英雄。戦闘準備に入る。②
第二帝都から西に三十キロメル離れた砦にて。
“大食らいの悪魔団”。
“女王”ことリンネン・F・メリオダス率いる大規模組織。組織経営は家族経営であり、幹部のほとんどが女王の子供で担っている。
砦を拠点に周辺の町村に睨みを利かせており、彼女がここを根城にして以降は親衛隊や貴族すら近寄らない無法地帯となっている。
西方公爵家はラニカ家なんだが、下手な損害を出せずにいて、動こうにも動けない現状だった。
“女王”ことリンネン自身が強大な力を誇る極悪人とはいえ、数多の新人冒険者が名前だけのこけおどしだと舐めてかかり、その首を晒すことになった者も少なくない。
「ハーハハハハハ! ガキ共のくせに親衛隊と手を組んでいるそうじゃないか。ガキ共もなかなかやるようじゃないか」
リンネンは実に狡猾に、密偵をいろんな街に送り込み、情報収集に徹していた。
先も述べたとおり、幹部のほとんどが彼女の子供であり、組織としてはリンネン一人の力に依存している部分が大きいにも関わらず、これほど強大な勢力として認識されているのは――ひとえにリンネンの生来の強さと警戒心の高さに起因する。
ある時期を境に子供を産み続けるというのに、他の勢力との小競り合いをしても致命的な状況に陥らない。
子供を産むというリスクを背負いながらもこなし続けるという彼女のリスクマネジメントの高さは賞賛に値すべきだろう。
「だけど、母さん。そいつらが“獅子”や“魔王”との一戦やらかすつもりなら、獲物を捕られちまうんじゃないか?」
「そうだねぇ。今、潰しておくに越したことがないんだけど、今、動くと不味いからねぇ」
身重な身体を見下ろし、彼女は小さく息をつく。
風紀委員いや白銀の黄昏の情報を聞きつけ、怒りに任せて砦付近まで来たが、よりにもよって、産気づき始めた時期だった。
医者は必ず一人つけるようにしている。だが、それでも出産のリスクが決して低くならない。
ズィルバーの強さを知らない。だけど、ガキだから弱いと考えている。でも、ノウェムの母である“オクタヴィア”の強さを知っているリンネンとしては、今、戦うべきではないと理性では分かっていた。
自分や“オクタヴィア”ほどではないと思っていても念には念を入れるべきだと。
「ガキ共もそう簡単にくたばるタマじゃねぇだろう。“獅子”や“魔王”と潰しあって、弱ったところを狙ってもいいね」
「学園を拠点にしているようだし。捜索する手間がないだけマシかな、母さん」
「ああ、そうしてくれ。優秀な息子に育ってくれて俺は幸せだよ」
笑いながら、自分の息子――長男であるペロタンの頭を撫でるリンネン。
「ガキ共にもそれなりに強い奴がいるみたいだから。俺たちも準備しておくよ」
今、砦にいるのは“大食らいの悪魔団”の総戦力。
“女王”たるリンネン・F・メリオダスを始めとして、実力者が勢揃いしている。多くの部下とともに拠点を築かせており、親衛隊や冒険者ギルドでさえ手を出しかねないほどの錚々たる面々が戦いの時を待っている。
「ハーハハハハハ!! 頼もしいじゃないか、ペロタン。しばらくは奴らの動向を探って――うぐっ!?」
「……母さん?」
紅茶を啜っていた手が唐突に止まる。
ペロタンは“どうしたんだ?”と眉を顰めつつ、首をかしげる。
「う……うまれる……」
「えぇーーーー!!? 今!?」
唐突に来た陣痛に彼は驚き、びっくりしながらも医者を呼んで対処を任せる。
バタバタと医者たちが部屋に入っていき対処を続ける。対処を続ける中、自分のやることがないと判断したペロタンは部屋を出て、砦のテラスへと向かう。
