譲れない女の覚悟。中編②
ポタポタと汗を落とすティア、シノ、シノアの三人。
それは追撃を逃れるために全力疾走し続けてただけではない。フィスが振るった広範囲の魔力斬撃で両断されたときのことを考え、ゾッとし、大量の汗を流していた。
三人は前に転がり込む形で回避したが、もし、ジャンプしていたらと思うと、ジャンプが遅れたのを想像すると鳥肌が止まらなかった。
彼女たちは斬撃の余波を重みとして身体にのしかかるも懸命に堪えた。
斬撃が通り過ぎたのを確認して、三人はなんとか立ち上がり、後ろに突っ立っているフィスを見やる。
フィスもティア、シノ、シノアの姿を視界に納める距離まで追いつき、静止した。
「逃げるのは終わりだ」
静止した後、こう言い切った。
ティアたちは息を整える。シノは息を整えながら、フィスの戦い方を追求する。
「チマチマした戦い方をするわね。でも、お互いに同じことを考えている以上、仕方がない。あんただって狙っているんでしょ? 一撃必殺のために、この戦域に水気が満ちるのを、ね」
「だったら、なんだというのだ?」
「こちらも考えないといけないと思っただけよ」
シノは息を整え、フィスを見つめる。ティアとシノアもフィスを見つめてる。
(仕方ないわね。まだまだ“闘気”も不十分だし。高度な魔法も使える条件をまだ満たしていないけど、やるしかないわね)
腹を決めた表情をする。
彼女の表情からフィスは「策がある」と見てとれた。
「何やら、策が浮かんだのか?」
訊ねてくる。
「ええ、あるにはあるわ。こっちは水を待つ必要なんてないもの」
フゥ~ッと息を吐き、意を決した面持ちでボソボソと詠唱を始めようとした矢先、ティアが静止をかける。
「待って、シノ!」
「なによ、ティア?」
「あっちを見て」
ティアに言われて、シノは彼女が指さす方へ目を向ける。向ければ、メリナと彼女の治療を受けてるヒガヤの姿を捉える。
「え?」
(まさか、こんな場所まで逃げていたの!?)
シノは動揺を隠しきれない。シノアもここまで疾走してたのを、ようやく理解する。
シノが躊躇ってるのをティアとフィスが機敏に感じとる。
「どうした? 仲間に被害が及ぶから。躊躇したのか?」
「さあ、どうかしら?」
シノは笑みを浮かべて言い返してるも内心、動揺していた。
(どうして、こんなときに負傷者や味方が近くにいるのよ!?)
動揺してるのを表情には出さなかったが、空気感から動揺してるのをフィスは機敏に感じとってる。
「まあいい。小娘が仲間のために力を振えなくても、仲間を守り通せなくても、私には関係ないことだ」
「その言い草。あんたはどちらかを犠牲にしなければならないみたいに聞こえるけど?」
「そうだと言っている」
「へぇ~。随分と大人ね。取捨選択というか、二者択一というか。随分と寂しい生き方をしてきたのね」
「…………!」
シノはフィスの話し方から言葉の節々から感じられる寂しさからつらい人生を送ってきたのだと知り、同時に――
「同時に、あんたの力の根源も分かった気がする」
シノはフィスの言動と行動から力の根源を理解する。理解したとしても、関係ないと言わんばかりにボソボソと魔法を詠唱する。
詠唱し続けると長い氷柱が何本も出現し、回転しながらフィスを取り囲む。
「これもこれで“闘気”の無駄遣いね」
(でも、効いてくれると嬉しいけど……)
「“遙かなる凍結”!」
抜け出せないように柱の間隔を狭め、最後には隙間なく氷に閉じ込める魔法。それが“遙かなる凍結”。
上級の魔法であるため、扱いを間違えば、使用者だけじゃなく、周りにも被害が及んでしまう魔法だ。
それを見つめてたティアとシノア。そして、メリナとヒガヤは倒したのかと訝しむ。
シノ自身も、この程度の魔法で倒せたとは到底思っていない。
「ねえ、その程度で私たちを騙してると思ってる? 小娘だと思ってるなら、あんまり舐めないでもらえるかな?」
