英雄。戦闘準備に入る。③
第二帝都、“ティーターン学園”、生徒会室。
学園生徒会が在室している部屋で、学園の運営を担っている機関でもある。
昨夜での一件から夜が明け、第二帝都にいる“獅子盗賊団”の下っ端どもを潰しに潰し回っている中、ティア殿下は生徒会室に赴き、昨夜のことを姉であるエリザベス殿下に伝えに来た。
「まったく、昨日の今日で状況が打って変わったよね」
「ズィルバーの破天荒さにはもう慣れているから問題ないけど、“獅子”を相手にするのはまだ早いと思うのよ」
「いや、普通、相手にするのが間違いだよ」
ティア殿下は的外れな言及するも、エリザベス殿下は相手取ることが間違っていると指摘する。
ティア殿下は指摘に対して、「そう?」と疑問符を浮かべ、聞き返すも「そうかもね」と自問自答して納得する。
「それで今はなにしているの?」
「今は第二帝都にいる盗賊団の下っ端を潰し回っている最中よ。それでも、手詰まりになるでしょうけどね」
「だからね、ティア。よく潰し回ろうと考えつくよね」
エリザベス殿下はティア殿下の思考が少しずつだが、婚約者に偏ってきている。
「普通よ、今の時代がそうじゃないだけで昔は余計な戦力を増やさないために周りを潰すのは定石でしょう」
ティア殿下は至極当然。当たり前なことを言うもエリザベス殿下から見れば、彼女の悪い癖が出たと額に手を当てて頭痛を堪える。
「でも、今、盗賊団と戦うのはリスクが高い」
「どうしてよ。話を聞くかぎり、ズィルバーくんが喧嘩を売ったんでしょう。喧嘩を売ったのなら、リスクを背負っても戦うと思ったけど」
「そうならざる得ないならするけど、今回の場合は私たちが攻め込む側。主導権はこちらにある」
誰かを失ってまで戦うほど、ズィルバーだってバカじゃない。
「少しずつ戦力を削っても本隊が残っている今、この戦法はもう使えない。攻め込むしかないのはズィルバーだって分かっている。でも、彼だって分かってるのよ。私たちと向こうでは決定的な力の差がある。今のズィルバーでも“獅子”を討ち取れるかも分からないし、彼だって手に余る」
言葉の裏には強がりを言おうと決定的な戦力差がある。そこを打破しないかぎりは動きようがない。
「だから、現状、嫌がらせに留まっているわ」
ティア殿下の話を聞き、エリザベス殿下はう~んと頭を悩ませる。
「……戦力、ね」
「盗賊団といえど、加担する賊もいる。一つ一つはそれほどでもなくても、徒党を組まれたら、厄介よ。相手取るにはこっちの数が足りない」
「私としては叩けるうちに叩くのがいいと思うけど……戦力ね……」
う~んと頭を捻らせるエリザベス殿下がここで「あっ!」と大事なことを思いだしたような声をあげる。
「そういえば、お父様からティアに伝言があった」
「伝言?」
皇帝からの伝言にティア殿下は疑問符を浮かべる。
だけど、その伝言に、彼女は思わず目を丸くした。
「“第二帝都支部の親衛隊と交渉したら”って伝言をもらったんだった」
「……で、それは本当だろうな?」
俺は疑惑の視線をティア殿下に向けつつ訊ねる。
「知らないわよ! 私だって、リズ姉様が言われたとおりにここに来たんだから!」
俺の疑問に反問するティア殿下。彼女もこの状況を分かってないらしい。
まあ、分からなくもない。
俺もエリザベス殿下の伝言いや、皇帝陛下からの伝言を信じていない。
彼らの思惑が読み取れない。
なぜ、このタイミングで親衛隊と交渉するよう仕向けたのか。そこを読み解かないかぎり、納得できない。
いったい、帝国は俺たちになにをさせたいのやら。
まあ、幸い、幸か不幸か。俺たちも親衛隊と交渉したいと思っていたから大助かりだけど。