すると、そこにはちょうど、午後の紅茶タイムに満喫する弟たちの姿があった。
「珍しいな。ファンルドが一緒にいるとは」
「個人的な紅茶タイムはさっき終わった。やることもないんだ、たまに話すくらいはだろう」
「そりゃ、いいことだ。私には熱い熱い紅茶を」
蕎麦に控えた従者に紅茶を注文しながら席に座り、ひとまず、状況が動いていないことを告げる。
「組織のほとんどが十歳のガキ共。その部下は皇族の姫君、“剣蓮”、“北蓮”、“水蓮”の子供ばかりだ。つい最近、親衛隊支部との抗争でグレン中佐を退けたらしい」
「それはまた……年下のガキにしてはスゲぇな。ノウェムってガキの母親は母さんとの因縁があるんだろう? 奴らからこっちに仕掛けてくることはないのか?」
弟の一人、フォルノが腕を組みながら問いかける。実際にリンネンがここまで執心するほど殺したいのなら、相手も何かしらの考えても変ではない。
ペロタンも紅茶を受け取りながら答える。
「分からん。私もその辺りのことは知らないのだ。だが、ガキ共は近頃、“獅子”との戦いに比重を置いている。こちらを仕掛けてくるとはないと思っている。現に階級に見合っていないグレン中佐を退けたのがデカい」
詳しい事情はペロタンも知らない。
ファンルドもフォルノも知らない。知っているのはリンネンと同時期にいる者だけだが、生憎と悪魔団にはそれを知るメンバーがいない。
でも、伝言板に徹する男がいる。
弟たちは伝言板に徹する男に視線を向けた。
菓子を食べながら考え込む伝言板のシュミートは、菓子を呑み込んだ後で息をついた。
「せっかくの菓子折を食べながらする話じゃないが……“問題児”の一人、ノウェムってガキの母親、“オクタヴィア”は確かにリンネンさんからすれば憎い憎い相手だ」
「……なにをしたんだ」
「正確には知らないが、“オクタヴィア”はリンネンさんよりも強く、何度も殺されかけたって話だ。そこまでしか知らない」
極悪人、帝国指名手配扱いされているほど強いリンネン。だが、“かの教団”においては強くても中盤辺りの実力だった。
“教団”には数多くの帝国指名手配が在籍していた。リンネンの強さは子供のペロタンたちでもよく知る。でも、それよりも強いとなると想像もつかないだろう。
「詳しい事情に関してはリンネンさんに聞きな。まあ、あの態度だと話したくないだろうけどな」
シュミートは紅茶を啜り始める。
シュミートの話を聞き、子供たちは「う~ん」と頭を捻らせる。
「まあ、言えることは“オクタヴィア”の娘ってことは潜在的な実力はお前たちより上だな」
「なるほど……だが、俺たちだって負けるつもりはない」
「当たり前だ。母さんより強いっていう“オクタヴィア”がいねぇんだ。ガキ共が母さんを相手にしても、負けることがねぇ」
相手がどれほど強くても、最大のネックがいないならやりようがある。
ペロタンとフォルノは笑い合う中、シュミートは菓子を食べつつ、拭いきれない違和感があった。
(問題はそこじゃない。ノウェムってガキが本当に“オクタヴィア”の娘ってんなら、潜在能力が高い。そのガキを差し置いて、|人族《人族のガキがリーダーなのが疑う)
白銀の黄昏のリーダーであるズィルバーがどれほどの存在で潜在能力が高いのかが疑問視する。
ファンルドも同じ気持ちで“問題児”のほとんどが帝国指名手配の子供が多い。彼らを差し置いて、リーダーがズィルバーなのかが気になる。
(……そううまくいけばいいのだが)
少なくとも“なにか”あると、彼の中で抱き続けている。
もし、それが、吉と出るのか凶と出るのか。神のみぞ知るばかりだった。
大帝都ヴィネザリア、皇宮“クラディウス”。
