表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生英雄の学園譚  作者: 柊銀華
学園入学前
13/296

英雄は日記を読む。

 俺は頭が痛く、眩暈もしてだるい中、身体に鞭を打って、机の引き出しに入っていた日記らしきものを読みはじめる。ページを開いて目を通していく。


(やはり、これは日記のようだな。この少年の今までの心情が書かれている)


 日記にはこう書かれていた。

 この少年の年齢は十歳で。八歳の時に性転換という異能力体質を発覚。二人の姉ヒルデ姉さんとエルダ姉さんによる服の着せ替え人形に自分の性別の曖昧さを感じていた。家族や友達との距離感を掴めずにいた。周囲に馴染めない自分に苛立ちを憶えていたと書かれている。


 日記を読んで分かったことは


(やはり、この少年も俺と同じように自分の異能体質に苛まれていたんだな。これには同情する)


 “両性往来者(トラフィックダイト)”。性転換の体質は死ぬまで付きまとい続ける。それとどう向き合うのかに時間がかかるし。悩み続けたんだと思う。俺もヘルトだった頃は悩んだ。自分の異能体質とどう向き合えばいいのかと何度も自問自答して気持ちを整理させた。その応えが自分の悔いのない人生を送ることだった。今でもそう思っている。でも、今はこの少年。ズィルバーの生として生きていかないといけない。だからこそ、俺はこの少年の分も生きないといけない気がした。


 日記を読み終えたら、疲れがどっと来て、頭が痛くなり、眩暈と吐き気がひどくなってきた。とりあえず、ルキウスが来るまでベッドで横になっていたほうが良いな。自己魔力調整(セルフシャフト)ができない、今は――。

 俺はベッドに倒れ込み、ヌメッとするシーツに被さってルキウスが来るのを待った。

感想と評価のほどをお願いします。

ブックマークとユーザー登録もお願いします。

ここ最近、山陰地方に旅行に行っていたので投稿していませんでした。

申し訳ございません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