譲れない女の覚悟。後編
ティア、シノ、シノア。三人による摩訶不思議な力によって引き起こされた雪雲。
その光景を外にいたズィルバーたちも上に思わず、目を向けてしまった。
「なんだ、これは……今の力――ッ!?」
その時、ズィルバー、ユン、ユウトの手の甲に刻まれた紋章が光り輝き始めた。
「なんだよ、急に……」
「紋章が、光りだした――?」
「これは……共鳴、してる?」
(まさか、真なる神の加護を持つ者同士が共鳴して、世界に大きく干渉した?)
ズィルバーは可能性が高い推察を胸中で述べる。だが、半分正解で、半分不正解である。確かに、真なる神の加護を持つ者が集結し、共鳴したことで起きた事象ともいえるが、それは誤りだ。
そもそも、かの力は千年以上前から続く選ばれし力。本来なら、神代の神秘に包まれた時代でこそ、真価を発揮する。
しかし、現代は既に神秘に包まれた時代ではない。むしろ、道具や銃器などの文明の利器が発展していき、神秘への意識の低さや神秘への対応が疎かになっていく。
しかし、今回の場合は違う。ハムラが異種族を“魔族化”によって魔族にさせ、“呪解”で“星獣”が別の形で現代に目覚めた。それにより、“星獣”がもたらす魔力が外在魔力を刺激し、外在魔力濃度を濃くし、神代の神秘に戻り始めてるのだった。
そのため、神代の神秘……外在魔力濃度が非常に濃くなり、真なる神の加護も大気中の外在魔力に触れて、今まで以上に活発することとなった。
その結論にズィルバーはレインと語り合うことですぐに辿り着けた。
「そうか」
(大気中の外在魔力濃度が非常に濃い。そのため、真なる神の加護も今まで以上に力を発揮した)
『確かに、現代は千年前と違って、魔術を扱うにしても、内在魔力じゃなく外在魔力で行使してた術者が多かった。当然、剣士や弓兵、槍兵みたいな戦士たちが必然と内在魔力……“闘気”の扱いが長けるのも頷ける。現代に詠唱する魔術が多かったのも、外在魔力による行使ができなくなったから』
(そうなれば、必然的に魔術の進歩が悪くなり、衰退しかけるのも頷ける)
ズィルバーはこの時代に転生されて間もない頃――。
ルキウスと勉強の中で魔術の衰退ぶりに内心、驚きを隠せなかった。
剣術や武術に頼り、銃器や道具に頼ってる時代へ変化したことで神秘に対する意識。“外在魔力”や“内在魔力”の認識の齟齬が大きかった。魔法陣の複雑さが大きく際立っていたし。詠唱も長ったらしい詠唱だったのをズィルバーは今でも覚えている。むしろ、忘れることができなかった。
だからこそ――
(だからこそ、大気中の外在魔力濃度が非常に濃くなってるのも気づいてない。むしろ、空気が重くなったとしか認識できない。いや、思えないのだろ)
『現代と神代の齟齬がここまで大きかったのは驚いたけど、時代の変化だと思って受け入れていたし。温故知新として私が発進していこうって思ってたけど……さすがに、これに関してはかなり大事よ』
レインも口を酸っぱくするが、非常に危険な状況だと言った。
(分かってる。俺も同じだ。大気の外在魔力の影響で真なる神の加護が強く反応しちまう。
これはメリットと見るべきかデメリットと見るべきか……)
ズィルバーは采配に疑問でいっぱいだった。
『その力が発揮できるんでしょ? だったら、いいことじゃん』
レインは事態を重く見てるのに、楽観的な言い方に彼は顔が不機嫌になる。
(それは神代の神秘によるもの。あと、神代で歴史を残した者たち全員が持ってた力だ)
ズィルバーが意味深な発言をするもレインは首を傾げるだけに留めて話の続きを促す。
(神代の神秘に戻る。それは同時に、神代を生きた大英雄からしたら、これ以上にない力の増大。つまり――)
