英雄、過去の歴史を調べ直す。
邪悪な魔の手が迫りくる中、ライヒ大帝国は今、内部の精査に動いている。いや、精査するだけ、国の内部を見つめ直し建て直す絶好の機会とも言える。
そういう意味を含めて、ライヒ大帝国はよい兆しが芽生え、良い方向へ進めると誰もが思っていた。
しかし、ズィルバーとレインだけは違った。
少しの変革だけで国や世界がより良い方向へ進めるとは思えない。内情ばかりに目を向けていては寝首を掻かれてしまう。
実際、ズィルバーは千年前、寝首を掻かれて痛い目に遭ったのを忘れていない。
今回も今回でインディクムに寝首を掻かれた。こうなってしまうともはや、取り返しがつかない段階にまで脅威が迫っているかもしれない。
(今回だけじゃない。生贄になる死体が多く出ている。ん? 生贄? 死体……)
このとき、ズィルバーは北方と東方で出た死体の処理はどうなったのかを思い出す。
(そういえば、“魔王傭兵団”と“獅子盗賊団”で出た死体の処理はされたのか? もし、されていないのなら……)
ズィルバーの懸念は予想打にしない展開を迎える。
「ガイルズ宰相閣下!」
「どうした?」
「“聖霊機関”内部で動きがあり! “七大天使”に妙な動きがあり!」
「なに?」
「え? 先輩方が? どうしたのですか?」
メリナは“聖霊機関”の一員として所属している同士を気にかける。
「“七大天使”……」
『ズィルバー!? これはまさか……!?』
(予想を超える自体が起きている。中枢部が空中分解しかけている)
「皇帝陛下! “七大天使”は天使族の集まりですか?」
「ん? ああ、“聖霊機関”は天使族を含め、希少種の異種族だけで構成されている。天使族がどうかしたのか?」
「…………」
ズィルバーは顔色が悪いまま事実を告げる。
「悪い予感がします。“皇族親衛隊”のみならず、“聖霊機関”、“帝国技術局”の精査をお願いします」
「そうだな。ズィルバーくんの頼みなら聞いておこう」
「ありがとうございます」
(いい方向に好転してくれるのを助かる。国の中枢が麻痺すれば、周辺国家のみならず、国内の反感が強まりかねない。そうすれば、世界は再び、戦乱に逆戻り。このままじゃあ大量の死傷者が出る)
ズィルバーは戦乱の世を知る者。再び、千年前の続きが繰り広げられたら甚大な被害をもたらすことは間違えない。
(この予感が悪い方向でも優しめの方向でありたい。“七大天使”を味方につけたい。天使族までも敵に回したら、ライヒ大帝国の戦力じゃあ敗北が絶対解となってしまう。それだけは死んでも避けたい)
ズィルバーはライヒ大帝国と精霊の協力関係を保ちながら、天使……“七大天使”の味方につけたい考えを持っている。
もし、敵対することになれば、ライヒ皇家と五大公爵家の底上げが必須条件になる。
そうなれば、ティアにかけられた守護神の呪いを解かなければならなくなる。それだけは死んでも避けたいのがズィルバーの本音だ。
すると、重臣がガイルズ宰相に耳打ちする。
「なに? それはどういうことだ?」
「わかりませんが、“七大天使”が口を揃えてそう答えていいます」
「わかった。下がれ」
「はっ!」
重臣が下がったところでガイルズはズィルバーに顔を向けて話し出す。
「ズィルバーくん。キミに言われたとおり、“聖霊機関”を早急に調査した結果、“七大天使”が口を揃えて答えた。
『今回ばかりは貴様らの約定に従おう。レイ様と交わした約定を取り違える気はない。貴様らと戦うだけ無駄』だと仰られていた。ズィルバーくん。なにか知っているかね?」
「天使族を含め、天使の歴史はとても古い。全種族が天使の考えを審議するだけ無駄だと思います」
