激闘×次元×増援
原初の空の頭がおかしい。通称、アタオカな悪魔と認識したカズ。
「あら、私がアタオカとは酷い言い草ね。私はただ余興を楽しみたいと言うだけなのに……」
シクシクと泣く素振りをする原初の空。カズからすれば傍迷惑な存在にしか思えなかった。
「こっちはやりたいことが多いってのによくもまあ僕の邪魔ができるね。悪魔ってのは人類に迷惑をもたらす有害種族か?」
「悪魔を有害種族とか言うな、北の狼」
「それは褒め言葉かな? それだったら嬉しいな」
「貶しているし、呆れているのよ。全く、どうしてメランの家系は頭がおかしいの……」
原初の空もカズをアタオカと認定してきた。
アタオカとは頭がおかしいの略称。頭がおかしい両者が理解不能の攻防を繰り広げている。
「――にしても、世界は広いな。こんな戦い方があるなんて……」
「あら、現代じゃあこの技術を扱える人間はいないの? まあ、でも、肉体性能で異種族よりも劣っている人間風情がこの技術を扱えるわけがない」
原初の空は人族を見下す言い回しをする。だけど、カズからすれば自分から才能を潰すのはよろしくないと思っている。
「人間の甘く見ない方がいい。そうやって言っているといつか足元を掬われるよ」
「安心して。とっくの昔に足元を掬われたわ。憎きメランによって」
「やっぱ、先祖様に伸されているじゃないか」
「伸されていないわ。単純に力負けしたのよ」
原初の空は自分の力不足を認めた。認めた上で彼女は気になったことを口にする。
「それとして、やはり、メランの子孫だけはあって錬金術はお手の物。北の地に入った瞬間、力が弱まるわ、猛吹雪に見舞われるわ。もう踏んだり蹴ったりよ」
「戦いってのは自分優位に動くものじゃないのか?」
「ええ、正論よ。自分優位に戦うのが至極当然」
「なら、さっさと帰れよ」
話の腰を折って話題を変えてくるカズ。原初の空も話を変えてくるカズにガクッと態勢を崩す。
「なんで急に話の腰を折って話題を変えるのかしら……」
「僕はこれでも忙しい身でね。キミのせいで集中できないじゃないか」
カズは自分から多忙な身だと口にする。
「その言い回しは自分が多忙だと言わない人の口だと思うわ」
原初の空はカズが暇人だと悟る。しかし、実際はカズが多忙なのは確かであった。
北方は“魔王傭兵団”の防衛戦に勝利したとて後始末に父・ゲルトと一緒に始末していたけども奴隷にされかけていた子どもたちを預けたり、絶滅危惧種族の天使族を迎え入れたり、中央で吸血鬼族の存在を確認されたり、色々と問題が山積みだったところへ追い打ちをかけるように原初の悪魔の一柱・原初の空が喧嘩を吹っかけてきたのでカズが処理する羽目になった。
(こうなったら、父さんに北方貴族から傭兵団の後始末を押し付けようかな)
『それが懸命。カズは今、天使族を含めた子供らの教育と自分のことに専念しろ。残りはハルナやカインズらに任せればいい』
(そうだな。だが、あの女のせいで僕も北方から動けないかな。釘付けにされた感じだ)
『ああ、原初の空を含め、原初の悪魔が千年ぶりに動き出した。この分だと中央と東も手がいっぱいになる』
(ズィルバーも? ズィルバーなら問題ないだろ)
カズはズィルバーを目標にというところもあるが問題ないと高を括っている。しかし、レンはやんわり否定する。
『原初の悪魔は“魔王カイ”よりも遥かに凌ぐ実力者だ。千年前の戦場で生きた大英雄すら相手にならないぐらいに実力だ』
(じゃあ、ズィルバーでも勝てないのか?)