おっと、今は俺とティア殿下は学園の応接室にいる。
理由はさっきも言ったとおり、親衛隊と交渉するため。
で、俺たちと対面している二人。
明らかに階級が高いってのがいやでもわかる。だって、軍服の肩にある星の数から将官の証だもん。
「時間が惜しい。さっさと始めよう」
男の人が話し始めようとする。それには俺も同感だ。時間が惜しい。有効的に使いたいというのは同じだ。
「まず、最初に自己紹介だが、俺はクレト。親衛隊本部中将だ。で、こっちが……」
「親衛隊本部准将、マヒロよ」
中将に、准将か。随分、俺たちへの信用度が高いだこと。
「既に知っているだろうが、俺がズィルバーで、こっちがティアだ。それで親衛隊が俺たちになんのようだ? 皇帝陛下からの勅命だと思うが?」
俺が自己紹介し、早速、本題に入った。皇帝が親衛隊を動かせ、俺たちに交渉を持ちかけた理由が分からない。
「率直に言うなら、 “獅子盗賊団”に目の上にたんこぶだ。皇家が俺たちやエリザベス殿下を通して、情報を送っている意味は分かるな」
「それで分からんのがお門違いってものだ。要するに潰しあってくれっていうのが本音なんだろう」
「まあ、俺は仕方なくやっているがな」
「それでもだ。キミたち親衛隊にとってみれば、将来、危険な俺たちを消せて万々歳じゃないのか?」
「そうでありたいのが本音だが、俺たち親衛隊は基本、皇家の護衛。国民を守るのが二の次だった」
国民、民は二の次か。方針に俺はカチンときたな。国を重んじるのはいいが、民なくして国は成り立たん。それを分かっているのか? と、俺は親衛隊の二人にがん飛ばす。
「だが、それは過去の話。今は“教団”の残党を捕えないかぎり、民の暮らしが安全にならん」
「だから、不機嫌にならないで」
「チッ」
俺ががん飛ばしてたの気づいていたか。まあ、気づかなかったら、この時代は危機感に薄れてしまったのか疑ったからな。
「コラッ、舌打ちしない」
ティア殿下にまで怒られるとは、少々、感情的になっていたようだ。
「すまない。親衛隊の考え方にイラッときていた」
俺は対面する彼らに謝罪を口にする。
「いや、いい。子供のお前らが不謹慎に思われるのも致し方ない。実際、親衛隊内でも国優先で民のことなど考えない奴もいるからな」
「フン。親衛隊も落ちたものだな。国は民なくして国にあらず。皇帝とは民の求心なくして皇帝にあらず。民の信頼を失えば、国は滅ぶしかない。それが分からないようでは人の上に立つ資格などない。俺から見れば、民を二の次にしている考えをする奴ほど、仁義の欠片のない外道と呼ぶほかない」
俺は千年前で培った経験に基づく答えを言う。俺の答えを聞き、クレトは感銘を受けたのか知らないが、驚いた表情を浮かべる。
「なるほど」
勝手に納得する。“なるほど?” なにがなるほどなんだ? 言葉の意味が分からず、首を傾げる俺にクレトは納得した上で意見を提示する。
「現実的に考えても、お前らが“獅子”と戦って得られるメリットがない」
「でも、第二帝都に留まり続けると私たちとしても面倒なのよ」
確かに“獅子”を留まらせるメリットはない。むしろ、デメリットだ。第二帝都の治安の悪化。第二帝都への経済が回らなくなる。なにより、学園の運営がままならない。となれば、ここで叩かれるのが皇家だ。地方へ帰った彼女たちはともかく、ティア殿下とエリザベス殿下にバッシングが来るのは間違えない。
しかも、皇帝への求心、信頼が地に堕ちる。それだけは避けないといけない。
これらの話を踏まえて、俺は結論づける。
「自分たちだけなんの被害も受けずに脅威を消そうなど、虫が良すぎるとは思わんか?」
「そう言われると言い返せない」
「ただし、親衛隊上層部では敵対したお前らと手を組むのを反対している奴がいる」