シノの言葉でティアとシノアは構える。彼女たちは分かっていた。
この程度で、彼女が止まらないことを――。
そして、それは現実となった。
巨大な氷塊に亀裂が入っていく。
徐々に亀裂が入っていく中。中から声が聞こえた。
「分かっていながら、仕掛けてくるとは、案外、難儀な性格でもしているのか?」
亀裂から徐々に水が漏れてくる。
フィスは巨大な氷塊を“熱流”で水の塊へと融解させてしまった。
ついに、巨大な氷塊が水の塊に融解した。
水の塊はフィスのもとへ集まっていく。
「この程度なのか。お前の力は出し惜しみしないと死ぬぞ!」
「来るなら、来なさい!」
強気な姿勢に強気な姿勢で返すシノ。
フィスは大剣を掲げる。
「“水瀑”」
振り下ろした。
振り下ろした瞬間、水の塊が激流となってティアたちへ襲いかかった。
迫り来る激流を前にシノの胸中では
(とんだ貧乏くじね)
嫌みを吐き散らしつつも魔法を使うために詠唱を始める。
普通ならば、詠唱に時間を要するも、シノがしたのは高速詠唱と省略詠唱。
魔術を詠唱するにあたり、基本は詠唱するものだ。それは性格に寄りけりとはいえ、詠唱するものだ。大声が高らかに詠唱するバカもいれば、シノのように小声でボソボソと詠唱する者もいる。
詠唱の仕方にも利点と汚点がある。相手にどのような魔法を使うのか悟らせない方法。これは、詠唱の言語から使用される魔法を気づかせたくないためであり、奇襲面で優遇されている。
次は陽動という側面で利用する方法。これは高らかに詠唱することで、敵の意識を散らせることができる上に他の攻撃への意識が向けられず、対応が遅れてしまう場合もある。
ただし、汚点として、詠唱の最中に舌を噛んだり、無策に高らかに詠唱したりしたら意味がないのだ。
シノがしてる高速詠唱と省略詠唱も同様だ。而して、ティアとシノアはシノが高速詠唱と省略詠唱をしてることに目に動揺の色が染まる。
(これは――)
(高速詠唱と省略詠唱……なんて、高度なテクニックを――)
シノアが驚き、胸の内で吐露するのか。子リス姿になってるノイも同じであった。
『なんて女の子。今の時代の女の子はこんなことできるの?』
(いえ、できません。高速詠唱は滑舌が良くなければ、できませんし。省力詠唱もとい略式詠唱は頭の中に確固たるイメージができていなければ、魔法は行使されません。なにより、この状況でも取り乱してないことがすごい、ことです)
シノアが驚いてるのは省略詠唱もとい略式詠唱による魔法の行使をする際、シノが動じていないことだ。
動じない。それは心理面で取り乱していないことだ。
省略詠唱もとい略式詠唱は頭の中で確固たるイメージができていなければ、魔法が発動できない。而して、イメージを確立するには並ならぬ集中力と失敗しないという自信が必要。
集中力と自信。この二つを軸がなければ、略式詠唱をする際、確固たるイメージは確立しない。
二つの要因を含めた心理面において、ティアはシノを高く賞賛する。
(さすが、シノね。ここぞっていう勝負強さと集中力の高さ。そして、気持ちの入りようが私たち皇女の中でもダントツに高かった。
リズ姉様も勝負強かったけど、心理面での入りの良さはシノが高かった。
昔から変わらないよね。いつ如何なる時でも物怖じしない鋼のような理性、つけいる隙のない氷のような冷徹さを持ってた。だからこそ、ユンはシノの美しさに恋しちゃったのかもね)
ティアはシノにしかない魅力に妬ける気持ちを抱いた。
激流がティアたちのもとへ押し寄せても、シノは動じることなく、冷静に高速詠唱と省略詠唱によって魔法を行使する。
「“永久に眠れ、凍氷”」
魔法名を言い放った途端、激流が十字架の形に凍り出していく。
シノは右手を掲げ、魔法を行使し続ける。魔法を行使する姿勢を見て、フィスは嘲笑う。
「その程度の技で止められると思うか?