時の皇帝、ウィッカー皇帝とガイルズ宰相は第二帝都の親衛隊支部からの報告書を一通り確認し、今後のことを話し合っていた。
「ひとまず、子供たちについては後回しでよろしいかと思います、陛下。子供なので思い切った行動ができないと思われます」
「ふむ。そうだな。アーヴリルも息子の行動に頭を悩ませていたと手紙から読み取れた。思想とは環境によって生み出すもの。学園の生徒だからこそ、そのような思想が生まれたなら致し方ない」
「ともあれ、現状は“獅子”、“魔王”、“女王”に注力できる。そこだけは喜ぶべきかと」
「本来であれば、娘のことを気にかけ、逃げてほしいものだが……」
「それでは、ズィルバーくんが許さないでしょうし。ティア殿下自身も納得しないかと思われます」
「まったく……変なところで余に似てしまったな」
皇帝は娘のティアが似ているところを苦言の物言い。
ガイルズも「全く以て同じです」と同情する。
でも、二人の考えは一番高い優先度は“獅子盗賊団”の一件だ。
ズィルバーたちは親衛隊支部との抗争こそしたが、“地下迷宮”制覇、“問題児”の統率の功績が高いので前述での問題はもみ消しにされた。なにより、国への敵対行動をしていない。むしろ、国の貢献をしているともいえる。
現状では優先度を下げてもさほど、問題ない。というのがガイルズの意見だ。
「ズィルバーくんもアーヴリル殿に似て、他者に与える影響力が大きいと思われます」
「ふむ。単なる王の資質を持つ者というだけではない。伝説の精霊“五神帝”の一角、聖帝レインを契約するほどの子供だ。[戦神ヘルト]再来となればいいと祈る思いだ」
ウィッカー皇帝も[戦神ヘルト]を信仰する一人だ。
彼の英雄伝は今でも知っている。知っているからこそ、再来してほしいという想いを抱いてしまう。
だからこそ、不穏な空気に満ちている“ライヒ大帝国”を導いてほしいという想いがある。そのためにもできるかぎり、協力するつもりだと皇帝は考えていた。
「“獅子”の動向はどうなっている?」
「未だ、第二帝都に近い村を占領しつつ、第二帝都に密偵を送り込んでいる次第です」
ガイルズの報告を聞き、皇帝は顎に手を当てて「ふむ」と考えはじめる。
う~んと考えに耽る皇帝にガイルズは次の言葉を進言する。
「陛下、親衛隊にズィルバーくんたちと手を組ませるのはどうでしょう?」
「どういう意味だ」
「今、優先すべきは帝国を大きく乱す“獅子”の討伐ですが、ズィルバーくんたちでは荷が重すぎますし、被害が多少なりとも出るかと思われます」
「しかし、親衛隊とは一度、抗争しておる。手を組むとは思えぬが」
「条件を出せば、融通が利くかと」
ガイルズはズィルバーたちを生かそうと画策する。
皇帝も同じ考えで方策を講じてる。でも、一向に名案が出ない。ならば、ガイルズの進言もいいかもしれないと思い、頷いた。
「ならば、その方策で行ってみよう。討伐できれば、の話だがやってみる価値がある」
「かしこまりました」
皇帝とガイルズ宰相はそう考え――親衛隊に指令を送ることにした。
俺は今、宝物庫、聖剣、魔剣が安置している区画に来ていた。
来ている理由はなんとなくだ。
いや、なんとなくじゃない。親衛隊と交渉する方法を考えていた。
腕を組み、う~んと頭を悩ませる。
「どうやって、親衛隊に会おうかな」
う~ん、う~ん、う~んと頭を悩みに悩ませる。
ただ、普通に交渉で面会するのは無理。俺たちと親衛隊は一回、ドンパチした。いくら上っ面で交渉しようが痼りが残ってる。
そうそう拭いきれるものじゃない。かといって、第三者が介入されたら、互いに不信感が募るだけだ。