カズはズィルバーですら勝てない相手なら今の自分でも相手にならないニュアンスを取る。でも、レンはそれすらもやんわり否定する。
『違う。原初の悪魔に対抗できる人間はライヒ皇家と五大公爵家のみ。そもそも――』
「――おっと……」
「よそ見は感心しないわ」
またもや時が止まった世界でカズは原初の空が振るうレイピアを槍で弾く。
「そりゃ、よそ見もしたくなる。僕はこれでも忙しい身だ。これ以上、余興に付き合う気もないからさ」
「そうなの。残念ね。なら、私に意識を向けさせて・あ・げ・る」
「死んでもゴメンだわ」
カズは右目から紺碧色の魔力光を出し、右手の甲に刻まれし紋章が紺碧色に輝き出した。
「これ以上、時間を浪費したくないし。さっさと追い返す」
余興に付き合う義理もないので一気に勝負をつけてしまおうと考え、行動に移す。
「なら、やってみなさい。海洋神の加護を使おうが私の相手にならないわ」
原初の空は大見得を切るのだった。
「口先だけじゃないのを見せてやるよ」
「見せてみなさい!」
カズは一気に勝負をつけるかのように原初の空へ挑みかかった。
ガキンッ! ガキンッ!
猛吹雪が見舞う北方にて。剣戟が飛び交う。飛び交った剣戟は時折、雪粒が止まっている。それは明らかに時が止まった感覚に陥るだろう。しかし、それを感じることができるのは“蒼銀城”に住まう民たちは気づかないことだろう。そもそも、時が止まった停止世界を人族だろうと異種族だろうと認識することができない。なぜなら、停止世界ということすら知らないからだ。
故に居城内を移動するハルナは時折、動きが止まってしまうことを苛立つ。
「もう! カズのバカ! まいどまいど時間を止めないでよ!!」
「ハルナ! 今、何が起きたのかわかったの?」
「私には何もわからなかった」
ハルナと一緒に走っているカルラとヘレナは今、何が起きているのか検討もつかなかった。
「私だって確信を持ちたくない。でも、納得するしかない。“蒼銀城”……いいえ、都市全域で時間が時折、止まっている。これは明らかにカズの仕業だと思うけど、多分、原因は急襲してきた敵のせいね」
「敵、ね……ハルナは今回の敵に心当たりある?」
「知らない。でも、急に北部へ大規模攻撃をしてくる奴なんてそうそういないよ。しかも、たった一人で攻撃してくるなんて誰が想像できる?」
「できない」
「できないわね。でも、敵のせいでカズを含め、私たちは北部に釘付けにされたわね」
カルラは既に理解しているのだ。今、カズが相手をしている敵は強大すぎる。ハルナもそうだが、自分らでは相手にならないと踏んでいる。カズじゃないと相手にならないし。カズがいないと“蒼銀城”は守れないと察した。それはヘレナも同じで何もできない自分が悔しくて居た堪れない気持ちがあった。
「とにかく、今は住民の安全を守ることを優先して! 敵のことはカズに任せるしかない!」
「それはそうだけど……」
「悔しいわ……」
カルラとヘレナは何もできないもどかしさを抱く。
「そんなの私も同じよ。でも、今は……――」
「ええ、悔しいけど、ここはカズに任せて――」
言っているタイミングでシズカとベラが駆けつけてくる。
「ハルナ!」
「どうしたの? 何かあった?」
「住民たちの避難は済ませたわ。学園の生徒たちも城に避難させて籠城しているわ! あとは――」
「ええ」
ハルナは城の窓から外を眺める。外は猛吹雪に見舞われ外出することが困難な状況だ。