ズィルバーはあえて、天使族とは言わずに天使と言った。これはつまり、天使族の誕生すらもズィルバーは知っていることを意味するとシノアとノイは理解する。
「さて、今回の会議はここまでとしよう。“皇族親衛隊”には追手沙汰を出す。努々逃げぬようにな」
「……は、はい」
上官共は渋々、引き下がるのだった。
会議も終わり、ズィルバーは会議室を退室しようとしたとき
「ズィルバー」
ユウト含め、シノア、グレンらが呼び止める。
「何?」
「お前なら、悪魔への対処法を知っているんじゃねぇのか?」
「なぜ、そう思った?」
「会議のとき、お前の言い回しが妙に気になった」
ユウトはキララに言われたこととはいえ、ズィルバーに聞かないといけない気がした。
「対処法は知ってはいる。だけど、今のキミたちでは無理」
「なんでだ!?」
「そもそも、キミたちは何も知らなさすぎる。悪魔、天使、竜種……長らく生き続ける長命種がいるのか。人族の起源。異種族の起源を知らない」
「異種族の起源?」
「竜種?」
「わけがわかりません」
「わからないだろう。いくつものの要素をたどれば、全てはライヒ大帝国の建国期に遡る。いや、それ以上の過去に遡る。詳しく知りたかったら、耳長族の森にいるアルバスに聞くといい。彼は特殊な耳長族。かれこれ数千年は生きているから。物知りといえば、物知り博士だよ」
ズィルバーはそう言って、退散する。
「おい、待て! まだ確信を持て――」
「そこから先へ進みたければ、強くなるしかない。知りたければ強くなるしかない。人間と精霊が友好関係を結んだのも天使族の誕生も異種族の起源も“七大天使”の意味もキミらは何も知らない。知らないのなら調べる。それが人間だろ?」
言うことは言ったと言わんばかりにズィルバーはあとにする。
「あぁ、でも、調べ物をしたければ、皇宮にある図書室へ行けばいい。そこに知りたいことが残されているかもな」
あえて探し場所を口にしたズィルバー。
ズィルバーがいなくなったところでユウトたちは動き出す。
「グレン!」
「直ちに皇宮にある図書室へ行くか」
「なるほど。大帝都にある大図書館ではなく、皇宮の図書室か。あそこならライヒ皇家にまつわる歴史が収蔵されているな」
「皇家の歴史となれば、同時に世界の歴史が収蔵されていることにつながる。そして――」
「ああ、歴史の深奥に首を突っ込むことになる。それは同時に――」
「後戻りはできねぇわけか」
グレンらは真実に首を突っ込めば、引き返すことができないと悟る。
「んなもん関係ねぇ。こっちは仲間が奪われてんだぞ! オメオメと引き下がれるか!」
ユウトはここまで来て引き返すつもりなど全然なかった。シノアもメリナも同じで関わった以上、引き返すつもりなど毛頭なかった。グレンとクレト、シンも同じであった。而して、問題がある。
「だが、問題がある」
「なんだ、問題って……」
「調べ場所が皇宮の図書室ってことだ」
「あ、あぁ~、そうでした。あの部屋は皇帝陛下もしくは皇族と五大公爵家いずれかの許可が必要です」
シノアは調べ場所が難関であることを思い出す。条件もしっかりと口に出してくれた。
「皇宮の図書室は禁書が置かれているから。歴史研究家でもおいそれと入れない。僕ら親衛隊が頼み込んでも入れるかどうか……」
頭を悩ませるグレンら。
「図書室へ入りたいの?」
すると、意外な人物の声がした。
「ティア……」
「エリザベス殿下も……」
振り返れば、ティアとリズ、エルダとヒルデもいた。
「なぜ?」
「ズィルバーが皇宮に召喚されたって聞いたから急いできたの。会議はもう終わったようだけど……」
「それよりも図書室に入りたいのでしょ? だったら、私が許可するわ。今回の事件……公にならないけど、国の中枢が軒並みひっくり返るって噂がとっかえひっかえに飛び交っている」
