継承×無尽蔵×奏でる音色_2
「…………はっ?」
アルブムは今、自分が舞台上にいるのを知る。観客席に見やれば、精霊が観覧席に座っている。しかも、よーく見れば多属性の精霊ではなく風属性かつ多種多様の精霊が座っていた。
「なぜ、風属性が……」
「風属性の精霊はヴァンと同じように傷つきやすい属性。ここにいる精霊はみんな、人間の悪性を見て癒やしを求めてきた風属性の精霊ばかり」
声がする方へ振り向けば、聖弓を奏で続けるユージがいた。
「子孫……」
「初代様……ここは今、僕が支配しました。僕が演奏している間、キミは僕の人形となる」
「フッ……笑わせる。僕は数多の戦場を駆け抜けた大英雄! そんじょそこらの邪道では勝て――」
ポロポロポロ~ン
「うぐっ――」
「たしかに僕の戦い方は戦じゃあ邪道だけど……技術とは活かし方。精霊との親和性がある戦闘スタイルを確立すればいい。それに言ったよね? ここは今、僕が支配したって……ここは僕が演奏する歌劇場。初代様は僕が奏でる曲に踊り続けるがいい!」
「この――!」
「では、清聴ください。“風滴るイントロ”」
プーン
聖弓の弦を指で弾いた瞬間、身体を支配されたアルブムは弾く音が風と調和し、刃となり、弾丸となり、風だけでできた人形となり、劇場で戦わせることとなる。
「クソ」
(まさか、風をこのように使ってくるとは……たしかに、弓の弦を弾くことはあるけど、あくまでそれは強度のみ。弦を弾くという認識なのか? もしくは弓術自体が廃れた武芸なのか?)
衰退した武芸にアルブムは悲しむけども別の形で弓術が継承されているのならそれでいいと開き直る。
(――にしても、風の刃も矢弾も人形も風で構築されているだけで性能がいいというわけではない。それに音で身体を支配されているだけで“闘気”までは支配されて……いや、されているな。思うように扱いきれていないな。アルフェンの権能で動きを鈍らせているな)
アルブムはユージの演奏に踊らされているアルブムは風の刃も矢弾も人形がそこまで強くないのと“闘気”の流れがかなり遅いのを知る。波長が乱されているのもあるが、冷静に対処すればやりようがあると経験から導き出された結論。
「なら、僕も僕なりにお手本を見せてあげよう。弓術は弓と矢だけじゃない。どうやら、キミの攻撃手段は風で構築されているだけ。“闘気”で強化されているというわけではない。だから、“闘気”を掌握していた場合、このようなこともできる」
アルブムは「フンッ!」と気合を入れ、ユージの支配を逃れようとするかと思いきや、身体から漏れ出す“闘気”が形をなしていく。アルブムの意思によって――。
「――!」
ユージは走る指を止めずに現象を見る。
(“闘気”が形をなしていく……)
『アルブムは“闘気”を掌握している。掌握すれば自分の意思で形を作ることができる』
(なるほど。やはり、技量と経験値の差が出るか。僕の支配が逃れようとしている……)
彼は直感している。アルブムが支配から抜け出そうとしているのを――。
(流れが遅くなっている“闘気”を掌握して無理やり引きちぎろうとしている)
『こればかりは経験と修行と年数を積みなさい。でも、あなたの演奏は領域展開した戦闘スタイル。駆け引きなんてユージには向いていなーい!』
(ヴァン。僕の演奏に気持ちが乗っているね。でも、僕は駆け引きなんて無益。だから、いい。僕は演奏でみんなの心を晴れやかにさせたい。僕は極めよう。卓越して超越して僕はメロディーで西方を守るだけ!)
ニィッと不敵に、妖しげに笑みを浮かべる。
「――!」
ゾクッと背筋が強張る。冷たさを肌身に感じたアルブム。
(何だ、この寒気は……腕が震えている? この僕が……恐怖した……子孫くんに!)