そんな過酷な天候の中、カズがたった一人で敵たる悪魔・原初の空の相手をしていた。
「…………カズ」
ハルナはカズが勝つことを心のなかで祈って自分たちがすべきことをし始めるのだった。
そして、吹き荒れる猛吹雪の極寒の中、カズは原初の空を追い返すべく勝負につけに動く。
もう一度告げよう。
カズがメランから継承された“真なる神の加護”は海洋神。
海洋神は海上と海中、極寒では無敵の力を発揮する。しかも、カズが契約している精霊は神級精霊の一柱・“氷帝レン”。
水属性最強と称される精霊。レンの加護は“神穿”。いかなる防御もレンの前では意味をなさない。さらにカズは既に自らの意志で雪雲を引き寄せ、吹雪を見舞わせることも可能になっている。ついでに言えば、海流すらも自分の意のままに操ること可能だ。
而して、相手は原初の悪魔の一柱・原初の空。カズがどのような力を手にしているのかを知っている。
知っているが故に意志のない猛吹雪なんて彼女の前では意味をなさない。そう、意志のない自然なんて眼中にない。しかし、意志のある吹雪の前では原初の空といえど、苦戦を強いられる。
「くっ……さすが、メランと同じ力を受け継がれているだけはある」
(おまけにメランと同じ戦い方を身に付けている……)
かすかに表情を歪める原初の空。彼女はカズの戦い方がメランの戦い方に酷似していた。
「そりゃ、初代様に鍛えてもらったからな」
「はっ? 初代様? まさか、メランが生きているの!?」
「生きているというより、魂だけの存在……残留思念として魚人族と人魚族のある場所に居続けている」
カズは口じゃあそう言っている。だが、実際は違うのをいずれ、カズ自身も知るのだった。
メランの魂は既に別の形となって継承されている。別の形となって魂が受け継がれている。
「クソ……メランに鍛えられたってことは、あの忌々しい連中の力までも継承されている」
(それはつまり、いずれ解放される意味を示す)
「はっ? 忌々しい連中? 何だよ、それ……」
カズは原初の空が口にした“忌々しい連中”とは何なのかわからずに訝しむ。原初の空もカズが知らない言い回しから察する。
(そう。現代じゃあ竜種の存在を知る者たちはいない。それにメランは北方の生まれだけど、幼少期にあの女に育てられた過去がある。あの女はスパルタな教え方をするからメランが妥協しない考え方を持っていた。とにかく、魔力操作……“闘気”の扱い方が一流だった。その教育がメランにも影響を受けていた。あいつも“闘気”の扱い方に関してはヘルトやレイ、リヒトよりも上だった。何より、自然と同化したり、大衆に紛れたりするほど制御能力が別格すぎた)
原初の空はカズがいずれ、メランに並びうるほどの“闘気”コントロールを身に付く可能性を示唆した。カズは原初の空が胸中で何を思っているのかわからないけども、追い返すことに変わりない。故に彼は吹雪を操り、意志を持つ自然の猛威を叩き込むのだった。
「ほら、さっさと帰れよ!!」
(この状況は極めてまずい。僕だけじゃなくユンもズィルバーの方も危険だ。特にズィルバーの方は危険な感じがする)
カズは“静の闘気”を使用せずとも大気の震動が世界を灼いているのではないかと錯覚してしまう。
(レン。ズィルバーの相手は誰か分かる?)
『正確にはわからないけど、この感じは原初の空よりも上……しかも、この荒々しくも洗練されている“闘気”は紛れもなく史上最強の悪魔――原初の赤ね』
(原初の赤……悪魔ってのは色とか属性とかあるのか?)