「十数分前からずっとよ。このままじゃあ戒厳令が敷かれると思うけど……」
「それよりズィルバーはどこ? 急に姿を消したから探しに来たの」
ティアはユウトとシノア、メリナにズィルバーの居場所を尋ねる。
「知らねぇよ。会議室を出てからどこに行ったのか知らねぇし」
「給仕さんに聞けばいいのでは?」
ユウトは知らないの一点張り。シノアは皇女なんだから給仕に聞けばいいと言い返される。
「あっ、リズ様、ティア様。エルダ様とヒルデ様もこちらにおられましたか」
「どうしたの?」
メイドの一人がリズに話しかける。
「いえ、ズィルバー様が図書室へ赴かれたので……」
「え? ズィルバーが図書室に!?」
「急ぎましょう!」
ユウトたちはティアたちの後を追うように皇宮の図書室へ向かうのだった。
皇宮“クラディウス”・図書室。
皇宮の図書室はライヒ大帝国の歴史の全てが収蔵されている。しかし、その歴史を紐解けるのはライヒ皇家と五大公爵家のみ。
つまり、中へ入れるのは限られた人間にしか入ることを許されていないのだ。ただし、ライヒ皇家と五大公爵家と随伴すれば、歴史と謁見することが可能である。
現に――
「ズィルバー。調べたいことが本当に“七大天使”のこと?」
「レイン。天使で“七大天使”が何かを知っているだろ?」
「そりゃ、知っているけど……そもそも、始原の天使は一体何を考えているの?」
「連中の考えなんざわかるか。むしろ、わかりたくもない。天使族ってのは何とも悲劇な種族だな。ノイさんの精霊化は半分、回帰に近い。始原の連中が何を考えているのか。俺が知りたいぐらいだ」
ズィルバーはペラペラと天使にまつわる歴史を読み返す。
「そもそも、ここに所蔵されている書物は建国期までに起きた悲惨な歴史そのもの。現代じゃあ、到底考えつかない真実が書かれている」
「そりゃ、神々どころか天使と悪魔、精霊まで参戦した大戦争なんざ誰が信じる」
(でも、精霊に関しては俺たちの頑張りで味方につけたんだよな)
「そういえば、竜種はキララ以外、どこで何をしているの?」
「歴史では死滅したとされているが、竜種ってのは自然現象の塊。どのような形で生まれ変わったのかは俺も知らん」
「でも、残酷よね。竜種ってのは世界を循環する生命体……死ぬこともできない」
「バカたれ。竜種は天使が持つ“洗礼”も悪魔が持つ“闇”も精霊が持つ“属性”を扱える究極生命体。あのバカがキララと契約できたのは竜種でありながら精霊の側面を持っているだけ。まあ、運要素を合わせるなら、あのバカはキララを相棒のように感じているし。シノアと違った感情が芽生えているから。早々に切れることはない」
「そう言うとキララはものすごく運がいいよね。あれ? そういえば、竜種って、今、何種いるの?」
「千年以上前は十種ぐらいはいたというけど、神々が危険視して排除に動いて以来、キララ以外はいなくなったという話だ」
「と、なると、現存する竜種はキララのみ。つくづく現代は幸せね。竜種が暴れたら、地上は甚大な被害を被っちゃう」
「当然だろ。竜種が暴れたら、間違えなく国が滅びるわ。国が滅びる原因は主に三つ。戦争による滅亡。天使か悪魔による滅亡。そして、竜種の気まぐれによる滅亡。一つ目と二つ目はわかるけど、三つ目は洒落にならん。
いいか、レイン。竜種は意志を持つ自然現象の塊。並大抵の剣技や魔術、“闘気”すら通用しない化物だぞ。暴れた衝撃波の余波だけでも下手な魔術以上の破壊力を伴い地上を蹂躙する」
「うーん。忘れてた。“ドラグル島”近辺の国家はキララが鬱陶しいあまりに見るも無惨な廃墟にさせたんだっけ?」