『非常に危険というわけね』
(そういうことだ)
今、ズィルバーが相手をしてるのは神代で歴史を残した大英雄カンナ。彼は神代でほぼ負けなしと称される武人だった。
鍛えに鍛えられた武芸の素晴らしさに、ズィルバーも一目を置いてたのを今でも忘れられない。
(ユウトもユウトで危険な相手なことに変わりない。相手はアヴジュラ。弓兵として伝説を残した大英雄。しかも、この空気のせいでメリットとデメリットがはっきりと分けられる)
ズィルバーはユウトが不利になってる可能性が高いと読んだ。
実際、その通りであり、ユウトは神代の神秘に翻弄されかけ、アヴジュラにやられてる節があった。
それでも、小竜のキララがサポートをしてくれてるおかげで、致命傷は避けてる状況だ。だが、それでも、不利であることに変わりなかった。
そして、場面が変わり、天蓋を覆う雪雲。
その光景を目の当たりにしたフィスは開けた頭上から見つめていた。
「なんだ、これは……」
空が雪雲に覆われているのを見て驚くフィスは吐露する。
「私が得意とする魔術属性は水と氷。これは最終段階の“天候操作”。
この段階に至るには並み並みならぬ修練を積まなきゃいけない。でも、最終段階とは言うけど、“天候操作”は基本的な能力よ。神級階梯の精霊だったら、この程度の能力は意図も容易く引き起こせるとレインさんが教えてくれた。
あと、基本的な能力でもあるけど、これが強大な能力でもあるの」
シノが自らの頑張りを、自らの特徴を語り出す。
「私たちはまだ若いし。半端な者だし。未熟者よ。そんなの私たちが一番分かっている。だから、気分が良くても使えなかった。いいえ、使いたくなかった。効果範囲に仲間を巻き込ませたくなかったから」
シノは近くにいるメリナとヒガヤを気にかけて大胆なことができなかった。
「でも、あんたがあらかた、吹き飛ばしてくれたおかげで無駄に“闘気”を消費してくれたから杞憂に終わりそうね。この戦い……私たちが勝たせてもらうわ!」
勝負を付けるシノにフィスは
「やれるものならやってみろ」
強きに言い返してくる。すると、シノはその場で声を荒立て、強く念じる。念じた途端、右手の甲に刻まれた紋章が濡れ羽色に光り輝き、洩れ出す雷が強まっていく。
強まっていく雷に、輝きが強まる紋章と呼応して、近くにいたティアとシノアの紋章も光り輝く。
いや、彼女たちだけに留まらず、ズィルバーもユウトもユンも輝きを強める紋章に視線を落とす。
「この感じ……」
「な、なんだよ、急に!?」
「この力……この“闘気”は……」
(シノの――)
強まっていくシノの力に全身が鳥肌が立つ。彼らの目線も上を向く。上空では雪雲に覆われてる。覆われてる雪雲がシノの意志に呼応して渦巻いている。
渦巻く雪雲と呼応するかのように濡れ羽色の雷に包まれてたシノ。包まれる雷が霧散し、左手を天蓋に掲げる。
「“降り落ちろ、氷の華”」
左手から伸びる濡れ羽色の雷が雪雲に届いていき、注がれていく。
雲は注がれた部分から穴ができ、広がっていく。
そして、広がりきった穴から膨大ともいえる降雪してくる。
フィスも身の危険を感じたのか。すぐさま――
「“水瀑”」
激流で迎え撃ち、大量の雪を吹き飛ばすどころか抑え込もうとしていた。
だが、どんなに優れた技の前でも天候をも支配する魔術の前では無力。
実際、フィスが放った“水瀑”は全てが凍りついて砕け散った。
辺り一帯に降ってくる雪の粒。
フィスは雪の粒を“熱流”で水に融解しようと試みるも――。
瞬間、粒に触れところから氷の華を咲かせた。
次第にフィスの身体の至る所に触れた瞬間、、氷の華が咲き始める。
彼女は氷の華を見て、
「なんだ、これは!?」