「ふん。現場のことを知らない奴の言葉なんて聞きたくないよ。相応のメリットを提示しなければ、こちらとしても手を組もうとは思わん」
俺は“自分たちに示せるだけの動きを見せろ”と言う。
「正直に言うなら、俺やグレン、シン、マヒロで始末したいが……」
「始末できないから。俺たちを使おうとしているんだろう」
見え見えなんだよ。キミたち、親衛隊や皇族の狙いなんてな。
目の前のクレトやマヒロの実力は分からん。だが、目算では“獅子”にも負けない実力を秘めている。
でも、“獅子”の能力が空を制する能力だった場合は話が別だ。空での移動ができるなら、逃走も容易だ。いくらだけ追いかけても逃げられてはどうしようもない。
“獅子”自身が目の前の二人と同じくらいだと仮定したら、俺の敵でもないんだが……奴は策略家として頭が切れる。しかも、先日、会ったときの印象だと狡猾な男だ、と理解した。
真っ当な手段で捕らえられないのも頷ける。
でも――今回だけは違う。
頭が切れる奴が、感情的になっている。
俺にとっても、親衛隊にとっても、皇家にとっても、この状況は願ったり叶ったりだ。
「今、“獅子”が第二帝都近辺の村か砦を占領して孤立させてるも、一番に干上がるのは民たちだ。下っ端を見るに、カタギに情けをかけるような連中じゃない」
商売馬車が多少なりとも通っているようだが、それでもまばらだ。
民たちも食糧の配給がままならない。このままでは学園の食糧事情にも影響を及ぼす。
無辜な民を助けるのが親衛隊の務めならば、彼らを動かせる理由になる。
俺は頭の中で考えうる意見を理詰めで説明する。理詰めで説明する俺に対し、クレトは「うぐっ!?」と言葉を詰まらせ、マヒロは頬を引きつらせ、「アハハハッ」と苦笑を零す。
言葉を詰まらせるクレトに俺はトドメをかける。
「どうする、クレト中将」
クレトは顎に手を当てて、数秒だけ考えに耽る。
「本部に進言する……それでいいか」
「ひとまず、それでいいだろう。“獅子”本人は俺の方でなんとかする。民と奴の部下共はそっちでなんとかしろ」
「分かってる! ここで理詰めされたら、納得せざるを得ない」
クレトは額を抑え、ハアと息を吐く。
「お前を見ていると伝説の偉人を重ねてしまう」
「伝説の偉人?」
俺を誰と重ねたんだ? 気になるな。
「[戦神ヘルト]だ」
[戦神ヘルト]……千年前の俺じゃないか!? ズィルバーをヘルトと重ねたのか。
意味が分からん。
俺は胸中でクレトがヘルトを重ねたのか分からなかった。
交渉を終え、俺とティア殿下は応接室を出て、その足で風紀委員本部へ戻ろうとした。
戻ろうとした際、外からの吹き荒れる強風を浴び、俺は空を見る。
空は次第に暗くなり、黒雲に覆われていく。
「嵐が来そうだな」
俺は空模様を見つつ、悪天候になるとぼやく。
「そうね」
と、ティア殿下もつられて上を見上げ、天候が悪くなるのを見る。
吹き荒れる強風の中、確かに耳にした。誰かの声を。
「……“ヴァシキ”は“ウィンドバード”――風の精霊と契約している。風の力で浮いている……」
「……誰だ?」
こんな強風の中、声を飛ばす輩。しかも、女性の声だ。
俺やティア殿下も聞き覚えがないので、互いに顔を見合わせる。
声がするのなら、“静の闘気”を使えばと思うが、もちろん、使用している。それでも声の主の位置が全然分からん。
気配を消しているより、気配を偽っているな。と、俺は確信する。
でも、“獅子”のことについて知っていると思わしき情報を流していると思われるので、ひとまず、注力する。
「……得物――二振りの剣。“鬼徹”と“鬼切”――」