まあ、それはさておき
「せっかくだし。あの少年にでも会いに行こうかな」
俺の脳裏には血反吐を吐きながらも俺に立ち向かってきた少年の顔が過ぎる。
力の差は歴然だったとはいえ、強き心力を持ってた。
前は鬱陶しく思い斬ってしまったが、今に思えば、無駄なことだったと思えて仕方がない。でも、過ぎてしまったことを悔やんでも仕方がない。とにかく、今は目の前の“獅子”に集中しなければならない。
おっと、なんで、“獅子”とのやり合うことになったのか。
実は事の次第は昨夜になる。
昨夜。
部下であるハクリュウたちを本部と併設している寮の部屋に運び終えた時。
「ズィルバー!」
息を切らして走ってくるカナメ。
俺が「どうした?」と聞き返すと、とんでもないことを言ってきた。
「なに?」
俺はカナメの言葉が理解できず、一瞬だけ頭が真っ白になる。
「だから、“獅子ヴァシキ”が本部に来ているんだ!!」
声を荒げ、俺に伝える。
俺もようやく、事の重要を知り、場所を聞けば。どうやら、外にいるとのこと。
どうやって来たのかは分からないが、こうも容易く、学園に入れるとなれば、門から入ったとは考えにくい。
あるとしたら、誰かに化けるかだが、顔が割れてる奴が変装するのはナンセンス。
とすれば、考えられるのは空か地中か、だ。でも、ここで問題になるのは地中の場合、地鳴りが起きるはず、そうなればどこから出るのか誰でも分かってしまう。にもかかわらず、馳せ参じたとなれば、考え得るのは
「空から来たのか」
カナメに侵入パターンを聞いてみるも彼女は首を横に振る。
どうやら、彼女も分かっていないらしい。
「チッ、厄介なことだ」
愚痴を吐きつつ、外へと向かう。
外に出てみれば、ノウェムとコロネが獅子と思わせる男と相対していた。
俺は男に目を向ける。
肌からでも感じられる迫力。まさに“獅子”だ。
「なるほど」
こいつは強い。心の底、本能の奥底から叫んでいる。“目の前にいる“獅子”は本物の強者だ”ってな。
男は俺に目を向け、はっきりとした声が訊ねた。
「お前が“ズィルバー”か」
「そういうキミが“獅子”か」
「あぁ~。どうやら、ヒロがここにいるらしいから。顔を見せに来たんだが……随分と丁重なお出迎えなことだ」
俺は周囲に視線を向ければ、寝ているメンバーを除いて、全員がここに集まっていた。
しかも、いつでも戦える体勢を取っている。一方、向こうは丸腰。だけど、彼の雰囲気から、“闘気”から見てとれる“歴戦のそれ”だ、というのがな。
俺は前に歩き、皆に「下がれ」と命じる。
「夜襲するなら、わざわざ、晴れている夜空に来るわけがない」
俺が推測を言い、「あっ」と気づく皆。でも、自分を意識させ、部下たちを誘導させる作戦とも取れる。用心しないとな。
俺は“静の闘気”を使用しつつ、男の前に立つ。
男の目には俺が威風堂々の佇まいをしていることに「ほぅ~」と感嘆する。
「俺の前に出てくるだけでもたいしたもんなのに、威風堂々とは度胸があるじゃねぇか」
「俺に用があるようだからな。俺を狙う理由に心当たりがない。不思議に思っていたところだ」
「なんだ? ヒロの奴から聞いていねぇのか?」
「知らないな。彼女の種族だけしか知らない」
「なに? ……ふむ。だが、お前がリーダーであることは間違えねぇ」
ふん。俺を狙うがそれだけか。
どうやら、ノウェムたちは裏の奴らに顔が広いみたいだな。いろんなところで恨みを買われているのやら。
まあいい。
「俺は降りかかる火の粉を払うまで。キミらが降りかかるなら、叩き潰すまでだ」
挑発を飛ばし、男の機嫌、出方を伺う。