動揺している中、シノが今、使用した魔法の特徴を教える。
「“降り落ちろ、氷の華”。
その粒に触れたものは瞬時に華のように凍りつく。百輪にも及ぶ氷の華が咲き終えたときには…………あんたの命は潰えている」
シノが言い終えたのと同時に、フィスは氷の華に包まれ、凍りついてしまった。
氷の中に閉じ込められ、そのまま命が尽きようとする彼女。
シノは敵に背を向け、最後の手向けに言い放った。
「悪いけど、部下や仲間の仇討ちはさせないよ」
離れていく。
シノが使用した魔法――“降り落ちろ、氷の華”。
その魔法の本質は“凍結”。これは水属性、氷属性を得意とする精霊ならば、可能な本質である。
“凍結”は魔力並びに肉体の動きを停止させる。まさに、水属性並びに氷属性に相応しい本質ともいえる。
而して、ただ凍結させても、全身に“動の闘気”を纏わせられれば、意味がない。ただし、“闘気”すらも凍結させれば、問題ない。
“凍結”は魔力並びに肉体の動きを停止させる。そう学園の講義で教えられる。では、いかなる方法で“闘気”すらも凍結させればいいのか。簡単だ。
凍結させる氷の維持に“闘気”を利用すればいいだけの話だ。
而して、利用すればいいというが、実際のところ、“闘気”を利用するのは難しい。
自分が使用する分には問題なくても、他人の“闘気”を利用するのは至難の業。だが、条件付きであれば、可能なこともない。
“闘気”を凍結させる条件。それは現代では考えつかない方法だ。
その方法は真なる神の加護を駆使して、“闘気”を吸収させ、利用する。
現代の理論、積み上げてきた知識から見ても、何を言ってるんだ? と思われるが、事実だ。
何しろ、神代において、神の加護を手にした英雄や人族が多かった。
その力は絶大であり、人族をバカにしていた魔族が絶滅に瀕するほど、追い込まれるほどの力を秘めていた。
神の加護は与えられる力によってまちまちだが、“闘気”を吸収する力があったのだった。
而して、その力も与えすぎれば、毒となり、呪いとなり、末代に祟ったり、後世に残ったりする。極めて危険な力でもある。
今回の場合は、ティアが白百合色の雷を、シノが濡れ羽色の雷を、そして、シノアが竜胆色の雷を放っていた。
他にも、ズィルバーが空色の雷を、ユウトは若紫色の雷を、ユンは朱色の雷を放っていた。
いくつかの要因が作用し、フィスの氷の中で閉じ込め、凍結させている。
シノアが放つ竜胆色の雷は魅力を向上させたり、精神を苦しませる能力や魔法を無効化させるのが特徴。だが、真の強みは性別に対し、呪いを与えられることにある。
つまり、男と女で与えられる呪いが違うということになる。
呪いは様々で、今回の場合は女であるうちは“闘気”の消耗が普段の倍以上に消耗させる呪いを与えられた。
シノが放つ濡れ羽色の雷は運命を支配する能力にある。運命といえば、これから先の人生における道標を指し示す。だが、シノやハルナが持つ力は、その道標を自分の意のままに操ることができてしまう。
つまり、人生は濡れ羽色の雷を放つ者の手の平の上で踊らされてしまうことになる。
ティアが放つ白百合色の雷は全てを見通すことできる。
全て、とはなにも、自分のことや世界の全てを見通せることじゃない。
ティアが放つ白百合色の雷は世界という空間を認識してるだけじゃない。時間を認識してるだけじゃない。時間と空間。つまり、時空を認識してる。
時空とは時間軸、空間軸において過去、現在、未来の全てを指し示す。そう、白百合色の雷は時空の全てを認識する。それは過去、現在、未来の全ての時空を見通せるのだ。
今回の場合はフィスが氷から脱出するであろう未来の道を断ち切り、永久に氷に囚われる未来を与えた。