『属性というより色ね。悪魔は基本、属性がないのよ。何しろ連中は全属性の力を行使することができる……』
(悪魔ってのはキチガイだな)
カズの悪魔へ対する見方がおかしいと思ったレン。
『私が言うのも何だが、カズはメランと同じで悪魔への捉え方がおかしいと思うぞ』
(へぇ~、そっか。でも、いいじゃん。あまり思っていないし)
重く感じていなかった。それよりも中央で戦っているズィルバーへ意識を向けたくなるカズ。しかし、相手は原初の空である以上、気を抜くことができないのも事実だ。
「全く、僕もユンも難敵を相手にされるなんてな」
難癖をつけるのだった。
さて、場面を中央へ戻す。
中央・大帝都ヴィネザリア、皇宮クラディウスの会議室で不連続性の剣戟を見舞っているズィルバーと原初の赤。
外野ではティアとリズ、ヒルデ、エルダの四人が原初の青と原初の緑と戦っている。
戦っていると言えば語弊がある。リズが継承された“真なる神の加護”・全能神の加護の恩恵を受けたヒルデとエルダ、ティアの三人が尽力しても原初の青と原初の緑に傷すら負わなかった。
「ここまでの次元が違うのを実感するとは……」
息を切らすリズ。神の恩恵を伝播させるだけでも体力を消耗する。加護を伝搬させても原初の青と原初の緑に傷すら与えられずにいる。これほどまでに屈辱を味わわされたのは初めてだった。
「悔しいわね、ここまで尽力しても相手にならないなんて……」
「こんなに力の差を実感させられるなんてね……」
悔しがるヒルデとエルダ。彼女たちもファーレン公爵家の血を引く者。彼女たちですら原初の青と原初の緑の相手にならなかった。
「全く、悪魔ってのはこれほどまでに強いのかしら?」
リズは悪魔全体が人族や異種族よりも強い種族なのではないのかと危惧している。しかし、原初の緑が首を横に振って否定する。
「正確には違います。悪魔は原初がとてつもなく強いだけであとから生まれた悪魔はそれほどまでに強くありません。原初の悪魔が悪魔界最高位であり最強なのです。故に私たちよりも下の悪魔を倒せるほどに強くなれば、自ずと力がついていきます」
「ですが、悪魔を相手にするにはそれ相応の覚悟が必要となるのでお気をつけを……」
原初の青が少しばかり補足説明をする。
「要するに今の私たちじゃあ力不足と言いたいのね」
「端的に言えばそう言えます」
「悔しいわ」
ティアの問いに対し、プラシノスは事実を告げて納得させる。納得したティアも屈辱的と腹を立てるのだった。
今のティアは女神の加護を封印されている。たとえ、先を見通せたとしても原初の青と原初の緑には歯が立たないのを実感させられる。
(私の加護は先を見る力……先を見通せたとしても、それに応じて身体が反応できるかどうかと言えば、できない。見えているだけじゃあ話にならない。優越感に浸ったとて話にならない)
「このままじゃあ……」
勝てないと判断したティアの下へ一人の増援がやってくる。
「ティア様!」
耳長族と猫霊族の半血族・カルネスが三又槍と盾、軽装を身に着けて颯爽と登場する。
「カルネス!? あなた、どうして……」
「大帝都の方から強烈な気配を感じたので急いでやってまいりました。しかし、まさかの原初の青と原初の緑のお出ましとは……」
カルネスは敵を見据えたまま、奥の方へ見やればズィルバーが原初の赤と剣戟を交えている光景を確認する。しかも、不連続性の斬り合いを見て、すぐに察せた。
「停止世界で剣を交えているか。まあ、あいつだったらそれぐらいはやるだろうけど、相手が原初の赤か……因縁浅はかならぬ関係は恐ろしいものだ」
カルネスは三叉槍を敵に突きつける。
「ティア様は下がってください! ここは私が殿になります! ティア様とリズ様は住民の避難を……」
「悪いけど、そう簡単な話じゃないと思うわ」
ティアはカルネスの要望に対し、首を横に振って否定する。彼女も原初の青と原初の緑が逃がしてくれないと思っていた。しかし、原初の青と原初の緑の反応はカルネスを見て少しだけ驚いていた。
「まさか、転生という形で蘇ったのですか、カルネウス」
「いえ、これは……」
二人は“闘気”を瞳に宿らせて強めに見る。
「なるほど。守護神陣営の仕業ですか。忌々しい神々ですね。全く、千年の月日を費やして、あの男とあの女を守るためにこのような行動に出るとは……呆れますね」
原初の緑の言葉にカルネスが反応する。