「舐めるな!」
“闘気”だけで形どるのは剣。剣の矢弾。殺傷力もありそうだ。しかも、風がまとわりついて追いかけてくる気マンマン。
「いけ! “斬り裂く剣鼬”!」
生み出された剣が矢弾となって放たれる。通常、弦で引き絞るのだがアルブムが腕を振ったのと同時に放たれたのなら――
(初代様の腕が矢を引き絞る弦そのものと考えたほうがいい。僕がメロディーを奏でて支配しようにも初代様が練り上げた“闘気”が強固すぎて支配できない。なら――)
ユージが取る方法は一つ。連続で弦を弾く。しかも、リズミカルに――。
(“斬り裂く残響刃”)
連続して弦を弾き、音が風の刃となって迎え撃つ。
「――!」
(弦を連続的に弾き、剣の矢弾を撃ち落とした。ご丁寧に風の刃か……いや、音が残響……はっ――!)
「“さみだれ撃ち”!!」
放たれた一射が無数の矢弾に分裂し、迫りくる刃の応酬に相殺させていく。しかし、アルブムもユージが奏でる歌劇場の中でそれなりの立ち回りを見せる。
(さすが、初代様。すぐに順応されるか。シャルルたちなら簡単にハマってくれるから楽に倒せたけど……やはり、僕自身の技量を上げないといけないか)
故にユージが取る方法はメロディーによる正攻法ではなく、変化のあるアレンジが必要だと前々から節々と感じていた。
(精霊たちも同じ曲を聴いていると飽きちゃうからね。だから、僕も上手にならないと!)
何度も何度もユージは自分に言い聞かせていたけど、固定概念が蔓延っていたと自覚させられる。
ユージは指の使い方を変えた。右手の人差し指から小指は演奏で弾く指とし、親指だけは連続性をもたせる指として切り替える。
弦楽器のハープは大きさが色々とある。片手で奏でるサイズもあれば、両手で奏でるサイズもある。だが、片手で奏でるサイズを両手で奏でるのと同じ演奏するのは高等技術に等しい。
難しすぎる技術へ挑戦するユージ。
その技術を熟練の音楽家が知れば、度肝を抜かれることだろう。なぜなら、熟練の音楽家でもなし得ない超高等技術だからだ。
弦楽器で奏でるメロディーは一つ。ハープの場合は片手なら一つ。両手なら二つメロディーなのだが、片手で奏でるハープで二つのメロディーを奏でるのは不可能に等しかった。
「不可能を可能にする。それが英雄の証である!」
「いいだろう。見せてみれ! キミの力を!」
ユージは挑む。殻を破るために――。妙手の殻を、常人から超人へ、凡庸から英雄へ突き進む殻を破る。
ポロポロポロローン プンッ!
「くっ――!」
「ほら、どうした? せっかくの音色が途切れているよ。それでは躱してください、と教えているようなものだ」
「チッ……」
(やはり、難しい。片手で二役をこなすのは……そもそも、親指だけで反対の手の分を奏でるのは土台無理な話だ。だが、どうする?)
ユージはメロディーを奏でながら思案する。
(ヴァンの風で浮かせることも考えたけど、不安定になるし。音律が取れなくなる。音調も悪くなって聞くだけで気分が悪くなる)
うーんと難しいことを考える。しかも、アルブムの矢弾を弾いた音の刃で斬り落とし続けながら――。音を聴き続けているヴァンはふと思ったのだ。ユージは曲を作曲しているのか。
『ユージ。これって創作曲?』
(え? う、うん。そうだけど……そ、そうだけど……ヴァン。気になることでもあったの?)
『いえ、今の曲……どこかで聞いたことがある』
(え?)