それは外的要因が介入することができず、白百合色の雷を放つ者にしか変えてもらうことしかできない呪いでもある。
他に要因があるとすれば、ズィルバーとユウト、ユンの三人が持つ真なる神の加護も影響を与えている。
ズィルバーが持つ真なる神の加護の色は空色と真紅色。
ユンが持つ真なる神の加護の色は山吹色と朱色。
ユウトが持つ真なる神の加護の色は若紫色と純白色。
今回の場合だと、空色と朱色、若紫色が要因だ。
空色の雷は最強の防御力を持つほどの身体能力が向上する。最強の防御力と言えば、語弊を生んでしまう。だが、実際、事実であり、空色の雷を放つ者にはいかなる攻撃を受け付けない最強の盾を与えられる。他にも力を与えられるが、今回の場合には関係ない話だ。
今回の場合、氷に閉ざされたフィスが内側から破ろうとも、いかなる攻撃を受け付けない防御の前に為す術もなく、力尽きることだろう。それは内部だけじゃなく、外部にも及び、怪力であろうと魔法の天才だろうと打ち砕けない防御となってしまう。
そのため、フィスは永遠に氷の牢獄に囚われたままとなる。
ただし、いかなる攻撃を受け付けない防御にも弱点はあるが――。
若紫色の雷は自己治癒能力を向上させる力を秘めてるが、真なる強みは擬似的とはいえ、死ねない身体にすることができる。
つまり、死の淵に陥っても辛くも生還することができるのだ。
今回の場合、氷が溶かそうとしても、若紫色の効力で擬似的とはいえ、修復してしまう。
なので、いくら溶かそうとしても修復されてのエンドレスになりかねない状況に陥る。
ただし、この能力にも弱点は存在するのだが――。
朱色の雷は魔術への耐性が向上したりするのだが、真なる強みは適応と強化。そして、能力を付与することにある。
適応と強化とは主に、自然環境や力の増減に大きく関わる。環境に適応すれば、適応した環境を能力に変換し、強化する形で能力に付与することができる。しかも、能力の付与は環境だけじゃなく、魔法や精霊の属性すら能力を付与することができる。
さらに言えば、能力を付与は自分や味方だけじゃなく、敵にも影響を及ぼすことができる。
ただし、能力を付与することが必ずしもいいとはかぎらない。どこかで必ず、悪影響を起こし、帳尻に遭うこともある。
今回の場合、氷に擬似的な修復力と最強の防御力を能力として付与だけに留まらず、運命を支配する力も改変させた未来も“闘気”を無駄に消耗させる力すらも能力として付与されてしまい、特殊な力を持ってる者にしか溶かすことができない牢獄にさせられてしまった。
だが、一つだけ言えるのは真なる神の加護を持つ者を打ち崩すには同じく、神の加護を持つ者にしかできないことだ。
しかも、今回は意識して、力を行使したのではなく、互いに共鳴しあった結果、起きてしまった無意識による力の行使であり、能力の行使である。
どのように解き放てばいいのかティアたちでは皆目見当がつかないことだろう。
さらに言えば、真なる神の加護を制御できるのはズィルバーとユン、そして、北方にいるカズだけであり、ティアもシノもシノアもユウトも、そして、北方にいるハルナも未だに真なる神の加護を制御できずにいる。
ズィルバーが制御できるのか。簡単な理由にして、端的である。彼の魂はヘルトであり、真なる神の加護の扱いを熟知しているのだ。むしろ、かの力を使いたいとは思っておらず、必要なときにしか使わない。かつての仇敵だったり、異常な力を発揮する吸血鬼族だったりと相手によって使うか使わないか決めている。
ユンとカズの場合は先祖であるメランとベルデから真なる神の加護の扱い方や精霊の力の扱い方を叩き込まれた上に制御の仕方を身に付けている。
