞥する彼女と、太陽のような笑顔で笑う彼。

またこの屋敷に来たなあ…と感慨深く思う瞬間だった。


「ま、年が明けるまであと数時間やし、それまで遊ぼー思て、いいもん持ってきたねん。去年は福笑い持ってきたからーードゥルルルル…ばん!タイトル、催眠術のかけ方〜!」

「もはや正月関係なし」

「またくだらないものを…」

女性陣が冷たい視線を浴びせる中、もう一人の男は違った。

「テレビで見てて、催眠術ってほんとにかかるのか気になってたんです!ぜひやらせてください!」

「ほらイブキさん。早く京真様に催眠術をかけて差し上げてください」

「うん、水響ちゃんって切り替えの鬼って言われない?」

もはやこの流れは半ばわかっていたイブキは、よっこらせと京真の目の前に座った。

なお、京真の横には水響、イブキの横には白雪がソファに座っている。

「ほな、この5円玉を見てください」

ゆらゆらゆらゆら、京真の目もぐらぐらぐらぐら。

「あなたはどんどん指名率ナンバーワンのホストになりまーす」

「はあっ!?」

「ちょっとイブキ!京真くんになんて催眠術かけてんのよ!」

「ええやん、こういうのは普段の性格とは違う性格になるのを見るのが楽しいんやか、」

らといい終わる前に、イブキの腕がぐんとひかれ、前のめりになった。

ローテーブルを挟んでその手を握りしめたのは、ホストと化した京真であった。

「わあ、めっちゃかわいいね、きみみたいな人初めて見た。よかったら俺とお話ししない?」

首を傾け、相手の目を見つめながら囁かれる甘い言葉。

なお、そんなあま〜い言葉を囁かれた、あと数年で三十路の男はといえばーー。

「えっやば新しい扉開きそう」

「なんでそうなんねん!!」

その男のパートナーはといえば、動転しすぎて慣れない関西弁で水響よりも早くツッコミを入れていた。

ただひたすら、目の前の相手しか見えていないとでもいうかのように愛を垂れ流すホスト、口説かれる三十路近くの男、発狂するそのパートナー、そして一番動揺して固まったままの彼女という、なかなかにカオスな空間が発生するという事態に。

「ま、さっきのは半分冗談なんやけど。そろそろ術とこか、京真くんにも申し訳ないし」

「イブキ、あなたも切り替えの鬼って言われたことないかしら?それも半分って何?え、もう半分は冗談じゃないってこと?」

伊吹へのツッコミが一人減ったことで、もう大変なことに。

そのもう一人は、まだ固まっている。

「ほなとくでー。京真くん、この指見て。そんでー…ほい」

指に視線を惹きつけてから、目の前でパンッと手を叩く。

その衝撃で、京真の目に理性が戻った。

「ん?え、あれ、俺もうかかってました?」

水響と白雪、ひいてはイブキの今まで見たことのない顔に、状況が把握できず困惑する京真。

「ごめんな京真くん。俺には白雪ちゃんがいんねん」

「もう二度と京真くんには催眠術かけさせない…」

「……」

「ほんとに何したんですか俺……!?みっ、水響!ごめん俺何かした!?」

肩に手をかけても、返答なし。

水響にはいろいろな意味で刺激的だったらしい。

その様子を見ていたイブキは、ニヤリと口角を上げる。

「水響ちゃんにも催眠術かけてんねん」

「あっ、そうなんですか」

またイブキは適当なことを…と思ったけれど、ツッコミで疲れていた白雪はもう何も言わないことにした。

水響がふらりと立ち上がり、台所へと入っていく。

水を一杯飲むと、だいぶ思考がクリアになっていた。

いけない、京真様のあんな姿を見てしまっただけでこんなことになるとは……。

パンッと頬を叩き気合いを入れ直して、扉を開けると、開けた先に京真が立っていた。

「きょ…」

「水響、大丈夫?元気になった?あ、今も催眠術かかってるんだっけ?」

完全に勘違いしている京真の、水響にどう接しようか迷うその瞳に映る、確かな恋慕の色に気づいてしまいまたもや水響の頭はショートしかけた。

今まで気づかなかったけれど、一回別の人物(?)になったことで、その差がはっきりとあらわれた。

「に、なあ」

ショートしすぎて、子猫のようなか細い声が漏れ出た。

京真は目をぱちくりしたあとーー

「そっかー、猫ちゃんだったか〜」

うりうりとまるで猫にするかのように、くしゃくしゃと水響の頭を撫でる。

その、いつもより少し無造作な仕草に、当然催眠術にかかっていない水響の脳が耐えられるはずもなく。

初めて他人に殺されると思った瞬間だった。





こんにちは!

正月に書き留めていたものを投稿し忘れていたという、なんたる不覚…!!

毎年頑張って時期に合わせて、読んでくださっている方もいらっしゃるのに、申し訳ない、、

教室の幽霊の方も最新話を投稿しましたので、ぜひそちらも読んでやってください!

ではまた!

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