今、ユージの指が止まった。ヴァンの口から彼が奏でる曲のメロディーに聞き覚えがあると言い出したからだ。
「ハッ! しまっ――!」
「隙ができたね。“烈風なる天の一撃”!」
キュルルと弦を矢筈に巻き付ける。弓をしならせ、螺旋状の風を生み出し、矢を射る。
「――!」
(弦をあんなふうに扱えるの!? 螺旋に回転している分、貫通力が上がる。しかも、風で切れ味が――)
とっさに顔を右に倒して矢弾を躱すも唸る風に頬骨をえぐられる。
「ッ――!」
(感覚が鋭敏化している分、痛みが強く――でも、曲は奏で続ける! 初代様を僕の演奏で踊らせ続ける!)
ユージが今、いちばん大事な言葉をこぼした。その言葉にヴァンが何かを思い出したかのように反応する。
『思い出した。そう、舞踊曲!』
(舞踊曲?)
ヴァンが埋没した古き記憶に呼び起こして叫んだ。
『シーヴァ一族が編み出した舞踊曲。風と精霊を愛する舞踊曲! “大いなる風巫女の舞”! レイ様がヘルトと一緒に踊りたいと言っていた民族舞踊!』
「民族舞踊? “大いなる風巫女の舞”?」
ヴァンが呟いた言葉をユージが思わず吐露する。口から漏れた言葉にアルブムが「あん?」と反応する。
「“大いなる風巫女の舞”……そういや、子孫くんが演奏している曲……どっかで聞いたな、と思えばシーヴァ一族の舞踊曲か。あの一族はギガース山脈……いや、『剣峰山』……いや、ああ、思い出した。“緑銀城”の北にある高原に暮らす遊牧民……あそこは半血族が暮らす聖域。閉鎖的で場所が場所だったからな」
「西方に高原? そんな話を聞いたことが……ハッ!」
ユージは今頃になって母の昔話を思い出す。
(そういえば、昔、母さんから聞いたことがある)
『ユージ。私の故郷はね。広大な草原と晴れ渡る空と澄んだ星空の下で生まれ育ったの。それが今じゃ……ダーリンと幸せの毎日。でも、一度でいいからあなたに聞かせたいな。風と精霊が愛したとされる故郷の舞踊曲を……――』
(そうだ。僕は母さんから舞踊を教えてもらったことがある。たしか――)
「“聖女の舞踊”……」
「ああ、“聖女の舞踊”ね。それはダンス曲の一つ。実はこれって“大いなる風巫女の舞”の断片的に語り継がれて編み出したダンス曲。だから、シーヴァ一族に連なるものは絶対に“聖女の舞踊”を踊らない。なぜなら――」
アルブムの言葉をトリガーにユージは母から言われた言葉と音を思い出す。
『私は“聖女の舞踊”が嫌い。あれは愛しの人と踊る曲であって……風と精霊を…………ううん。“風帝”様を敬愛する曲じゃない』
『風帝様……』
『そう。ラニカ公爵家は風帝様とともに生きていく一族。私は一度も風帝様に会ったことない。でも、あなたには私の全てを教えるね。忘れないでよ、“大いなる風巫女の舞”の舞踊とメロディーを――』
(そう。僕は母さんに連れられ、“カッディラ山脈”の高原に……シーヴァ一族の生活に触れ、風を……精霊を……メロディーを……――)
思い出されていく母の舞踊を――。掘り出されていく舞踊曲を――。呼び起こされていく風に乗って流れ込んでくるメロディーを――。
共鳴させろ! 同調させろ! 忘れされたシーヴァの音を――。ヴァンの力を最大限に引き出させるメロディーを――!!
(あぁ~、ヴァン。僕はまだキミの力を最大限に引き出せていなかった)
『ユージ?』
(なら、僕が奏でよう。まがい物の“聖女の舞踊”のアレンジじゃなく、本物の“大いなる風巫女の舞”――!)