「そう。確か、このあたりの本に…………あった……」
ズィルバーは“竜神アルビオン”の伝説を語る。
「アルビオンの誕生は今から数千年前……そもそも、竜種は八種。全てが“アル――”から始まる」
「“アル――”? どうして?」
「さあ、そこまでは知らない。だが、世界の始まりは最初にして最古の竜種――“アルトルージュ”から始まっている。世界の運営に“オリュンポス十二神”と天使、精霊を生み出した。悪魔は自然発生で生まれた精神生命体だからな」
「私たち精霊はともかく、天使と悪魔にはあまりいい思い出がないのよね」
「そうだな。話を戻すとアルビオンが誕生したのを機に世界の運営が始まった。アルビオンが“ドラグル島”を住処として暮らし始めようとするも周辺国家が竜種を討伐に動く。しかし、竜種は不死性を持つ生命体。たとえ、殺されても時間が経てば蘇り、恐怖をもたらすとされている。数千年の間、神々も天使も悪魔も竜種を敵対することは全会一致でしないことにした」
「そう思うと長き時を生きる竜種は孤独ね」
「ああ、アルビオンを除く七種の竜種は姿を消した原因は未だに解明されていない。ただし、竜種は人型になることができる。当時の研究者並びに学者は竜種が姿を消した理由をこう言及した」
「どういう意味?」
「今、話す。竜種は当時、世界を運営する中で神々と天使、悪魔に利用され続ける“真人間”が可哀想に思い、“真人間”の肉体と精神、魂を融合し、自我の強い種族へと進化させたのではないのかとされている。
あれ? “真人間”と融合した?」
「ちょっと待って! “真人間”はとうの昔に滅んだ種族よ! どうして、そんな仮説が出るの?」
「いや、ちょっと待て……“真人間”に融合したとするなら竜種は七種いなくなっている。竜種は独自の権能を有している」
「独自の権能? そういえば、キララの権能は“放出”!」
「そうだ。竜種は各種ごとに独自の権能を持つ。“加速”“減速”“放出”“収束”“運動”“停止”“創造”“破壊”という権能に分けられている。アルビオン以外はとっくに消えている今、竜種の権能はどう発現して……――」
ここでズィルバーはハッと一つの答えに至る。
「まさか……」
「どうしたの、ズィルバー?」
「レイン。思い出せ。“真人間”の中にいたよな。原初の悪魔すら喰らった化物伝説」
「喰らったも何もそれは…………そっか! あの伝説のきっかけは……!」
「ああ、これで合点がいく。アルトルージュめぇ。七つの竜種は今もなお生き続けている。魂となり能力となり血となり現代に生き続けている」
「じゃあ、七人の“真人間”が超進化して“■■■”なったのも――」
「全ては竜種の恩恵だった。しかも、厄介なのが彼らは先天的に“■■■”へ成れる“真人間”だったこと……ならば、合点がいく。“七大天使”……始原の天使が敵対する姿勢すら見せなくなった理由もわかる」
(リヒトはそれに気づいていたのか? いや、気づいていなかったら、このような結論に至らないはずだし。神々と敵対するのもおかしい。そもそも、全能神が俺らを敵対する意味もようやく理解できた)
「全く、歴史を見つめ直すつもりが、新たな発見を見つけるとは思わなかったな」
「そうね。千年前、レイ様の強さもあなたの強さの要因の一つに竜種が関わっているのなら話が通る。そうなると、ユウトくんはどうなるの?」
「知るかよ。あのバカは人族……精神面でも肉体面でも高次元の力に耐えきれるとは思えん。あるいは――」
「あるいは?」
(キララがユウト自身を変質させるしかない。だが、それは同時に、この世界に竜種が消えることを意味する。竜種が消えれば、世界中に点在する魔物のバランスが崩壊する恐れがある。
