target and target 1
何かの物語を書いたり、絵を描いたりしていると、ふと自分で世界を作りたくなることがあります。
それが、この世界です。
どこで、世界線を間違ったのか、この世界には職業に殺し屋の需要が存在します。
ブラックラグーンとかカウボーイビバップとか好きなので、そういう一般人の職業から逸脱したものの日常というものも大好きです。それを表現したく、キーボードをたたいております。
よかったら、たのしんでもらえたらと思います。
第一話 依頼
僕は殺し屋。名はカルテという。
今日も目の前の目標を殺すために町を歩いている。
殺し屋が人を殺すときのポイント、2つ
・人気のない場所に行くこと
・迅速に殺すこと
→それをモットーに動く
あぁ・・・、後一つ付け加えるなら、『金はたんまりと(もらう)』だ
頃合いを見計らって、慣れた手つきで懐からナイフを取り出し、首筋に突きつけようとする。
同時に、カチッカチッという金属を打ち付けるような音が二回鳴る。
「「お前を殺す!」」(同時)
僕はナイフを構えた。
目標は僕の眉間に銃を構えた。
「「は?」」(同時)
ちょっと待て、よくわからないけど、目標も戸惑ってるじゃないか!
「お前、まさか!」
「私は殺し屋よ」
ここにいるのは、僕という殺し屋と目標ではなく。
殺し屋Aと、殺し屋Bだ。
くそ・・・、同業者を殺すように言われていたとは・・・
一瞬、殺してしまおうかという感情が頭によぎる。
しかし、銃より、ナイフの方が殺しやすいというのはあくまでアクションというものが、余りある殺傷能力と引き換えに引き金を引くまでの手順が多いからであり、それはセーフティーを外すところまで完了していたら、その類いの話は意味がなくなる。
先程の金属音はこのセーフティーを外す音だったのなら・・・
「おい、どうすんだこれ?」
「しょうがないわよ、噂にしか聞いたことないけど、こういうときの対処法というか、暗黙の了解みたいなものがあったじゃない」
「なにそれ・・・決闘?」
「西部劇かよ!ーーー私たちがやってるのはハードボイルドな映画じゃなく、裏のビジネスなのよ?」
だって、漫画くらいでしか見ないし・・・
「じゃあ、なんなんだよ」
「なに、知らないのアナタ?ーー互いの依頼主をバラして、地位の高い方に買収されたことにして、地位の低い方を殺しにいくのよ」
「なるほど」
知らなかった。そういう風習があったのか。
「・・・とにかく、殺し屋同士で殺し合って死んだなんて笑い話にもならないわ」
「そうだな、ここは、びじねす――とやらに乗ろう」
「ほんとにわかってんのかしらね、コイツ」
当たり前だとは言えないこの厳しい世界。
事実、苦い顔をされてしまった。
「じゃあ、私から言うわね、私の依頼主は江島工業の社長の・・・」
「江島洋介」
「・・・・。なんでアナタが知ってるのよ、まさか私のストーカーだったりするわけ?ーーーキモチワルイわね」
どこをどうしたらそうなるんだ。
「そんなの、『僕の依頼主』だからに決まってる」
根拠もない言及は無視して話を続ける。
「嘘じゃないでしょうね?・・・変なプライドなら捨てなさいよ、どうせ、器の小さな奴が依頼主なんでしょ?」
「失礼すぎるだろオマエ!?」
もしかしたら、自分の依頼人かもしれないのに!!
「本気で言ってるの・・・?」
僕が嘘を言ってるようには思えなくなってきたらしい。彼女は、今一つ確認してきた。
「ああ、大マジだよ、僕の依頼主は江島洋介だ。なんなら、契約書を見せてもいい」
「それが本当なら、マズいわ」
彼女の顔が一瞬で青ざめた。何かに気づいたらしい。
「なにが、マズいんだよ?」
しかし、それは僕の理解の及ぶ域ではなかったようだ。
「私たちは金持ちの道楽で、ここに集められたのよーーー、ずらかるわよ!早く!!」
「な、何が来るんだよっ!」
「警察に決まってるでしょ!バカじゃないの!」
「なんだってーっ!?」
このあと、この町全体がサイレンに覆い尽くされる時間の問題だった。
江島洋介は、簡単に言うと、たちの悪い賞金稼ぎだった。
指名手配か警察のブラックリスト入りを果たしている僕らを殺し合わせている内に警察を呼び、その報酬金を貰う。まさに漁夫の利を狙っていたのだ。
次回に続く!
書き終わったあとになんなんですが、自分は銃やナイフその他暗殺に関する。設定などはあまり詳しくありません。
恥を自分からさらしたくないので、主人公たち登場人物の武器などは、名前を出すにしても。自分の想像、架空のものになると思います。威力や、射程も、出来るだけ物理を無視した結果にならぬ様にしますので、よければお付き合いください。