「ハッ! 俺に挑発とは舐め腐ったガキだ。ヒロを部下にするぐれぇ男だから、将来に期待が持てるってもんだ」
「要するに青田買いか。随分と性急だな」
「ディイハハハハハ! お前の部下どもはいろんなところで恨みを買ってるからな。誰かに殺されるぐれぇなら俺が確保しちまうのも一興だと思ったまでだ」
ここで男は二人の名前を挙げた。
「リンネン・F・メリオダス。カイ・J・オデュッセイア。今あいつらは第二帝都近くの村や砦を占領してお前らを狙ってる。俺を叩き潰しても今度はあいつらに殺されるだけだ」
ん? 聞き覚えのある名字だな。と思えば、“メリオダス”と“オデュッセイア”と言えば、千年前、俺とやり合った英雄の名前じゃないか。
厄介な子孫が出てきたものだ。
「さっきも言ったが、俺は売られた喧嘩は買うし。降りかかる火の粉を払うまで。誰かの下に就くなんざ。端っからない。寝言は寝て言いやがれ」
「ディイハハハハハ! とんでもねぇ気の強さ。大言に見合うだけの強さはあんのか?」
「さあな。少なくとも、キミらがアキレスより強ければの話だがな。あの男よりも弱いとなれば、どうとでもできる」
「――言うじゃねぇか、ガキが」
月明かりではっきり見える男の笑み。
確かに“獅子”と言われるだけの獰猛な本性が露わにした。
「ヒロや“オクタヴィア”、“カイ”のガキ共をまとめ上げるだけの度胸と気の強さがあるのは大方、予想がついてた。俺の部下にならねぇってなら殺すしかねぇな」
「誰が来ようが結果は同じだ。俺は俺の前に立ち塞がる敵を誰だろうと踏みつぶす」
今までも、千年前でもそうだった。目的のため、夢のために立ち向かう敵、立ち塞がる敵を悉く叩き潰し、踏みつぶした。
神代の英雄だろうと、親衛隊だろうと臆することなく戦ってきた。今更、極悪人を相手取ったとしても、俺は退くことはない。
「いい根性だ。首を洗って待ってろ――近いうちに殺しに来てやる」
男はその場で跳び上がり、闇夜に紛れて消え去った。
ナルスリーは少々、額に手を当てて頭痛を堪え、ニナは「まったく」と言わんばかりにフッと明後日の方向を向いている。
対照的にシューテルはわなわなと武者震いしつつ、好戦的な笑みを浮かべ、ジノはなにも考えずにいる顔を浮かべる。
「まあ、そういうわけだ。親衛隊の次は“獅子”と“女王”、“魔王”が敵になった」
俺の身勝手な物言いにティア殿下は「まったく」と溜息をつき、「もういい」と開き直る。
「こうなったら、親衛隊と交渉しないといけないわね」
「そうだな。それよりも第二帝都にいる奴の下っ端どもを潰していこう」
俺は皆に“命を奪うことになるけど、問題ないか?”と目配せを送る。
すると、“問題ない”と頷き返した。
「第二帝都にいる下っ端だけでいい。数を揃えられるのが一番厄介だ」
と、言うことがあって。
現在、親衛隊と交渉する方法を考えていた。
現状、考えついているのが俺に相手にした少年に会いに行くついでに交渉を持ちかけるか。
もしくは公的な場を提供し、交渉に応じるか。いや、それだとあの男に気づかれかねない。それを見計らって、襲撃してくるかもしれん。
いや、幸い、今回はこっちに主導権がある。こっちの目論見通りに動かせばうまくいけるかもしれん。
とにかく、これは賭けだな。親衛隊と交渉成立し、奴らを叩き潰す方法を考える。
うん。久しぶりに軍師としての血が騒ぐ。
フフッと込み上がる笑いを抑えられず、笑みを零してしまう。
「……楽しくなってきた」
俺は一人。抑えきれない興奮を必死に抑え込んでいた。
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