「確かに私は忌々しい神々共に蘇られた。しかし、私の魂はどれほどの年月が経ようとも守るべき人はいる」
カルネスはティアを守る盾となる覚悟を持っていた。
「ただし、あなたたちが相手となるとさすがの私でも苦戦を強いられる。まさか、千年の時を経て相まみえるとはな……原初の青と原初の緑……あの赤い悪魔……原初の赤の従者に成り下がるとは……同じ原初の悪魔として恥ずかしいと思わないのか?」
「どの口が言いますか。あなたこそ耳長族と猫霊族の半血族でありながら人間に麾下についた弱者ですね」
「それに原初の赤様が勝つことは明白な事実です。いくら、あの男といえど、原初の赤様の相手にはなりません」
「ほざくがいい。赤い悪魔と言えど、かのお方は貴様らの想像を遥か上を行く」
目には目を歯には歯を罵声には罵声で返すカルネス。でも、喋り続けるだけでは無駄な時間を食うだけなので原初の青と原初の緑そして、カルネスは僅かな所作を見せる。
「言っておきますけど、私たちはあの頃とは違います」
「カルネウス。あなたの見た目が小さくなっていても相手になれると思わないことです」
「それはこっちのセリフだ。子供だと思っていい気になるな!」
三人は僅かに身構えた瞬間、消えたかのように姿が消え、あとから来るのは衝突する音だけだった。
一対二。カルネスが一番不利な戦い方を強いられる。相手は原初の悪魔の二柱・原初の青と原初の緑。原初の悪魔の中では下から数えるだけの強さだが、世界的に見れば世界トップクラスの実力である。その実力者を相手にするカルネス。カルネスも千年前の戦場を駆け回った英傑であるが、肉体性能はまだ子供の身体だった。しかし、子供と言えど、そこらの実力者を蹴散らせるだけの実力を持っている。
ガキンッ!! ガキンッ!!
原初の青と原初の緑の攻撃をカルネスは盾で受け止めている。時折、三叉槍を乱れるように突きを繰り出す。
「“乱れ突き”」
靭やかな槍さばきに原初の青と原初の緑は長年磨かれた身のこなしで受け流している。
「さすが、カルネウス。この限られたフィールドで見事なまでの槍さばき……」
「槍を短く持ち、リーチで翻弄させる戦術……戦闘経験値は健在ですか……」
原初の青と原初の緑はカルネスの腕が衰えていないことを実感する。
「さすが、[戦神ヘルト]の部下だった半血族。その経験と在り方を買われて[女神レイ]を護衛する騎士団……媛巫女騎士団へ異動し、[女神レイ]を守護する騎士になるまで成長した半血族」
「その実力も初代媛巫女騎士団長・キララに一目を置くほど……見事と言えます。原初の二柱を相手に盾で防ぐだけに留まらず、槍で颯爽と反撃に転じるとは戦い上手ですね」
「……まさか、原初の青と原初の緑に褒められるとは有頂天になってもいいかな?」
「どうぞ、なってください」
「そして、悔やむといい。あなたが増援に加入したところで私たち二人を相手に勝てるとは思わないように」
二人が強気の姿勢を見せる。同時に両者の身体から漏れる“闘気”が圧を押し付ける肌に実感させる。
「これは……“闘気”、なの……?」
「まるで身体を押し付けるような圧力を――」
「確かに圧力を感じる……これが魔力……“闘気”っていうの?」
「リズのときとは違う……」
表情を歪めるティアとリズ、ヒルデ、エルダの四人。でも、カルネスが前に立って盾を掲げることで原初の青と原初の緑の“闘気”を減衰させる。
「清澄かつ洗練されている使い手だった場合、“闘気”の扱い方は上手。特に歴史に記された大英雄……伝説に語り継がれた大英雄は“闘気”を自在に操りこなせます」
「ズィルバーも?」
「はい。委員長は既に“闘気”を自在に扱いこなせます。北と東のトップは片鱗ですが“闘気”を自在に扱いこなせてきています。ですが、北と東はレン様とネル様がおられますので問題ありません」
カルネスは北方と東方は頼れる存在がいるので問題ないと言い切る。
「それは“氷帝レン”と“雷帝ネル”ですね」
「確かに神級精霊の二柱が目覚めた今、神々もしくは他の柱と言えど相手にするのは困難と言えましょう」
「ですが、こちらは危険であることをお忘れなきようお願いいたします」
「もちろん、わかっているさ」
カルネスは再び、原初の青と原初の緑の二人に刃を交えるのだった。
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