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転生英雄の学園譚  作者: 柊銀華
問題児騒乱
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英雄は方策を煮詰める。

 ノウェムたちを学園まで送り届けた後、俺は屋敷へと帰ることにした。

 今日は今日でいろいろと知ることができた。

 表通りの品々の多さ。活気ある街並。そして、今でも差別される異種族と、差別する者から罵詈雑言。

 学園長から依頼する形で引き受けた“問題児”の一件だが、これは一筋縄ではいかない。なにか方策を立てないと彼らに居場所がない。力だけで生きていけるほど、この世界は甘くない。

「やれやれ、前途多難な一件を引き受けてしまったな」

 と、頭を掻きながら、俺は屋敷へ帰った。


 屋敷に帰ってみれば、レインは既に起きていて、遅めの朝ご飯。いや、お昼ご飯を食べている。

 だが、それよりもなにより驚いたのがティア殿下やニナたちが食堂にいた。

「なんだ、もう帰ってきていたのか」

 ふむ。見たところ、相当強くなったな。“闘気”がビシビシ感じる。

「まあね」

「夏期休暇丸々、山の中に篭もってもね」

「うんうん」

「それに“問題児”との一戦交えるからには情報を必要でしょう」

「ああ。奴らの実力を把握しねぇとな」

 皆が皆、“問題児”との戦いを考えている。

「ふむ。それも良いが、随分と強くなったな。清澄な“闘気”。剣士としての風格が出てきているな」

 俺はティア殿下たちが目に見えて強くなったのに感心する。

「もちろんよ」

「山籠もりすれば強くなれる」

「いつまでもズィルバーに足を引っ張りたくない」

「まあ、そうだが……っつうか、ニナとジノは山の中に篭もっていたのかよ。野蛮人になっていねぇよな?」

「あら、シューテルは道場の格上を相手に戦いまくったって聞くけど、逃げの戦い方になっていないでしょうね」

「アァ!?」

「止めなさい、みっともない。ズィルバーの前よ。行儀良くいなさい」

 バチバチと睨み合うニナとシューテルをナルスリーが窘める。

「それよりも――」

 ティア殿下が紙束を見せる。

「お父様から“問題児”に関する情報を渡してくれたわ。情報共有しましょう」

 彼女から渡される紙束を受け取り、俺たちは内容を目に通す。


 “問題児”のリストを目に通し、それぞれ感想を述べる。

「どいつもこいつも異種族か。こりゃ、強ぇわけだ」

「本当ね。名前はともかく、実際の力量を把握しないと対策をつけようがない」

「なにか、これ以外に情報はないの、ティア殿下?」

「これ以上の情報はないわ。リズ姉様も手を出せないらしいのよ」

「これって、実際、“ゲフェーアリヒ”に行かないといけないのかな」

 と、いろんな声が飛び交う中、俺はノウェムたちの名前を見る。

「やっぱ、()()()()も“問題児”だったか」

 ぼやく。

 俺のぼやきにナルスリーが話しかけてくる。

「ズィルバー。“問題児”にあったの?」

「ああ、こいつらをな」

 俺はノウェム、ルアール、ティナ、リィエルの名前を指さす。

 ティア殿下たちは彼女たちの名前を見た。

「どこで?」

見た後、ニナがどこで会ったのか尋ねる。

「第二帝都の表通り。今日は休暇を満喫したいから散策していた。その際、彼女たちに会った」

「会った感想は?」

「率直に言えば、ひどいものだな。街の人たちはノウェムに罵詈雑言を吐く。彼女たちの髪質を見ても、少々ボサボサだった。食べ物を盗もうとする始末。真面な生活を送っていない感じだな」

 俺は所感を述べる。

「訳あり事情って奴ね」

「あと、ノウェムもそうだが、“問題児”は自分に嘘をついている節がある」

「嘘を?」

「ああ、“問題児”の間では俺やティア殿下たちの首を捕ろうと躍起になっている。実際、ノウェムも俺に刃を向けてきた」

 今日、あったことを全て話した。

「ノウェムの武器は槍。今なら、ティア殿下たちでも抑えられるだろうが成長性に関しては未発展途上って印象だな」

「そこまで言うの…」

 ニナは信じられないと印象を持つ。

「リストの写真にあるように長い耳が特徴から見て耳長族(エルフィム)耳長族(エルフィム)は高い魔力を有し、肌の色から魔人族(ダークマン)だと思われる。魔人族(ダークマン)人族(ヒューマン)よりも身体能力が高い」

