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フリーダム神さん  だって神だもの  作者: ランダーソン
2/5

ユニークな転移仲間?

異世界 ヘレンネーゼ



「これより異世界から我が国を救うであろう勇者を償還する儀式を執り行う!!」

 

薄暗い地下室のような部屋で1人の男性の声が響く。彼の合図で周りにいたフードで顔を隠した者達が、一斉に何かをブツブツと呟きだした。


部屋の真ん中には魔法陣らしきものが描かれており、術者たちがしばらく詠唱していると、その魔法陣が光を放ち始めた。部屋を覆いつくすほどの光が収まったところで後ろに控えていた男性が歓喜の声を上げる。


「成功したのか」


嬉しさよりも寧ろ成功して当たり前、そのような面持ちである


「はい、今回は成功して様です」


「無駄な出費が出なくてよかったですよぉ」


淡々と受け答えする男とは違い、生理的に受け付けないような笑みを張り付けた男はそういった。

 

そんなことは気にせず男性は光の収まった魔法陣のほうを凝視していた。



「いてて・・・なんだ今の衝撃は」


「由香と話してたら急に視界が暗くなったと思えば、ここはどこなのよ」


「こ、ここは一体」


「とりまここが異世界か」



状況が呑み込めてない3人とは裏腹に1人は妙に嬉しそうな表情をしていた。



そんな状況下、男性が演技がかった口調で声を張り上げる。


「おぉ!そなた達が我が国の窮地を救ってくれる”勇者達”であるな!」


「我はこの国ヘレンネーゼの王であるロブ・ガゼルである!分けあってそなた達にこの国を救ってほしいのだ」


「はぁ!?なっ、おっおいおっさん!いきなり出合い頭に国を救えとかド頭大丈夫かよ!」


「ちょ、優生!あんたこそ出合い頭の人に言う言葉じゃないわよ!?」


「そ、そうですよ。流石に失礼だと思います…えと、すいません髭のおじさん」


「いや君も中々に失礼な御仁だと思うけどね?刺激的ではあるけど」



「怖いもの知らずというか愚かしいにもほどがある」


男性の後ろに控えていた男は冷たい視線を巡らせ、ただ一人異彩を放つ者に目が留まる。

 

白...いや銀髪にサファイヤですら澱んでると思わせる澄んだ瞳、しかもなんだあの滲み出るオーラは!



実際、旅行(放浪)にきた神さんは体に最低限の力発揮できるよう調節という名の封印を幾重にも施している。

 でなければ、周りに様々な影響を及ぼすからだ。


感情が高揚している場合、それが負の感情であれば自分を中心とした半径数キロの空間が歪み、人どころか生き物が存在できる空間が消し飛んでしまうからだ。


怒りであればわかりやすい。まず世界の理に影響をきたすため山は吹き海は割れ空は止まぬ雷を落とす。

逆にこれが頭ん中まっピンク状態にでもなってもみろ、まず周りのありとあらゆる生物がR18指定待ったなしな世界観を作り出してくれるだろう。それはそれでおもしろそうではあるが、ずっとは流石に面倒なので自制はするつもりだ。



(ん?なんだ私のことが気になるのだろうか。)

 

外野が騒がしかったので少し気づくのに遅れてしまった。まさか異世界でこんなにも熱い視線をもらってしまうなんてな...男なのは残念な点ではあるがどれ?少し”ふぁんさーびす”とやらをしてやらんとな。


神さんは男に軽くウィンクをした。


男はそれ以来、なぜか神さん信者になったとか



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