そもそも、魔物は悪魔と天使の悲惨な実験の…………いや、言うことではないな)
「とにかく、今の人間……いや、世界は未曾有の危機に直面する。でも、今回ばかりは“七大天使”が味方についたのはデカい。人族が精霊の力に適応してはや千年。原初からしたら、天使と喧嘩をしたくないはずだ。何しろ、依代ないしは受肉する生贄が集まっていない。原初の全てが世に解き放たれたときこそ、“七大天使”を出すべきだ。それまで――」
「それまで力をつけるしかない。ネルとレンは確実に静観するはずよ。時期を見て動くはずよ。ヴァンとフランも今は動かない。今、神級精霊は“五神帝”だけ……一人でも欠けたら、たちまち体制を保つことができない」
「大体、学園の授業でも精霊のことをあまり語らないじゃん。あるのは精霊を召喚するだけの技術革新だけ」
「そもそも、精霊は動物に似ているから見分けがつかない。あなたも精霊を見つけるのに私を頼ったぐらいだし」
「しょうがないじゃん。精霊は見分けがつかないんだから。でも、人族も不便だよね。精霊を契約できるのは中級か上級程度の精霊。良くて最上級精霊が限界か」
「うーん。最上級精霊と契約できたとしても、魔力が限界値に到達した程度で技術レベルに関してはバリバリの若手なのがねぇ」
「いや、見た目がバリバリ若手のキミが言う言葉?」
「なにか言った?」
ズィルバーは遠回しにレインを限界突破したお婆さんが言う言葉かと言おうとしたら、含みのある言い方に口がすぼむ。
「いえ、何も……――」
「どうしましょう。現代の人たちに精霊のイロハを教えるべきかしら?」
「教えたところで精霊を道具としか見ていない連中が多いから意味がない。だけど、やるしかない。いずれ、原初の悪魔が人間を唆して、戦乱を巻き起こす。対抗しうるだけの力を蓄えなければならない」
「原初の悪魔を率いるのは?」
「無理だな。性格的な問題がある。そもそも、連中は誰かの下に着くのを嫌うほどのプライドが高い」
ズィルバーは原初の悪魔を味方にすることはないと言い切る。
「それに“七大天使”が納得しない。必ず、対立が起きて場を混乱するだけ。だったら、大人しくしてもらうしかない」
「でも、悪魔は……」
「ああ、奴らは死なない。殺されても死なない。核を砕かれなければ、魂だけの精神生命体。なら……――」
ここでズィルバーは可能性がある服従方法を思いつく。
「そっか。あるじゃん。原初の悪魔共を従わせる方法が……核を砕けば連中は砕いた相手に隷属する。これを……いや、無理か。原初の技量は竜種と渡りうる実力を秘めている。つまり――」
「リヒト様。レイ様、あなたたちぐらいね。“五神帝”じゃあ蓄積技量が足りないし。“七大天使”じゃないと相手にならない。うーん。困ったわね」
「何が、困ったわね、よ――」
突然、身の毛がよだつほどの悪寒が走る。ズィルバーとレインは顔を青ざめる。
「なあ、レイン。俺の気のせいだと思うが、キララの声が聞こえなかったか?」
「き、気のせいよ。まさか、キララがいるはずないじゃん」
アセアセと慌てる二人に天罰が落ちる。
「誰が鬼だって?」
ゴゴゴッ……と姿を見せる鬼ことキララが鬼面相でズィルバーとレインを凝視する。
「で、でたぁ~!?」
「“破壊竜アルビオン”!?」
「久々に聞いた名前ね!」
アワアワと身体を寄せ合うズィルバーとレイン。脳裏には千年前、しこたま説教された記憶が呼び起こされる。
「逃げられると思っている?」
キララの背後にはティアとリズらがいた。もはや、逃げ場がないのを悟り、諦めるのだった。
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