 と、俺は両種族の特徴を挙げてからこう言った。

「しかも、“闘気”を習得していない。習得せずにあの強さとなれば、後々、脅威になるのは間違えない」

 今後の展望を踏まえつつ、俺はノウェムを高く評価する。

「そこまでとなると、ますます対策を立てないと……」

 ティア殿下はリストを見て、“問題児”対策を言及する。

「だが、幸い、奴らの共通なのは、自分の()()()がないということだ」

「自分の居場所がない?」

「どういうこと」

 詳しく聞こうと話の続きを促すニナとナルスリー。

 まあ、そう慌てるな。放すから話すから。

「彼女たちから聞いた話によると、“ゲフェーアリヒ”ではご飯もまともに食べていない。ほとんどが学園の食堂の残飯か。表通りにある露店から盗んだものを食べていると聞く。しかも、“ゲフェーアリヒ”では毎日、戦いあう日々。“問題児”の中には強者がいることも教えてくれた。名前までは教えてくれなかったが、人数は九人いる」

「九人…」

「それって、ノウェムって娘も含めて」

「ああ、ノウェムであの強さだと将来的に脅威になる」

 俺は“問題児”の将来性を考慮して危惧する。

 危惧する話を聞いて、ティア殿下は頭を悩ませる。

「そうなると、彼らを野放しにできないし。学園から追い出すのも危険ね」

「そう、俺たちはな」

 ここで俺は自分たち以外のことを口にする。

「ズィルバーは学園が彼らを追い出そうとしていると考えているの」

 ジノが学園側の真意を口にする。

「ああ、学園が、あんなのを放置するとは思えん。俺たちが“問題児”(彼ら)を倒せば、学園はそれを体裁に追い出そうとする。今まで、彼らが行った手口を黙認していたのも、それが理由だ。体裁を持てば、追放なんて可能だからな」

「おいおい、いくら何でも不味くねぇか」

 シューテルは、それをすれば、どうなるのか想像が付く。

「犯罪者が増え、しかも、学園から追放されれば、国から、どんな責任を取るか分からない」

 ナルスリーは事態が悪化すると予想が付いていた。

「そのため、ズィルバーは学園長から言質を取ったわけね。「私たちがすることに学園は手を出してはならない」という条件を――」

「まあな。だけど、学園長は勢いで納得していたから分からないけど……」

「それは学園長がバカだったということにしておきましょう」

「それは一理ある。一組の担当講師、キンバリー講師も頭を抑えていたからな」

 シューテルは俺の誘導に頷いた学園長に頭を抑えていたのを覚えている。

 一生徒に誘導納得される学園長もどうかと思う。

「学園長がお馬鹿なのは無視して、“問題児”との戦いの後のことを考えよう」

 俺は先のことを提示する。

「それは良いけど、具体的にどうすれば?」

「それはな――」

 俺はティア殿下たちに、“問題児”との戦いあとにする方策を話す。

 俺がしようとする方策を聞き、ティア殿下たちは「ハァ~」と溜息をつかれる。

「ズィルバー。あんた、バカじゃない?」

「うん。バカだよ」

「僕でも何を言っているのって言うよ」

「同感だ」

「それをするにも私たちに足りないことが多すぎる」

 皆から反対と雑言を吐かれる。

「確かに馬鹿げているが、これをすれば、“問題児(彼ら)”にも居場所を与えられ、学園からも認めてもらえることができる」

 成し遂げれば、学園からも認められるほどの組織ができるはずだ。

 だが、失敗すれば、損失は激しい上に学園から追放されるだろう。

 まさに、ハイリスクハイリターン。

「やってみる価値はあると思うが、キミたちはどう思う?」

 ティア殿下たちに方策を聞き、自分なりに考える。子供の俺たちに小難しいことを考えるのがおかしいがな。

 と、そこに――。

「いいんじゃない。その話――」

 誰かが割り込んできた。

 振り向いてみれば、エリザベス殿下とエルダ姉さん、ヒルデ姉さんがいた。

「姉さん。いたのなら、声をかけてくれよ」

「いや、なにかと難しそうなことを話しているから。割って入るのもなって思って……」

「ああ、なるほど」

 納得する。

「「「「「いや、納得するな!!」」」」」

 声をそろえて叫ぶティア殿下たち。こういう時だけ息がそろうよな。

「まあいい。それで良いんじゃないとは?」

「だから、“問題児(彼ら)”をまとめ上げるって方策よ」

「でも、リズ姉様。お金がないです」

「お金なら、俺たちが見つけた財宝を使う。宝石を少しだけ売れば、困ることはない。問題は“ゲフェーアリヒ”の建物の状況だ。ものによれば、建物の修繕費も必要だ。生徒会の方でそこは知っているだろう」