俺はティア殿下に目配せし、彼女は胸ポケットに忍ばせておいた手帳に情報を書き殴っていく。
「奴はそれなりに強いが――戦うのなら、嵐を選べ……」
「嵐を選べ……」
「奴の精霊は鳥だ。嵐の中では半減する……後はお前次第だ――我が娘、ノウェムを統べる王よ」
最後の言葉に俺は目を見開くも、声はそれきり聞こえなくなり、風が吹き荒ぶばかり。
今の話を総合すると話していた人物はおそらく。
「……ノウェムの母親か?」
「最後の部分を聞くかぎり、そう取れてもおかしくない」
ティア殿下も断言はできないが、有力な情報なのは間違えない、と告げる。
でも、頭の中では疑問点が多くある。
まず、どうやって情報を流したのか。どうやって、“獅子”と敵対している情報を手にしたのか。
そして、最大の疑問は、今の情報に信憑性があるのか、だ。
ティア殿下は有力な情報だと断言しているが、俺はそうと言えない。確証の裏付けが取れるまで信用できない。
「ハア……仕方ない」
「ズィルバー?」
「念には念だ。俺はちょっと、さっきの情報が本当かどうか親衛隊と掛け合ってくる。ティアは本部に戻り、力を蓄えろ」
「さっきの情報が信用できないの?」
「情報は時に武力以上の力を秘めている。でも、俺たちを壊滅させようと情報を流すのもゼロじゃない。だから、親衛隊から聞いてくる。それなりに情報を持っているだろうから」
できれば、この情報で戦局を変えうる切り札になり得るなら、利用しない手はない。
親衛隊、第二帝都支部、支部長の部屋。
シンは机の上に山のように積まれた書類と格闘し、手早く捌いていたところで勢いよく扉が開かれた。
「なんだよ、騒々しい」
「全く、嫌なガキだ」
「どうした、クレト。珍しく荒れてるじゃない」
普段の足取りと違い、乱暴な足取りでシンの前まで歩き、クレトは勢いよくテーブルを叩いた。
その拍子に吸うまい書類が落ちるが、両者ともに気にしていなかった。
「皇家からの指示とは言え、“獅子”をガキ共にぶつけろって話だ」
「その話は朝に聞いたよ。共倒れを狙っているようだね。でも、子供の方にはティア殿下がいる。彼女がいるなら、身の安全を考えると思うけど……」
「子供扱いしていないんじゃないか? まあいい。ズィルバーのガキは“獅子”とやり合うつもりだが、戦力が足りないと抜かしてきやがった」
「……それで」
「下っ端の始末と民を守るのはこっちでやれと言ってきやがった」
「ふむ」とシンは背もたれに寄りかかり、一計を案じる。
手元の冷めた紅茶を口にし、クレトの言葉を反芻しながら整理していく。
民を守るのは親衛隊の役目なのはわかる。シンとしては当然のことだ、と理解していた。
“獅子盗賊団”全軍の人数も把握済み。盗賊団幹部を連れてきているのも知っている。
「彼の要求はそれだけ?」
「今のところはな」
「随分、生温い要求だね。先日、僕たちとやり合ってるのに……」
「こちらの目論見など、筒抜けなのだろう。普通なら、法外な要求するのが常識だ」
「そこは貴族っていうところかな。損得勘定がしっかりしている」
もしくは、最初から報酬を受け取る気もないかもしれん。
どのような理由なのかはシンは知らないが、裏でも生きていくと仮定すれば、敵として認識される組織から受け取っても、とシンは考える。
現実的に見ても、ズィルバーたちを見逃すのはできない。
先日、やったことがやったことだ。加えて、実力も極悪人共と引けを取らぬほどと仮定する。
「お金に執着しているわけでもないし。なにより、お金に関しては向こうの方がたんまりある。名誉と名声を求めているような口じゃない。もしかしたら、僕たちから受け取る価値がない、というのが正しいんじゃないかな」