この戦域の水分量は既にお前らを仕留める十分な量に達している。今度の“水瀑”は先ほどとは比べものにならんぞ」
彼女に嘲笑われてもシノは諦めずに吼え続けてる。
まるで、「私が守り切るんだ!!」とでも言いきるかのように――。
その想い。渇望は激流を徐々に凍らせていく。シノは激流を凍らせるために多大な“闘気”を消耗させていくも気合いを入れて、なお、吼え続けた。
激流が完全に凍りついたのと同時に木っ端微塵になった。
粉々に砕け散ったのと同時に、シノがその場に膝をついた。肩から息を切らし、多大な汗を流してる。おそらく、“闘気”を、内在魔力を大量に消費させてしまったために、気力も体力も底を尽きかけていた。
シノが取った行動を一部始終見ていたフィスは
「あの“水瀑”を粉砕したのか……だが、甘いな。
我々の存在は尊い犠牲の上に成り立っている。それを部下を守ろうとしたために相当なダメージを負うとはな。私の部下はただやられたのではない。私のために戦いの道標を残してくれた。
もし、私が敗れれば、部下の犠牲は全て無駄になってしまうということになるのだ。私は犠牲となった者の覚悟を受け止めている」
と、彼女の話を聞いていたシノは呼吸を整えることに専念する。ティアとシノアも話を聞いてた。聞いた上でフィスの力の根源を理解した気がした。
(やはり、彼女の力の源は……犠牲――)
(仲間思い。部下思いに情熱な人ですか。泣かせますね)
二人はフィスに敬意を表する。
「すごい、威力、だった。敵を討ち、取りたい、想いが籠もった一撃は……ただ、それでも私に相当なダメージを負わせるだけに終わったわね」
「そのダメージでは全力で戦うことは無理だろう」
「だから……やる、のよ……」
「無駄なことを……」
立ち上がるシノにフィスはこれ以上、戦うのは不可能だと言い張る。彼女が言ってる事もわかる。だが、それでも、シノはフゥ~ッと呼吸を整えた。
「シノ? まだいける?」
「…………一撃、が、限界……」
強気な姿勢を貫いてるが、限界が近いのは確かだった。“闘気”が底を尽きかけてる。
ティアは小声で訊ねたが、シノは小声で返せるほど、弱り切ってる。それはシノアもヒガヤを治療してたメリナも気づいてた。
(まずい、ですね……)
(これ以上は……)
シノアもメリナもシノを退かせようと思ってた矢先、ティアの気持ちが昂ぶってるのか、“闘気”を上昇していく。
上昇していくのを感じとったフィスは機敏に反応する。
「これ以上、シノを戦わせるのは無理そうだし。ここは私がケジメを付けないとね」
「人族の貴様になにができる。右眼から洩れる魔力光が強まったからとはいえ、それだけで私に勝てると思うな」
「あら、それだけで私が負けると思ってるのなら、心外ね」
バリバリと二本の魔剣に帯びていく白百合色の雷。雷が強まるのと同時に、右眼から洩れる魔力光も強まり、真なる神の加護の影響力が強まっていく。
「……――?」
(どういうことだ。徐々に、徐々にだが……ティアの“闘気” が上昇し始めてる)
フィスはティアが持つ摩訶不思議な力。その力がこれほどまでに強く大きくなってるのか分からずにいた。
それは、ティアだけじゃない。
「人族だから、なにができるって? あんまり人族をバカにしてるとあとで後悔するわよ。
もっとも、後悔する時間も機会なんて与えないけどね!!」
息を切らしてるとはいえ、シノがまだ自分は気持ちで折れていないと言い切るように立ち上がる。
彼女の右眼から洩れる魔力光に、右手の甲に刻まれた紋章が濡れ羽色に光り輝いている。
シノもシノで摩訶不思議な力が働いて、先ほどとは比べものにならない畏怖・恐怖を感じさせる。
「…………」
(どういうことだ。今さっきまで体力も“闘気”も底を尽きかけてたシノがなぜ、まだ立てる。なぜ、これほどの力を発揮することができる。なぜ、これほどの力が放てる)
フィスは表面上は冷静でも胸中では驚きでいっぱいだった。
ティアとシノ。二人の皇女が未だに戦意が“闘気”が折れずにいることが不思議でしょうがない。
シノアもハアと溜息をつきながら、ティアとシノの隣に立つ。
「全く、根性論とかどうかしてますねぇ~。アハハハッ」
「根性論とか言ってる時点で、あんたも人のことを言えるの?」
「それってどういう意味ですかぁ~。私が言えない、ってどういう意味です?」
「あんた、ユウトのことになると人が変わるじゃない」
「…………ノーコメントで」
「こら、逃げるな!」
話題を変えて追求してくるティアにシノアは逃げ腰になる。シノアが復活ではなく、前に出て、戦う姿勢を見せる。彼女の右眼から洩れる魔力光に、右手の甲に刻まれた紋章が竜胆色に光り輝いてる。
シノアもシノアで摩訶不思議な力が働き、今まで以上に強い存在感を放っていた。
ここに来て、摩訶不思議な力が働き、ティアたち三人に奮起を見せようとしてる。当然、フィスは右眼から洩れる魔力光も右手の甲に刻まれた紋章が光り輝いてる意味も理由も分からず、戦局を傾けられないと困惑する一方、ヒガヤを治療してたメリナは目を見張る。
「あれが……」
(あれがグレン大佐の話にあった摩訶不思議な力……紋章もそうですが、右眼から洩れる魔力光の色が三人とも異なってることが異常に思えます)