 俺はエリザベス殿下に確認を取る。

 さすがに生徒会でもそれぐらいは知っているだろう。

「確かに“ゲフェーアリヒ”には校舎がある。場所は貴方たちが所有している宝物庫の近くよ」

「ふぅ~ん」

 宝物庫の近くか。となれば、近くに森とかがあるはず…。

「近くに林とかがあったな」

「ええ。“迷宮”の実習も行わなかったのは“ゲフェーアリヒ”にいる“問題児”がたまに目を光らせているのよ」

「なるほど」

 だったら、俺を狙うのも分かる。自分たちが目を光らせている場所を俺たちが奪ったようなものだ。

 ふむ。もしかしたら、ノウェムの、あの実力は“迷宮”で鍛えられたのかもな。

「やれやれ、俺はとんでもない連中に狙われたものだ」

 自分自身で呆れ返っている。

「本当よ。私たちは学園生活を楽しみたいのに…」

「今更だろう、ティア」

「そうよ。ズィルバーについて行く時点で進む道は茨の道」

「これから先も強者と戦うことになると思う」

「まあ、楽しみ方は人それぞれだ。ズィルバーについて行けば、もっと楽しいことが起こりそうだからよぅ~」

「それはそれで疲れるけどね」

 今更感を醸し出す俺たちにティア殿下も「それもそうね」と納得する。


 ここでエリザベス殿下が俺にあることを吹っ掛けてくる。

「ズィルバーくんの方策を完遂させるには夏期休暇が終わる前にやってほしい」

「資材を運ぶとかですか?」

「それもあるけど、授業再開したあとにすれば、学園も生徒会もてんやわんやになる。だから――」

「夏期休暇中に“問題児”を倒して、方策を完遂させれば、生徒たちの目がこっちに集中するってわけか」

「それもあるけど、学園長や講師陣から手を出せなくなる。ズィルバーくんが設立する組織は学園の歴史上、類を見ない。生徒会と密接だけど、治外法権が違うことでお互いに不干渉を保てる」