シンはズィルバーの狙いを考察する。その考察にクレトも同意の意見を述べつつ、頭を悩ませる。
「ならば、俺たちへの要求にも合点がいく。多少の戦力と民の保護という最低限なものになる」
悩ませた後、彼なりの結論に至る。
「比較的、平和な子供たちだ。いや、子供だからこそ、かな」
シンはズィルバーを平和主義者ではないかと捉えた。
「でも、僕たちが手を下さずとも、どさくさに紛れて民を保護。それに盗賊団の下っ端共を討伐だね」
「さらに言うなら、誰かの入れ知恵で、もうじき、嵐が来ないかと聞いてきた。俺も目算で来ると告げたが」
「もうじき、嵐が来ないか? それを聞いてなんになるの?」
「“獅子”と戦うためだそうだ」
一度、交渉を終え、再度、クレトのもとにやってきたズィルバー。彼はクレトにいくつかの質問をした後、ズィルバーは情報を求めた。
“獅子”に関してはクレトじゃなくても親衛隊の将官全員知っていること。あだし、弱点までは把握していない。誰から聞いたのかクレトは問い詰めたが、ズィルバーは口を割らなかった。
ともあれ――
「……本気で“獅子”と事を構えるつもりだな」
まだまだ、子供同然。ルーキーもいいところだ。
だが、ズィルバーを含めたメンバーの戦歴には親衛隊でも頭が痛くなるほど凄まじい。
これからさらに“獅子”と……加えて、“女王”、“魔王”と事を構えるつもりなら、もはや、子供という認識できない。子供の皮を被ったなにかとしか言えない。
リーダーの血筋なのか。公爵家所以なのか定かではないかは不明だが。
「ひとまず、俺たちは親衛隊としてガキ共と協力する羽目になるとはな」
「我慢するしかないよ。少なくとも民を守れるなら致し方なしだ」
「なんとなくだが、俺はズィルバーは苦手だ」
クレトが明確に誰かを苦手発言することに驚くシン。
「珍しいね、クレトが人に苦手発言するなんて……」
「なんとなくだ。だが、なんとなくが当てになることもある」
「そうだね。意外とマヒロもその口だったりして」
「違いない」
二人してここにいないマヒロを茶化して笑う。
冷えた紅茶を飲みきり、「新しい紅茶を頼む」と部下に頼み込む。
「“獅子”の件は僕たちに一任されている。“女王”や“魔王”が居座ってるであろう砦には本部が動くそうだ」
「処遇に関しては?」
「当面、放置でいいと思うよ。いくら、子供といえど、グレンを深手に追わせた奴だ。本部も本部でそれ相応の準備が必要だと言っていたし。なにより、彼らは生徒だ。本業は学業だとそれを疎かにしては不味いでしょう」
“あのユウトが関わらなければ”、という一言を添えて。
「それよりも、もし、“獅子”が落とされたら、裏世界の勢力図はどうなる?」
「それはそれで頭が痛い問題だよ。皇家でも同じ見解で。今も裏取引が活発化されているって話。仮に“獅子”が倒れたら、国は更なる混乱に陥ると思う」
「シン。支部長としてのお前の考えはどうだ?」
「どうもこうも人手が足りないのが現状だ。当面は目を瞑るしかない」
溜息をつくシンにクレトは嫌そうな顔をする。
国を守る親衛隊として、あまりしてはいけないことだと分かってる。
「後手に回っているのが現実か」
クレトとシンも台風の目ともいえる存在がズィルバーであることは分かってる。ズィルバーを中心にあらゆることが起きている。
“地下迷宮”しかり。“問題児”しかり。“親衛隊との抗争”しかり。
二人はズィルバーをトラブルメーカーなのか頭を痛めるものだ。かといって、本部の者たちを呼び寄せてお灸を据えるかと言えば、怪しいの一言だ。なので、放置するしかないのが親衛隊の本音であった。
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