顔の右半分に赤い入れ墨が浮かび上がる。それはシーヴァ一族が生誕する際、天より授かった力を、血として刻印として継承された証。刻印が浮かび上がる者はシーヴァ一族。
かつて、世界の歴史に言い伝えられている。
身体のどこか赤き刻印が出たシーヴァ一族が見たときは逃げよ! 其奴は風の大精霊の恩寵を受け継いでいる、と――。
ユージの顔に赤き入れ墨が浮かび上がるのを見たアルブムは“闘気”を放出する。
「まさか、言い伝えは本当だったのか…………っていうか、子孫くん……キミはシーヴァ一族の末裔か!」
「僕の母さんは、そのシーヴァ一族の姫君だよ!」
「なっ――!」
(ってことは、子孫くんは……シーヴァの――)
ポロローン
「――!」
『…………あぁ、心が安らぐ……』
ユージが聖弓の弦を弾いた瞬間、風属性の精霊がみんな一瞬にして癒やされ出した。
「奏でよう。精霊よ、風よ、僕の力となれ! さあ、聴くがいい。忘れ去られし舞踊曲――“大いなる風巫女の舞”!」
ピシピシ――
背景に亀裂が入る。消え去る背景とともに一変する。
今までいた歌劇場から広大な高原へと――。
「高原……」
『この高原……私、知っている……もしかして、“カッディラ高原”……』
吹き抜ける風。
晴れ渡る空。
そして、遊んでいる風精霊。
風精霊には心がやすらぎ、落ち着く聖域。
そう。シーヴァ一族は“カッディラ高原”の守り人。
さらに言えば、“風帝ヴァン”の――
『帰ってこれた気分……心が休まる……』
この高原こそ、ヴァンの生誕の地なのだ。
ユージは“大いなる風巫女の舞”の演奏に集中している。しかも、彼は無意識のうちに片手で両手弾きの演奏をしている。
(さあ、ヴァン。踊りの主役はキミだ)
『え? 私?』
(うん。キミが出ないと話にならない。聖弓から漏れ出して風と僕の“闘気”で形をなしてもらうけどいい?)
『ちょっと待て!? 私が主役って?』
(“大いなる風巫女の舞”はキミの力を最大限に引き出すのと同時に僕への恩寵を最大限に与えてもらいたい)
『はい? どういうこと?』
(要するに僕なりにキミとの絆を深めたい)
『――!』
そう。音楽も絆を深める手段の一つ。そして、ユージとヴァンにとって“大いなる風巫女の舞”が特別な曲となる。
(この曲は母さんが教えてくれた。“大いなる風巫女の舞”はキミを敬愛するために生まれた曲)
『私を――』
(“大いなる風巫女の舞”は風と精霊を敬愛する、って言われた。初代様のおかげで僕のフルコースの真髄を思い出した)
『で、でも……私は踊ったことなんて……』
(大丈夫。僕が演奏すれば知らずに身体が反応する。だから、ヴァンは僕の演奏を信じてくれ)
ユージからそう言われたらヴァンは何も言い返さない。ユージが信じるというのならヴァンも――
『ええ、私もユージを信じる』
(よし! じゃあ、出てくれる?)