「そうなれば、学園も手を出せなくなるって寸法か」

 なるほど。一理ある。俺たちが組織を設立すれば、形はどうであれ、学園の生徒たちがこちらに集中する。

 まあ、俺としても実動部隊と事務とかができる生徒を受け入れたいと思っていた。だが、それも――

「俺たちが“問題児”を倒してからだ」

 と、口にする。

「ええ。だから、なんとしても貴方たちには勝ってほしいのよ」

「生徒会長からお願いされなくても、俺はどうしようもないバカ共を助けたいと思っているから安心してください」

 エリザベス殿下を納得させる。

 彼女も俺の言い分を聞いて「なら、いい」と、了承してくれた。




 “問題児”。“ゲフェーアリヒ”の問題を解決するにあたり、方策の準備に二日が経過した。

 方策の会議としてファーレン公爵家の屋敷にて話し合っている。だが、“ゲフェーアリヒ”の構図が全然わからず難航していた。

「敵の本拠地に関する情報がなさ過ぎる」

「出入口が分かれば、そこから攻めれるんだけど……」

「他に情報がねぇのかよ」

 と、いろんな意見が飛び交う中、俺はレインに話を振る。

「レイン。キミは既に情報を集めているんじゃないか」

「あら、どうして、そう思う?」

 レインが聞き返している中、ティア殿下たちは「え?」と呆けている。

「俺に似ているなら、自分から情報を仕入れていてもおかしくない」

 っていうより、彼女は勝手に小鳥になって聞き耳を立てたり、人数や構図を調べたりする。全く、俺に似過ぎて困るぜ。

「全く、戦いに関しての心理は読みやすいこと。ええ、もちろん、調べたよ」

 やっぱり、調べていたか。

 ティア殿下たちも「どうやって!?」と声をそろえて叫んでしまう中、彼女は彼らを無視しつつ、話し始める。

「“問題児”の総数は二十八人。構図は校舎の隣に林があって、そこでいつも戦いあっているそうよ」

「出入口は?」

「校舎に通ずる扉は林の中にあって、林を取り囲むように鉄柵が張られている。出入口は木の板で内張りしていたよ」

「正面から突っ込むにも木の板をどかさないといけないわけか」

「当然、向こうも襲撃するなら、そこしかないと踏んでいるだろうよ。奇襲しようにも鉄柵を超えねぇといけねぇ」

「その分、時間のロス。その間に向こうから仕掛けてきたら、元も子もない」

う~ん、と頭を悩ませるティア殿下たち。

 だが、俺だけはそうじゃなかった。

 本当に出入口は木の板で内張りしているだけだろうか。

 鉄柵を乗り越える必要があるのか。

 レインの浮遊魔術で上から攻める。いや、無理だ。あれは俺だけにしかできないし。見つかれば、格好の餌食。

 じゃあ、地下からは――。これもダメだ。時間がかかるし。穴でも掘ればかえって目立つ。

 鉄柵も木の板をどかすのもそうだが、戦略的に攻めようにも攻めれない。地の利が向こうにある。

 せめて、内通者がいれば――。

 ん? 内通者?

 そうか! その手が……いや、待てよ。

 内通者がいたとしても俺たちとの連携が取れるかって話だよな。

 それにもし、バレたら、どんなことされるのかたまったものじゃない。

 もう少し、作戦を……。

 俺も俺で作戦を煮詰める。

 俺たち全員、作戦を煮詰めた結果。

「あまりいいのが思いつかない」

「どれも被るリスクばかりが思い浮かぶ」

「どうしよう」

 と、無限ループに陥りそうなぐらい煮詰まっていた。


 あぁ~! もう、全然思いつかない。

 千年前だったら、リヒトに怒られるぐらいで全然策なんて考えなかった。いや、考えていたけど、ほとんどが下策も下策ばかりだった。

 昔は俺が単独で突っ込んで敵将の首を取ることが多かったな。

 あと、俺が思いついた策、陣形がうまくはまったこととか。いや、あれもリヒトが補填していたんだろうな。

 今更だが、リヒトのありがたみを感じた。


 このまま煮詰まって策を考えるより、思い切って行動するのもいいかもしれない。

 ティア殿下たちが意見交換している中、俺はニッとなにかを閃いた顔をした。




 そして、次の日の朝。

 今日も作戦を煮詰めようとティア殿下たちは食堂に集まった中、ズィルバーの姿がなかった。

 レインに聞いても「知らない」の一言。

 どこに行ったの、とティア殿下たちの間で疑問符を浮かべる。そこにルキウスが急いで食堂に入ってきた。

 しかも、息を切らして――。

「どうしたの?」

 エルダは尋ねれば、ルキウスはとんでもないことを口にする。

「お坊ちゃまの部屋に書き置きが!?」

「書き置き? なんて書いてある?」

 ヒルデが書き置きの内容を尋ねる。

「“ちょっと、“()()()()()()()”に出かけてくる”と書かれています」

「「「「「「「「「ハッ?」」」」」」」」」

 ここにいる誰もがズィルバーの書き置きが理解できずにいた。

 一拍おいて、ようやく、状況が理解できた。

「ちょ、ちょっと!? “ゲフェーアリヒ”は“問題児”の巣窟じゃない!?」

 エリザベス殿下が叫んだ途端、ティア殿下たちもズィルバーが単身で“ゲフェーアリヒ(そこ)”に向かったのだと知る。

「ちょっと!?」

「全く、無謀にも程がある!?」

 彼らも自室に置いてある魔剣を帯刀して、すぐさま、“ゲフェーアリヒ”へと向かった。


 で、俺は今、“ゲフェーアリヒ”に通ずる出入口の前に来ていた。

「この先が“ゲフェーアリヒ”か…面白い」

 呟き、“天叢雲剣”を抜いた。抜いた際、剣が見えず、内張りしていた木の板をズバッと斬り裂いた。

 ゴトゴトと落ちていく木片を無視し、俺は“ゲフェーアリヒ”に入っていく。


 “ゲフェーアリヒ”に入った途端、空気が変わったのを知る。

 ここは血と暴力の匂いに満ちている。まるで、別世界。

 ここは俺を歓迎していないように見える。

「面白い」

 高揚感を抑えつつ、林の中へ入っていく。

 林の中に入っても分かる。“静の闘気”を使わなくても分かる。ここまで、“闘気”をビンビンに発していれば、嫌でも分かる。

「とりあえず、“闘気”がビンビンに感じるところへ行ってみるか」

 と、俺は奥へと進んでいく。


 奥に進めば、人だかりができている。

 しかも、広い場所に出た。

「へぇ~。こんな場所があるんだな」

 ぼやきつつ、中央に目を向ければ、血を流しているノウェムと角を生やした女の子が金棒を手にどつこうとしていた。

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