メリナは不気味に思えてしまい、注意深く三人を観察する。
逆にノイは悲痛な面持ちを、悲痛な気持ちを抱かせ、心を痛める。
『まさか……まさか、これほどまでに、あの力が強まっていくとは――』
ノイがぼやく“あの力”とは、摩訶不思議な力、のことだ。メリナが不気味に抱くのとは反対に彼は自分らが進めてる計画の被害者――ティアたちに申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
自分らが進めてる計画はヘルトも知らない。だけど、彼はティアの右手の甲にある紋章と右眼から洩れる魔力光を見ただけで、目論見を知ったのだ。
知ったからこそ、目論見を破綻させるかと思いきや、便乗する姿勢を見せた。
彼らの絆の深さはノイが推し量ることはできない。
而して、彼女らが持つ力がこれほどまでに増大するとはノイも想像すらできなかった。力の正体を知ってるノイ。
その力の強大さを今、改めて思い知ったのだった。
ティア、シノ、シノアの三人から洩れる魔力光と雷が徐々に強まっていく。まるで、互いの力が……真なる神の加護が共鳴しあってるように感じさせる。
共鳴しあう力が時間を、空間を、環境を、戦局を、世界を大きく歪ませる。
それは、本来、起こりえない運命を手繰り寄せてしまった。
起こりえない未来――。それは天候へと形を変えて、起きてしまった。
吹き荒れる魔力光と雷が“獅子盗賊団”の本拠地の屋根を吹き飛ばす。吹き飛ばされた木くずや石つぶてが雷に触れるたびに粉々に打ち砕かれていく。
吹き抜けとなった天井もそうだが、徐々に雲行きが悪くなっていく。いや、元々、雷雲に見舞われた天蓋が雪雲へと変化していく。
フィスは上を見やれば、空の異様な変化に驚いてる。
「これは?」
言葉を漏らす。
強まってた摩訶不思議な力は少しだけ弱まった三人の視線がフィスを見続けてる。
「私たち、人族をバカにしてたみたいだけど……」
「こんなことされたら、人族なんてバカにできないでしょ?」
「あまり、私たちを甘く見ないでほしいものですね」
フィスに言い放った。
空を、天候を、世界を変える現象に驚いてるフィス。
晴れ渡る空を雷雲に見舞われた天蓋はユンとネルが引き寄せた。だけど、それは雷を呼び込めるネルの特性を利用し、ユンは雷に耐えられる特異な体質だからできること。
而して、ティア、シノ、シノアの三人が引き寄せ、天候を雷雲から雪雲に変えたのは彼女たちだけの力だ。精霊の力ではない。
シノアが契約してるノイは天使族から精霊へと生まれ変わったとはいえ、属性は聖属性であるため、天候を変えうるほどの力は秘めてない。
レインとノイは聖属性の究極といえる域に達してるといえよう。
だからこそ、彼女たちが自分だけの力で天候を雷雲から雪雲に変えたことにノイも驚いてる。
人族が空を、天を、世界を支配することはできない。それは神の御技に等しい。
神の領域に等しき力に驚くメリナだが、彼女は先んじて調査してた情報を照らし出す。
(そういえば、調査の折、判明してるのは皇家出身のシノ殿下は“雷鳥”を仮契約したと聞くけど、魔法の適性は水属性と氷属性が得意と聞く。
本来、精霊と魔法の属性が異なるのは滅多にない事例。人族が精霊と契約する際、使い手の属性に照応する属性の精霊と契約する。って、機関から聞いた)
メリナはヒガヤを治療しながら、シノの魔法適性と契約精霊の属性が異なってることに疑問が生じる。
(これはあとで、再調査すべきね。皇家には何かしら秘密を抱えてる)
メリナは何かしらの確証を持って、内部調査すべきだと改めた。
(皇家。大帝都にある図書館には帝国の歴史を記された書物がいっぱいある。でも、あの憎きシノアが使ってる力を記された書物は存在しない。
そもそも、図書館にも千年以上前の歴史に関する書物が実在しない。なんで、存在しないのか。そもそも、千年以上前は、この国はまだ存在しなかったか?
いえ、実在してる。この国が大帝国として建国したとは思えない。だとすれば、それ以前の記録が実在しなかったとしか思えない)
メリナはライヒ大帝国が、ライヒ皇家が歴史の有耶無耶にしてる気持ちを抱く。
(ライヒ大帝国はかつて、周辺諸国を呑み込んで、領地にして、戦線を広げたと聞く。
いわば、大帝国の歴史は戦争の歴史。その歴史の中で初代皇帝は何か強大な敵と戦ってたかもしれない)
彼女は憶測だけで、千年以上前の偉人らは得体の知れない強敵と戦っていたのかもしれないと確信する。
而して、それは――
(だけど、それはハムラとかでも、吸血鬼族とかでもない。
もっと強大で、過去の化物でも生き続けてる化物でも敵わない敵がいるかもしれない)
彼女でも想像がつかない敵がいるのだと、憶測を立てる。
そして、それを知る者たちは一行に口を開かない。ライヒ皇家は歴史の真実を語ろうとしない。
全ては闇の中――。ティア、シノ、シノアが放ってる摩訶不思議な力を含め、ライヒ大帝国にはまだまだ隠された秘密が多すぎるのをメリナは直感した。
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