ユージの呼び声に応じ、弓から漏れ出す風と彼が漏れ出す“闘気”が織りなって姿を現すヴァン。
「――!」
自分の目の前に愛した精霊が姿を見て目を見開くアルブム。
「ヴァン」
「久しぶり、アルブム。悪いけど、ユージのためにやられてちょうだい」
「久方ぶりに再会したのにその言い草はないじゃないか?」
「あら、私を封印させた男なんて許せない質なの。あのときはどれだけ傷ついたか想像できる? だから、ゆっくりじっくり甚振ってあげる」
「それは……ご遠慮被る」
ヴァンからのお誘いをアルブムは断った。でも、そうは問屋が卸さないのがユージだ。
「さあ、踊ろうか。初代様。エスコートをお願いします」
「お断りすると言ったら?」
「あっ、残念ですけど、僕が“大いなる風巫女の舞”を演奏し始めるのでもう無理です」
「最初から逃げ場なんてなかったのかい!」
「では、今回は“大いなる風巫女の舞”の前奏曲を奏であげます」
「はっ? 最初はプレリュードだったじゃないか? どうしてまた同じ曲を?」
「あっ、あれは“聖女の舞踊”の僕がアレンジして奏でてみた。でも、今から奏でる“大いなる風巫女の舞”は違う。あれはヴァンを敬愛するために天より授かった歌をシーヴァ一族が後世まで語り継がせた音楽。たぶん、僕の顔の右半分に赤い入れ墨が浮かび上がっているはず……」
「ああ、浮かび上がっている……見たことがない」
「シーヴァ一族は風の大精霊の恩寵を受けた者は身体のどこかに赤い入れ墨が浮かび上がる。僕の場合は顔に出たらしい。最初は母さんの言葉を聞いてもわからなかった。でも、“裂空竜アルフェン”と魂融合をしたことで僕はようやく理解した。彼こそが“大いなる風巫女の舞”を誕生させた張本人――」
「はっ?」
「え? アルフェン様が“大いなる風巫女の舞”を――」
アルブムもヴァンもシーヴァ一族が代々継承され続けてきた舞踊曲“大いなる風巫女の舞”を生み出したというのだ。
「僕も魂融合したおかげで知れた事実だし。僕も驚いたよ。でも、それはどうでもいい。僕はヴァンと踊らせてあげたい」
今までは“大いなる風巫女の舞”を演奏するために舞台と音律と音調を確認していただけにすぎない。しかし、それだけでもアルブムの波長を乱していることに変わりない。対照的にヴァンの調子が今まで以上に乗っているのもわかった。
「じゃあいこう、ヴァン。西方に新たな風を吹かせよう。“大いなる風巫女の舞”前奏曲――“風巫女が祈る生誕の舞”!」
聖弓が奏でる伝説的名曲――“大いなる風巫女の舞”。
かの名曲は“裂空竜アルフェン”が誕生させたとユージは語った。
しかし、正確には誤りだ。
“大いなる風巫女の舞”は“裂空竜アルフェン”だけではなく、長姉“創世竜アルトルージュ”も誕生に加担している。
二体の竜種が“カッディラ山脈”が噴火したあとに誕生した高原を住処にしていた魔族から耳長族へ変質した者が暮らしていた。耳長族はその当時、数多くいた異種族で、竜人族と同じように西と東に別れて住み着いた。西へ住み着いた耳長族は“カッディラ高原”に住み着き、原住民だった真人間、獣族と共に生活する中で子をなして半血族が暮らす遊牧民となった。
外界から閉ざされた聖域であるため、半血族にとっては住みやすく閉鎖的に暮らす分には問題なかった。
その中で特別視されたのがシーヴァ一族である。
かの一族は二体の竜種から“大いなる風巫女の舞”を天より授かった。
授かった曲を舞踊曲として“裂空竜アルフェン”を信仰し、かの竜種の祠を建てた。
“大いなる風巫女の舞”は八つの楽章で構成された長大な舞踊曲。
その全ては“風帝ヴァン”が踊らなくては成立しない、という条件があった。まさに、ヴァンのためにある舞踊曲。
“大いなる風巫女の舞”は八つの楽章で構成された舞踊曲と語った。その全ては舞踊者つまりダンサーも八つの楽章を踊らないといけない。しかも、一楽章ですら長大だ。八つの楽章を踊りきるのは不可能とされている。もし、仮に踊りきれたとしても三日間踊り続けなければならない。
故に“大いなる風巫女の舞”は特別な日、神聖な日に踊ることとされた。
以降、シーヴァ一族のみに“大いなる風巫女の舞”の八楽章の譜面から音に至るまで後世に伝えられてきた。
一楽章を演奏しきるのに九時間はかかる。そして、九時間も演奏する演者と踊る踊り子の体力と絆、親和性が問われる極めて危険極まりない曲である。
その舞踊曲をユージは一楽章フルで演奏する気でいた。
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