而して、ティアたちは真なる神の加護が発現しても、その力を制御する術を身に付けていない。基本は生命の危機だったり、感情の発露だったり、まちまちだが、力を持つ者を守ろうという意志が働いてる。
つまり、今回の場合は感情の発露による真なる神の加護が発揮されたため、制御することすらできずにフィスを氷の牢獄に囚われてしまったのだった。
ただ、ティア、シノ、シノアの三人がフィスを打ち倒したことに変わりない。
彼女たちの勝利を、この目で見たメリナは思わず――
「やった」
喜んだ。
ここでメリナの治療を受けてたヒガヤが起き上がる。
「ちょっ!? ダメよ。まだ寝てないと!?」
「起きれるぐらいには、回復した…………にしても――」
ヒガヤは視線をティアに向ける。
「さすが、副委員長。見事に勝利を収めやがった……」
あっぱれと、言わんばかりの達観ぶりだった。
「まあ、でも……」
彼は空に目を向ければ、薄らと陰る巨大ななにかを見る。
「はい。そうですね」
メリナも空に目をやれば、瞳に映る巨大ななにかを捉える。
「まだ、戦いは終わっていません」
「ああ……そうだ……ッ!?」
「あっ、まだダメ。歩けるまで身体を回復させないと――」
「ちんたら、回復してたら、敵に見つかるぞ! とにかく、今は――」
「だったら、ここで治療を受けてください! その身体では治るものは治りません!!」
言い張ろうとヒガヤを黙らせるメリナ。彼女の言い分と迫力にヒガヤは言い返すことすらできなかった。
「今は回復に専念してください。それに敵もあらかた、始末されました」
「なんで、そんなことが…………あぁ~、敵の攻撃か」
ヒガヤは理由を聞こうとしたら、フィスの猛攻で流されて、溺死した可能性が高いと踏んだのだろう。
「はい。なので、今はここで私の治療を受けてください。歩けるようになったら、ここを脱出しましょう」
メリナは自分らはもうリタイアだと遠回しに言えば、ヒガヤは目元を腕で覆い、悔しさを吐露する。
「ちくしょう……悔しいなぁ~。まだ戦いたかったぜ」
「悔しがるだけでいいじゃないですか。生きてれば、次に生かせます」
優しくフォローしてやるメリナ。そのフォローにヒガヤも「そうだな」と開き直ることにした。
一方で、フィスを仕留めたティア、シノ、シノアの三人。
ハアハア……と肩から息を切らしてる。周囲の警戒を怠らないけども、戦闘における気を少しだけ緩めた。
「随分と体力と“闘気”を削られた……」
「大丈夫、シノ?」
「なんとか、ね……」
「これで、建物内部にいる敵は全て、倒したとなりますね」
シノアは現状、自分らが有利だと断定する。ティアも同じような見解を示す中、シノは氷に閉ざされたフィスを見つめる。
「それにしても――」
彼女の言葉を皮切りにティアとシノアの目線もフィスに向く。
「とんでもない化物だったわね」
「そうね。このままズルズルと長引かせる完全に泥仕合だった」
「おまけに向こうの方が経験豊富なだけに持久戦に持ち込まれたら、こっちが先に体力を切らしてた可能性もありました」
「最終的には私たちの勝利に終わったけど、もし、鍛えが足りていなかったら、相当なダメージを負っていたし。
“降り落ちろ、氷の華”が効かなかったら、その時点で私たちの敗北は決まっていた」
シノは改めて、運を味方に付けたのだと実感する。
「でも……」
ここでティアは氷に閉ざされたフィスを見つめる。
「今にでも、飛び出てきそうで怖いわね」
怖気さを漏らしたのだった。
“死旋剣”、ヌッラ――戦死。
同じく、“死旋剣”、フィス――凍結封印。
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